細川律夫の発言 (厚生労働委員会)

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○衆議院議員(細川律夫君) おはようございます。小林委員の御質問にお答えをいたします。
 第一条の修正の趣旨は委員御指摘のとおりでございます。
 就業規則は、労働基準法八十九条により、常時十人以上の労働者を使用する使用者に対しまして作成の義務付けをいたしておりまして、この中には重要な労働条件が網羅的に含まれております。常時十人以上の労働者を使用している使用者が就業規則を作成しない場合には刑事罰の対象となるところでございます。
 ところが、就業規則の制定手続につきましては、労働基準法第九十条によりまして、過半数労働組合か労働者の過半数を代表する者の意見を聴くだけでありまして、これらの過半数労働組合や労働者の過半数代表者の反対があっても使用者が一方的に制定をしたり変更したりできるものとされております。これに対して労働契約につきましては、契約に関する大原則、すなわち労働者と使用者の合意により契約内容が決定されるという大原則が存在をしているところであります。
 このように、使用者が一方的に制定する就業規則と、労働者と使用者との合意により決定されるべき労働契約との関係をどのようにするかということにつきましては労働法上大問題でありましたが、法律の整備はなされておりませんで、専ら判例と学説の解釈にゆだねられてきたところでございます。
 この点につきましては、最高裁判所は昭和四十三年の秋北バス事件に関する大法廷の判決の中で、新たな就業規則の作成又は変更によって既得の権利を奪い、労働者に不利益な労働条件を一方的に課すことは原則として許されないとの原則を示した上で、その例外的な場合といたしまして、当該規則条項が合理的なものである限り、個々の労働者においてこれに同意しないことを理由としてその適用を拒否されることは許されないと、こういう判断を示しております。これ以降、就業規則に関する最高裁判例が次々と出されておりますけれども、いずれの最高裁判例におきましてもこの秋北バス事件の大法廷判決で示されている原則と例外の関係を踏まえているところでございます。
 今回の労働契約法の制定の基本的な考え方は、就業規則と労働契約の関係につきましても、最高裁判例で確立しております原則と例外の関係を言わば足しもせず引きもせずにそのまま法律にするというものでございます。この基本的な考え方に基づいて、この点を明確にするために、御指摘のとおり、第一条の法律制定の目的の部分を修正をした次第でございます。

発言情報

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発言者: 細川律夫

speaker_id: 30354

日付: 2007-11-20

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会