小塩隆士の発言 (少子高齢社会に関する調査会)

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○参考人(小塩隆士君) 今の森先生の御質問、非常に耳の痛いといいますか、御回答しにくい点かと思うんですけれども、まず一点目、マクロ経済スライドと、それから新しい人口推計における新しい年金受給見通しについてということなんですけれども、私は、ある程度マクロ経済スライド的な考え方を年金全体に対して取るべきだというふうな立場を取っているんですね。
 二〇〇四年改正ですと、一八・三%まで保険料を引き上げる、それでその範囲内でやりましょうと言いながら、その一方で、所得代替率、現役層の所得に対して年金の給付額、その比率を所得代替率といいますけれども、それを五〇%を切らないようにいたしましょうと言っていたわけですけれども、これはどう考えても両立しない話でありまして、どちらかを固めればどちらかがそれに応じて調整される、そういう性格のものなんですね。だから、どっちを選ぶかということなんです。
 私は、これはまあ判断が分かれるところだろうと思うんですけれども、超長期の人口減少ということを考えると、若い人たちの体力にある程度合わせた方がいいんじゃないかというふうに思います。それが一つ目のお答えなんですね。
 そうすると、当然ながら、新しい人口推計をベースにしますと数字が悪くなるんですね。所得代替率が五〇%を割り込むというのも仕方がないことになります。じゃ、それはほっておいたらいいかというと、そういうわけでは決してないというふうに思います。もしそれで老後の生活保障ができないということであれば上乗せする必要があるわけですね。その上乗せする部分を、先ほどもちょっと言いましたけれども、次の世代になるべく負担の掛からないような形で何とかできないかというふうな、そういう工夫は必要だと思うんですね。
 よく日本の年金改革を議論する場合、スウェーデンの例がよく挙げられるわけですけれども、スウェーデンも一部積立方式の部分を持っているわけですね。そういうふうな形でなるべく世代内でお金のやりくりをいたしましょうと、そういう政策努力が必要ではないかというふうに思います。これが一点目の御質問に対するお答えです。
 二点目なんですけれども、さはさりながら、老後のナショナルミニマムまでマクロ経済スライドの考え方を適用すべきかという問題があるわけですね。これは非常に判断の迷うところだろうというふうに思います。
 年金以外のところで、例えば生活保護とかあるいは医療、介護のそういう年金以外の社会保障の部分で十分な手当てがあるんだったら、私は、マクロ経済スライド的な考え方を基礎年金の部分に掛けてもいいかもしれませんけれども、そうでなければ、これは、基礎年金部分はぎりぎりのところですから、余りがっちりとマクロ経済スライドの考え方を適用すべきでないという御意見も当然あると思います。
 正直申し上げて、私も個人的にどちらがいいかと迷うところなんですけれども、どちらかというと、セーフティーネットの根幹にかかわるところは余り、入ってくるお金で制限するという、そういう制限の掛け方というのは余り厳密にする必要はないんじゃないかというふうに思います。

発言情報

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発言者: 小塩隆士

speaker_id: 11247

日付: 2007-02-14

院: 参議院

会議名: 少子高齢社会に関する調査会