池坊保子の発言 (少子高齢化・共生社会に関する調査会)
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○副大臣(池坊保子君) 文部科学副大臣の池坊保子でございます。
文部科学省に関連いたします諸問題について御説明いたします。
まず初めに、お手元の資料一をごらんいただきたいと思います。家族のきずなを強めるための方策について御説明いたします。
コミュニティーを再生するためには、コミュニティーの基礎となる家族、家庭のきずなを強めることが大切です。家庭は、子供が親や家族との愛情によるきずなを形成し、人に対する基本的な信頼感や倫理観、自立心などを身に付けていく場です。学校教育や地域社会など、様々な社会とのかかわりの中で子育ての楽しさを実感し、自らの生命を次代に伝えはぐくんでいくことや、家庭を築くことの大切さについて理解を深めていくことが求められております。
このような認識の下、文部科学省においては、学校における指導や家庭教育支援の充実などを通じ、家族のきずなを強めるための取組を推進しております。
学校における指導とは、家庭科等において、家族の大切さに気付き、家族の一員としての役割を果たし、家庭を築くことの重要性や子供を産み育てることの意義等について指導しており、今後、学習指導要領を改訂することなどにより、更なる指導の充実を図ることとしております。
また、家庭教育支援の取組としては、親に対する子育てに関する情報や学習機会の提供などを行う家庭教育支援総合推進事業や、子供の望ましい基本的生活習慣を形成するための子どもの生活リズム向上プロジェクトに取り組んでおります。
さらに、平成二十年度概算要求においては、地域における家庭教育支援基盤の形成を促進するための経費を新たに要求しており、今後とも、家族のきずなを強めるため、引き続き取組の推進を図ってまいります。
地域のきずなを強めるための方策についてお話しいたします。
昨今、少子化や都市化に伴う人間関係の希薄化などにより地域の教育力が低下していると指摘されており、そのことが教育をめぐる様々な問題の重要な要因であると考えられます。地域の教育力を高めるためには、地域のきずなを強め、コミュニティーを再生することが不可欠です。このため、文部科学省では、地域における子供の居場所づくりやボランティア活動、スポーツ、文化の体験活動など、地域に根差した多様な活動を通じて地域のきずなを深めるため、様々な取組を推進しております。
具体的には、厚生労働省と連携し、地域の多様な方々の参画を得て、子供たちの安全、安心な居場所づくりを支援する放課後子ども教室推進事業、放課後子どもプランに取り組んでおります。
また、ボランティア活動を始めとする様々な活動や、地域が直面する様々な課題を住民同士で解決する取組などを通し、地域や家族のきずなを深め、住民が学び合い、支え合う地域づくりを推進する「学びあい、支えあい」地域活性化推進事業に取り組んでいるところでございます。
さらに、平成二十年度概算要求においては、学校と地域の連携体制を構築し、地域全体で学校教育を支援する体制づくりを推進する学校支援地域本部、これは仮称でございますが、事業などに要する経費を新たに要求しております。
今後とも、これらの取組の推進を図り、地域の教育力の向上に努めてまいりたいと思っております。
次に、外国人との共生を図るための方策については資料二をごらんいただけたらと思います。
御存じのように、我が国に在留する外国人は年々増加しております。こうした中にあって、コミュニティーを活性化するためには、外国人の住民が地域社会で孤立することなく生活し、コミュニティーに参画できる環境を整えていくことが重要であると考えております。このような観点から、文部科学省では、地域に居住する外国人に日本語教育を行っている地域のボランティア団体等に対する支援事業を実施しております。
また、外国人の子供の学校への早期の適応や円滑な受入れのために、外国人児童生徒に対して日本語指導を行う教員を配置するほか、外国人児童生徒の教育に携わる教員や校長、教頭などの管理職を対象に日本語指導法を主な内容とした実践的な講習会を実施いたしております。
また、公立義務教育諸学校への就学の機会を逸することのないよう、日本の教育制度や就学手続などについてまとめた就学ガイドブックをポルトガル語、中国語等七言語で作成し、教育委員会等に配付し、活用していただいております。
さらに、外国人の日本社会での生活環境適応の実現、加速を図るため、外国人の生活環境適応加速プログラムを実施する中で、日本語指導の初期指導から教科学習につながる段階を支援する学校教育におけるJSL、第二言語としての日本語カリキュラムの普及促進を図るとともに、バイリンガル相談員等の活用による外国人の子供に対する就学支援などを行っております。
さらに、日系人等を活用した日本語教室、日本語能力を有する外国人等を対象とした指導者の養成、ボランティアの長期研修、実践的なカリキュラムの研究開発等を行うとともに、日本語教育ハンドブックを作成しております。
また、外国人児童生徒の母国政府との協議会を継続的に実施し、外国人の子供の教育の問題に関する情報交換や協力の促進を図っております。
平成二十年度概算要求において、新たに、日本語指導の補助や学級担任と保護者との連絡調整などを行うため、小中高等学校に外国語の分かる人材を派遣する事業、二つ目に、就学前の外国人児童生徒を対象とした初期指導教室、プレクラスの実施など、地域、学校でのより良い受入れ体制の整備を行う実践研究、三つ目には、外国人の子供が日本の習慣や基本的な生活ルールを身に付けることを促進する事業を行うための経費を計上しており、今後とも、外国人児童生徒の教育の充実を始め、外国人の住民との共生のため、関係施策の一層の充実に努めてまいります。
次に、少子化社会対策について、配付資料三に基づいて御説明したいと存じます。
少子化の進行は、子供たちが切磋琢磨する機会の減少や親の過保護、過干渉を招きやすくするなど、子育てや教育面へも大きな影響を及ぼすおそれがあります。このため、文部科学省では様々な取組を実施しておりますが、特に安心して子供を産み育てることができる社会づくりの観点からは、一つ目に、家庭の教育費負担の軽減策として、幼児教育段階における保育料等の保護者負担の軽減や奨学金事業の充実、二点目は、家庭教育に関する学習機会や情報提供、相談体制の充実等、きめ細やかな家庭教育支援、三つ目に、放課後子ども教室推進事業、放課後子どもプランの推進、学校内外における子供の安全確保のための取組等の安全、安心な地域づくりなどに取り組んでいるところでございます。
また、仕事と家庭の両立を図れるよう、妊娠、出産後も安心して働き続けられる環境の整備や再就職などの支援に努めております。
さらに、少子化時代にあってもたくましい子供を育成し、若者の自立を促す観点から、若者の就労支援の充実や奨学金事業の充実、体験活動を通じた豊かな人間性の育成などに努めております。
今後とも、内閣府、厚生労働省等の関係府省とも緊密に連携協力し、少子化対策の一層の推進に努めてまいりたいと思っております。
最後に、文部科学省における高齢化社会対策については、配付資料四をごらんいただけたらと思います。
高齢化社会では、学習活動を通じ、心の豊かさや生きがいを充足させる機会が極めて重要です。また、生涯現役社会と言われる中にあって、経済社会の変化に対応し、絶えず新たな知識や技能を習得する機会が必要です。このため、文部科学省では、高齢社会対策大綱に基づき、高齢者が社会の重要な一員として生きがいを持って活躍できる条件整備を図るため様々な取組を実施しております。
具体的には、一つ目には、都道府県の生涯学習推進体制の整備を図るとともに、二点目は、社会人特別選抜や夜間大学院等による高齢者を含む多様な社会人学生の大学への受入れの促進や、放送大学における多様なメディアを活用した大学教育の機会の提供、また三つ目には、高齢者や団塊世代が職業や学習を通じて培った経験を生かして学校や地域社会で活躍できるよう、全国規模での教育サポーター制度の創設に向けた検討などに取り組んでいるところであり、今後とも、高齢者が生きがいを持って活躍できる活力ある社会の実現に向けて関係施策の充実に努めてまいります。
以上をもちまして、文部科学省からの説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。