白川方明の発言 (財務金融委員会)

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○白川参考人 このたび、日本銀行副総裁を拝命いたしました白川方明でございます。本日は、所信を述べる機会を与えていただき、光栄に存じます。
 私は、平成十八年七月まで日本銀行に三十四年間勤務し、最後の四年間は理事として、担当した金融政策、金融市場、決済システム等の面で総裁、副総裁を補佐するとともに、政策、業務の執行に当たりました。その後は、京都大学の公共政策大学院で教育と研究に当たっておりました。これから任期の五年間、日本銀行の役職員と力を合わせて、適切な政策運営と業務の遂行に邁進する所存です。
 日本銀行の使命は、日本銀行法に規定されていますように、物価の安定と信用秩序の維持を達成することであります。経済が安定的に発展する上でこの二つは必要不可欠の基盤です。それだけに、日本銀行に負託された使命はまことに重大であると認識しています。独立性と透明性という日本銀行の政策運営を律する基本原則をしっかり踏まえて判断、行動し、この使命を達成するよう全力を尽くす覚悟でございます。
 次に、金融政策運営についての考え方を申し述べます。
 現在、日本経済は、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、エネルギー・原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、内外ともに多くのリスク要因を抱えています。金融政策の運営に当たっては、経済、物価情勢を謙虚な姿勢で幅広い角度から分析することが常に求められますが、特に現在のように不確実性が高い状況では、その必要性が大きいと思っています。
 また、判断を行う際には、金融政策の効果波及のタイムラグは長いこと、金融と実体経済の間には複雑な相互依存関係があることから、足元の動向だけでなく、中長期的なリスクについても十分な目配りをする必要があると考えています。
 このように、経済、物価の見通しと上下両方向のリスク要因を丁寧に点検した上で、必要な政策を機動的に実施することを通じて、長い目で見た物価と経済の安定に貢献していきたいと考えております。
 金融政策は、金融市場や金融機関の行動を通じて効果を発揮するものであり、その透明性は、政策の有効性を確保する上で重要な前提となります。適切な政策を積み重ね、これをしっかりと説明していくことで、国民の皆様の信頼をいただくよう努力する所存でございます。そのことが日本銀行の独立性を支える大切な基盤となると考えております。
 日本銀行は、金融政策だけでなく、中央銀行としてのさまざまな銀行業務を行っています。銀行券が国民に安心して利用されること、さまざまな事故や災害が生じても決済が安全に、迅速に行われること、金融システムの安定が脅かされるときには最後の貸し手として流動性を供給すること、そのために、考査等を通じて金融機関の状況を的確に把握することを初め、日本の金融システムを支えるためにさまざまな業務、実務を行っています。
 こうした中央銀行としての業務が日々円滑に実施されるよう、適切な組織運営を図っていく責任も大きいと思っています。組織は人であり、このことは日本銀行についても全く同様であります。この点、日本銀行に長く勤務した経験を生かし、職員の顔を思い浮かべながら、モラールを高め、専門的能力が最大限発揮されるような職場づくりに努力するとともに、公的機関として組織運営の効率化に取り組む必要があると認識しています。
 日本の経済、金融が大きな変化に直面している中で、全身全霊を傾け職務に誠実に取り組みたいと考えております。どうか、よろしくお願い申し上げます。
 御清聴をありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 白川方明

speaker_id: 24444

日付: 2008-03-25

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会