財務金融委員会
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会
会議録情報#0
平成二十年三月二十五日(火曜日)
午後一時三十一分開議
出席委員
委員長 原田 義昭君
理事 大野 功統君 理事 後藤田正純君
理事 田中 和徳君 理事 野田 聖子君
理事 中川 正春君 理事 松野 頼久君
理事 石井 啓一君
石原 宏高君 小川 友一君
越智 隆雄君 木原 稔君
佐藤ゆかり君 鈴木 馨祐君
関 芳弘君 谷本 龍哉君
とかしきなおみ君 土井 真樹君
中根 一幸君 萩山 教嚴君
林田 彪君 原田 憲治君
広津 素子君 松本 洋平君
宮下 一郎君 盛山 正仁君
山本 有二君 池田 元久君
小沢 鋭仁君 大畠 章宏君
笹木 竜三君 階 猛君
下条 みつ君 鈴木 克昌君
古本伸一郎君 大口 善徳君
佐々木憲昭君 野呂田芳成君
中村喜四郎君
…………………………………
国務大臣
(金融担当) 渡辺 喜美君
内閣府副大臣 山本 明彦君
財務大臣政務官 宮下 一郎君
参考人
(日本銀行副総裁) 白川 方明君
参考人
(日本銀行副総裁) 西村 清彦君
参考人
(日本銀行理事) 水野 創君
財務金融委員会専門員 首藤 忠則君
—————————————
三月二十五日
国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一八号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件
————◇—————
この発言だけを見る →午後一時三十一分開議
出席委員
委員長 原田 義昭君
理事 大野 功統君 理事 後藤田正純君
理事 田中 和徳君 理事 野田 聖子君
理事 中川 正春君 理事 松野 頼久君
理事 石井 啓一君
石原 宏高君 小川 友一君
越智 隆雄君 木原 稔君
佐藤ゆかり君 鈴木 馨祐君
関 芳弘君 谷本 龍哉君
とかしきなおみ君 土井 真樹君
中根 一幸君 萩山 教嚴君
林田 彪君 原田 憲治君
広津 素子君 松本 洋平君
宮下 一郎君 盛山 正仁君
山本 有二君 池田 元久君
小沢 鋭仁君 大畠 章宏君
笹木 竜三君 階 猛君
下条 みつ君 鈴木 克昌君
古本伸一郎君 大口 善徳君
佐々木憲昭君 野呂田芳成君
中村喜四郎君
…………………………………
国務大臣
(金融担当) 渡辺 喜美君
内閣府副大臣 山本 明彦君
財務大臣政務官 宮下 一郎君
参考人
(日本銀行副総裁) 白川 方明君
参考人
(日本銀行副総裁) 西村 清彦君
参考人
(日本銀行理事) 水野 創君
財務金融委員会専門員 首藤 忠則君
—————————————
三月二十五日
国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第一八号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件
————◇—————
原
原田義昭#1
○原田委員長 これより会議を開きます。
金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁白川方明君及び西村清彦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁白川方明君及び西村清彦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
原
原
白
白川方明#4
○白川参考人 このたび、日本銀行副総裁を拝命いたしました白川方明でございます。本日は、所信を述べる機会を与えていただき、光栄に存じます。
私は、平成十八年七月まで日本銀行に三十四年間勤務し、最後の四年間は理事として、担当した金融政策、金融市場、決済システム等の面で総裁、副総裁を補佐するとともに、政策、業務の執行に当たりました。その後は、京都大学の公共政策大学院で教育と研究に当たっておりました。これから任期の五年間、日本銀行の役職員と力を合わせて、適切な政策運営と業務の遂行に邁進する所存です。
日本銀行の使命は、日本銀行法に規定されていますように、物価の安定と信用秩序の維持を達成することであります。経済が安定的に発展する上でこの二つは必要不可欠の基盤です。それだけに、日本銀行に負託された使命はまことに重大であると認識しています。独立性と透明性という日本銀行の政策運営を律する基本原則をしっかり踏まえて判断、行動し、この使命を達成するよう全力を尽くす覚悟でございます。
次に、金融政策運営についての考え方を申し述べます。
現在、日本経済は、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、エネルギー・原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、内外ともに多くのリスク要因を抱えています。金融政策の運営に当たっては、経済、物価情勢を謙虚な姿勢で幅広い角度から分析することが常に求められますが、特に現在のように不確実性が高い状況では、その必要性が大きいと思っています。
また、判断を行う際には、金融政策の効果波及のタイムラグは長いこと、金融と実体経済の間には複雑な相互依存関係があることから、足元の動向だけでなく、中長期的なリスクについても十分な目配りをする必要があると考えています。
このように、経済、物価の見通しと上下両方向のリスク要因を丁寧に点検した上で、必要な政策を機動的に実施することを通じて、長い目で見た物価と経済の安定に貢献していきたいと考えております。
金融政策は、金融市場や金融機関の行動を通じて効果を発揮するものであり、その透明性は、政策の有効性を確保する上で重要な前提となります。適切な政策を積み重ね、これをしっかりと説明していくことで、国民の皆様の信頼をいただくよう努力する所存でございます。そのことが日本銀行の独立性を支える大切な基盤となると考えております。
日本銀行は、金融政策だけでなく、中央銀行としてのさまざまな銀行業務を行っています。銀行券が国民に安心して利用されること、さまざまな事故や災害が生じても決済が安全に、迅速に行われること、金融システムの安定が脅かされるときには最後の貸し手として流動性を供給すること、そのために、考査等を通じて金融機関の状況を的確に把握することを初め、日本の金融システムを支えるためにさまざまな業務、実務を行っています。
こうした中央銀行としての業務が日々円滑に実施されるよう、適切な組織運営を図っていく責任も大きいと思っています。組織は人であり、このことは日本銀行についても全く同様であります。この点、日本銀行に長く勤務した経験を生かし、職員の顔を思い浮かべながら、モラールを高め、専門的能力が最大限発揮されるような職場づくりに努力するとともに、公的機関として組織運営の効率化に取り組む必要があると認識しています。
日本の経済、金融が大きな変化に直面している中で、全身全霊を傾け職務に誠実に取り組みたいと考えております。どうか、よろしくお願い申し上げます。
御清聴をありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →私は、平成十八年七月まで日本銀行に三十四年間勤務し、最後の四年間は理事として、担当した金融政策、金融市場、決済システム等の面で総裁、副総裁を補佐するとともに、政策、業務の執行に当たりました。その後は、京都大学の公共政策大学院で教育と研究に当たっておりました。これから任期の五年間、日本銀行の役職員と力を合わせて、適切な政策運営と業務の遂行に邁進する所存です。
日本銀行の使命は、日本銀行法に規定されていますように、物価の安定と信用秩序の維持を達成することであります。経済が安定的に発展する上でこの二つは必要不可欠の基盤です。それだけに、日本銀行に負託された使命はまことに重大であると認識しています。独立性と透明性という日本銀行の政策運営を律する基本原則をしっかり踏まえて判断、行動し、この使命を達成するよう全力を尽くす覚悟でございます。
次に、金融政策運営についての考え方を申し述べます。
現在、日本経済は、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、エネルギー・原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、内外ともに多くのリスク要因を抱えています。金融政策の運営に当たっては、経済、物価情勢を謙虚な姿勢で幅広い角度から分析することが常に求められますが、特に現在のように不確実性が高い状況では、その必要性が大きいと思っています。
また、判断を行う際には、金融政策の効果波及のタイムラグは長いこと、金融と実体経済の間には複雑な相互依存関係があることから、足元の動向だけでなく、中長期的なリスクについても十分な目配りをする必要があると考えています。
このように、経済、物価の見通しと上下両方向のリスク要因を丁寧に点検した上で、必要な政策を機動的に実施することを通じて、長い目で見た物価と経済の安定に貢献していきたいと考えております。
金融政策は、金融市場や金融機関の行動を通じて効果を発揮するものであり、その透明性は、政策の有効性を確保する上で重要な前提となります。適切な政策を積み重ね、これをしっかりと説明していくことで、国民の皆様の信頼をいただくよう努力する所存でございます。そのことが日本銀行の独立性を支える大切な基盤となると考えております。
日本銀行は、金融政策だけでなく、中央銀行としてのさまざまな銀行業務を行っています。銀行券が国民に安心して利用されること、さまざまな事故や災害が生じても決済が安全に、迅速に行われること、金融システムの安定が脅かされるときには最後の貸し手として流動性を供給すること、そのために、考査等を通じて金融機関の状況を的確に把握することを初め、日本の金融システムを支えるためにさまざまな業務、実務を行っています。
こうした中央銀行としての業務が日々円滑に実施されるよう、適切な組織運営を図っていく責任も大きいと思っています。組織は人であり、このことは日本銀行についても全く同様であります。この点、日本銀行に長く勤務した経験を生かし、職員の顔を思い浮かべながら、モラールを高め、専門的能力が最大限発揮されるような職場づくりに努力するとともに、公的機関として組織運営の効率化に取り組む必要があると認識しています。
日本の経済、金融が大きな変化に直面している中で、全身全霊を傾け職務に誠実に取り組みたいと考えております。どうか、よろしくお願い申し上げます。
御清聴をありがとうございました。拍手
原
西
西村清彦#6
○西村参考人 このたび、日本銀行副総裁を拝命いたしました西村清彦でございます。本日は、所信を述べる機会を与えていただき、光栄に存じます。
私は、東京大学で長く理論経済学と経済統計学の研究と教育に携わってまいりました。平成十七年四月に日本銀行の審議委員を拝命しましてから約三年間、政策委員会での討議を通じ、金融政策運営を初め、広く、政策、業務、組織運営全般に関する意思決定に参画してまいりました。これまで蓄積した学問上の知識と日本銀行における実務上の経験を融合して、全力で職務を果たしていきたいと存じます。
日本経済は、現在、足元のデータを見ますと、かなり減速しつつも、基調としては緩やかな拡大を続けております。しかし、同時に、米国サブプライム住宅問題に端を発した国際金融市場の動揺、原材料高を背景とする中小企業の収益環境の悪化やガソリン、食料品などの値上がり、また、特に米国で顕在化している経済の減速傾向の強まりなど、数多くのリスク要因を抱えております。こうした中で、日本経済が物価の安定のもとで経済のしっかりとした成長を実現していけるよう、金融政策でも極めて注意深い政策運営が必要であると考えています。
これまで私は、金融政策決定会合において、執行部から提供される多種多様の情報をもとに、自分なりの経済、物価の現状認識と先行きの見通しを構築し、それに応じ、最も適切と考える政策を提案してまいりました。日本銀行の組織としての経済金融情報の収集・分析力は極めて高い水準にあり、これを十分に生かして適切な政策決定につなげていくことが、副総裁としての私の第一の役割だと思っております。
そうした丁寧な経済、物価の分析を前提とした上で、当面の金融政策運営に関する私の考え方は、これまでも講演を通じて明らかにしております。
すなわち、第一に、現在の景気を動かす基本的なメカニズムに変調が見られないのであるならば、これまでの基本的な考え方を維持するのが正しいと思います。
しかし、第二に、先ほど述べましたように、リスクが現実化する蓋然性が高まるような場合には、その影響の深さ、広がり、期間を勘案して柔軟な対応を考えていくということであります。
また、私は、これまでの経歴を通じて、内外の学界、実業界、中央銀行などに多くの知己を得ております。経済と金融のグローバル化が進展し、しかもその変化のスピードが極めて速い中で、こうしたネットワークを使って、日本銀行が国際的な役割を果たす上で貢献していければと考えております。
この三年間の審議委員としての仕事を通じて、日本銀行の組織や人についても多くを知ることができました。組織、業務運営の面でも、白川副総裁と協力しながら、日本銀行が組織としての総合力を十分に発揮できるよう努めてまいります。
日本経済を取り巻く環境が大変な時期にある中で、私の持つすべての力を今後の五年間に注いで職務を遂行していきたいと考えております。
御清聴どうもありがとうございました。拍手
—————————————
この発言だけを見る →私は、東京大学で長く理論経済学と経済統計学の研究と教育に携わってまいりました。平成十七年四月に日本銀行の審議委員を拝命しましてから約三年間、政策委員会での討議を通じ、金融政策運営を初め、広く、政策、業務、組織運営全般に関する意思決定に参画してまいりました。これまで蓄積した学問上の知識と日本銀行における実務上の経験を融合して、全力で職務を果たしていきたいと存じます。
日本経済は、現在、足元のデータを見ますと、かなり減速しつつも、基調としては緩やかな拡大を続けております。しかし、同時に、米国サブプライム住宅問題に端を発した国際金融市場の動揺、原材料高を背景とする中小企業の収益環境の悪化やガソリン、食料品などの値上がり、また、特に米国で顕在化している経済の減速傾向の強まりなど、数多くのリスク要因を抱えております。こうした中で、日本経済が物価の安定のもとで経済のしっかりとした成長を実現していけるよう、金融政策でも極めて注意深い政策運営が必要であると考えています。
これまで私は、金融政策決定会合において、執行部から提供される多種多様の情報をもとに、自分なりの経済、物価の現状認識と先行きの見通しを構築し、それに応じ、最も適切と考える政策を提案してまいりました。日本銀行の組織としての経済金融情報の収集・分析力は極めて高い水準にあり、これを十分に生かして適切な政策決定につなげていくことが、副総裁としての私の第一の役割だと思っております。
そうした丁寧な経済、物価の分析を前提とした上で、当面の金融政策運営に関する私の考え方は、これまでも講演を通じて明らかにしております。
すなわち、第一に、現在の景気を動かす基本的なメカニズムに変調が見られないのであるならば、これまでの基本的な考え方を維持するのが正しいと思います。
しかし、第二に、先ほど述べましたように、リスクが現実化する蓋然性が高まるような場合には、その影響の深さ、広がり、期間を勘案して柔軟な対応を考えていくということであります。
また、私は、これまでの経歴を通じて、内外の学界、実業界、中央銀行などに多くの知己を得ております。経済と金融のグローバル化が進展し、しかもその変化のスピードが極めて速い中で、こうしたネットワークを使って、日本銀行が国際的な役割を果たす上で貢献していければと考えております。
この三年間の審議委員としての仕事を通じて、日本銀行の組織や人についても多くを知ることができました。組織、業務運営の面でも、白川副総裁と協力しながら、日本銀行が組織としての総合力を十分に発揮できるよう努めてまいります。
日本経済を取り巻く環境が大変な時期にある中で、私の持つすべての力を今後の五年間に注いで職務を遂行していきたいと考えております。
御清聴どうもありがとうございました。拍手
—————————————
原
佐
佐藤ゆかり#8
○佐藤(ゆ)委員 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。
本日は、日銀の新しい副総裁二名に所信をただす機会をちょうだいしましたこと、まことにありがたく存じます。時間も限られておりますので、二十分で四問御質問させていただきたいと思います。
まず、今回の日銀の副総裁への質問ですが、総裁不在のままでの二人の副総裁への質問の機会となりましたことは、まことに異例であると思います。そういう意味で、今回、総裁人事がうまく行われなかった理由に挙げられておりました財金の分離についてお伺いをまずさせていただきたいと思います。
日銀は、従来から長期国債の買い入れオペ等につきましては非常に慎重な姿勢を維持してきたというのは、私もエコノミスト時代から拝見をしていたとおりであります。財政難に国庫はあるわけでございますけれども、だからといって財務省の言いなりに日銀がなるというのは、やや非現実的な考え方ではないかと思われるわけでございます。
そこで、今回議論に上っております財金分離について、日銀法上やあるいは日銀政策運営上、日々のいわゆる慣習、慣例に基づきまして財金分離がどのように担保をされているのか、具体的に白川総裁代行にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、日銀の新しい副総裁二名に所信をただす機会をちょうだいしましたこと、まことにありがたく存じます。時間も限られておりますので、二十分で四問御質問させていただきたいと思います。
まず、今回の日銀の副総裁への質問ですが、総裁不在のままでの二人の副総裁への質問の機会となりましたことは、まことに異例であると思います。そういう意味で、今回、総裁人事がうまく行われなかった理由に挙げられておりました財金の分離についてお伺いをまずさせていただきたいと思います。
日銀は、従来から長期国債の買い入れオペ等につきましては非常に慎重な姿勢を維持してきたというのは、私もエコノミスト時代から拝見をしていたとおりであります。財政難に国庫はあるわけでございますけれども、だからといって財務省の言いなりに日銀がなるというのは、やや非現実的な考え方ではないかと思われるわけでございます。
そこで、今回議論に上っております財金分離について、日銀法上やあるいは日銀政策運営上、日々のいわゆる慣習、慣例に基づきまして財金分離がどのように担保をされているのか、具体的に白川総裁代行にお伺いしたいと思います。
白
白川方明#9
○白川参考人 お答えいたします。
中央銀行の独立性は、過去のさまざまな教訓を踏まえまして、世界各国の中央銀行で認められた重要な原則でありまして、日本銀行法におきましても、その第三条に、「日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。」というふうに明記されております。
また、政府から、これは金融政策決定会合に毎回御出席になっておりますけれども、意見を述べることができることになっておりますけれども、その内容は、毎回、この決定会合の議事要旨の公表などを通じまして明らかにされるという透明な手段が用意されております。
議員御質問の長期国債の買い入れでございますけれども、この日本銀行による長期国債の買い入れは、あくまでもこれは、円滑な資金供給という金融市場調節上の必要に基づいて実行しているものでございます。決して、財政の支援や国債発行の円滑化、あるいは長期金利に影響を与えることを目的として実行しているものではこれはございません。
中央銀行が金融政策をやりますときには、これは、経済、金融の状況に応じましてバランスシートの規模を自在に伸縮する必要がございます。そうした観点から、日本銀行は、資産・負債の状況などを踏まえつつ、銀行券残高を上限としてこの国債買い入れを行っております。こうした考え方につきましては、日本銀行の対外公表文やあるいは国会での答弁などを通じまして繰り返し説明してきてございます。
日本銀行としましては、今後とも、長期国債の買い入れにつきましては、物価安定のもとでの持続的な経済成長を実現する、そのための金融調節の必要性という観点から判断していくことになってまいります。
当面は、既に日本銀行が公表していますとおり、先行きの日本銀行の資産・負債の状況などを踏まえつつ、これまでと同じ金額、頻度で当面は実施していくという方針でございます。
この発言だけを見る →中央銀行の独立性は、過去のさまざまな教訓を踏まえまして、世界各国の中央銀行で認められた重要な原則でありまして、日本銀行法におきましても、その第三条に、「日本銀行の通貨及び金融の調節における自主性は、尊重されなければならない。」というふうに明記されております。
また、政府から、これは金融政策決定会合に毎回御出席になっておりますけれども、意見を述べることができることになっておりますけれども、その内容は、毎回、この決定会合の議事要旨の公表などを通じまして明らかにされるという透明な手段が用意されております。
議員御質問の長期国債の買い入れでございますけれども、この日本銀行による長期国債の買い入れは、あくまでもこれは、円滑な資金供給という金融市場調節上の必要に基づいて実行しているものでございます。決して、財政の支援や国債発行の円滑化、あるいは長期金利に影響を与えることを目的として実行しているものではこれはございません。
中央銀行が金融政策をやりますときには、これは、経済、金融の状況に応じましてバランスシートの規模を自在に伸縮する必要がございます。そうした観点から、日本銀行は、資産・負債の状況などを踏まえつつ、銀行券残高を上限としてこの国債買い入れを行っております。こうした考え方につきましては、日本銀行の対外公表文やあるいは国会での答弁などを通じまして繰り返し説明してきてございます。
日本銀行としましては、今後とも、長期国債の買い入れにつきましては、物価安定のもとでの持続的な経済成長を実現する、そのための金融調節の必要性という観点から判断していくことになってまいります。
当面は、既に日本銀行が公表していますとおり、先行きの日本銀行の資産・負債の状況などを踏まえつつ、これまでと同じ金額、頻度で当面は実施していくという方針でございます。
佐
佐藤ゆかり#10
○佐藤(ゆ)委員 ありがとうございます。
実際に日銀の長期国債買い入れオペの増額については、最後に切り上げたのが五年前でありまして、そのころに、一年強を費やして四千億から一兆二千億円まで二〇〇二年に段階的に引き上げたのが最後と記憶しております。以降この五年間というのは、非常に対外的な圧力が時にかかったこともありましたけれども、国債買い切り額は引き上げていないというのが現状というふうに認識しております。まさに御答弁いただきましたように、長期成長資金を供給するという位置づけである買い切りオペでありますので、必ずしも、すぐにマネタイゼーションというようなおそれは出てこないものと私も認識をしている次第でございます。
それからもう一点、今度は西村副総裁の方にお伺いをさせていただきたいと思います。
引き続き、この総裁人事の混迷によりまして実は金融市場がやはり反応を示しているということであります。二月に日銀総裁人事が本格的に始まりましたけれども、それからこの足元に至るまでの一カ月強の期間で、株式市場は一〇%弱下落をしているわけであります。当然サブプライムローン問題もありますが、日本がややそこから切り離されているという認識に基づきますと、この直近の株式市場の下落というのは、やはり、政治によって引き起こされているいわば政治不況ではないかというような気もいたすわけでございます。
実際のところ、株式市場でどういう方々がこの下落によって影響を受けるかと考えますと、例えば、株式の譲渡益課税あるいは配当課税の優遇措置がこれまで導入されておりました。その結果、二〇〇二年から二〇〇六年の間で、平均年収が四百十三万円の方々で株式投信に対する投資が九七・四%増加、そして平均年収五百五十二万円で九一%増加、そして、個人投資家の七割が年収五百万円未満という状況に達したわけでございます。
したがいまして、今や我が国でも、株式投資をする方々は金持ちということではなくて、中低所得層に定着、より増加をしてきたというのがここ数年の動きであったわけであります。
そういう現状に踏まえて、この政治不況で仮に株式市場の下落がこの一カ月強引き起こされていたとするならば、これはやはり、国民資産の減価について政治としての問題があるのではないかというふうに思われるわけでございますが、この政治不況を、金融市場を観測され、適切な対処を必要とされる日銀の御関係者として、西村副総裁、もし政治に対する御注文があれば、何か御意見をおっしゃっていただきたいと思います。
この発言だけを見る →実際に日銀の長期国債買い入れオペの増額については、最後に切り上げたのが五年前でありまして、そのころに、一年強を費やして四千億から一兆二千億円まで二〇〇二年に段階的に引き上げたのが最後と記憶しております。以降この五年間というのは、非常に対外的な圧力が時にかかったこともありましたけれども、国債買い切り額は引き上げていないというのが現状というふうに認識しております。まさに御答弁いただきましたように、長期成長資金を供給するという位置づけである買い切りオペでありますので、必ずしも、すぐにマネタイゼーションというようなおそれは出てこないものと私も認識をしている次第でございます。
それからもう一点、今度は西村副総裁の方にお伺いをさせていただきたいと思います。
引き続き、この総裁人事の混迷によりまして実は金融市場がやはり反応を示しているということであります。二月に日銀総裁人事が本格的に始まりましたけれども、それからこの足元に至るまでの一カ月強の期間で、株式市場は一〇%弱下落をしているわけであります。当然サブプライムローン問題もありますが、日本がややそこから切り離されているという認識に基づきますと、この直近の株式市場の下落というのは、やはり、政治によって引き起こされているいわば政治不況ではないかというような気もいたすわけでございます。
実際のところ、株式市場でどういう方々がこの下落によって影響を受けるかと考えますと、例えば、株式の譲渡益課税あるいは配当課税の優遇措置がこれまで導入されておりました。その結果、二〇〇二年から二〇〇六年の間で、平均年収が四百十三万円の方々で株式投信に対する投資が九七・四%増加、そして平均年収五百五十二万円で九一%増加、そして、個人投資家の七割が年収五百万円未満という状況に達したわけでございます。
したがいまして、今や我が国でも、株式投資をする方々は金持ちということではなくて、中低所得層に定着、より増加をしてきたというのがここ数年の動きであったわけであります。
そういう現状に踏まえて、この政治不況で仮に株式市場の下落がこの一カ月強引き起こされていたとするならば、これはやはり、国民資産の減価について政治としての問題があるのではないかというふうに思われるわけでございますが、この政治不況を、金融市場を観測され、適切な対処を必要とされる日銀の御関係者として、西村副総裁、もし政治に対する御注文があれば、何か御意見をおっしゃっていただきたいと思います。
西
西村清彦#11
○西村参考人 それではお答えさせていただきます。
最近の市場動向を見ますと、国際金融市場では、米国のサブプライム問題に端を発した不安定な状況が続いております。株価も、世界的に非常に振れの大きな展開となっております。米欧金融機関の損失拡大や米国実体経済の先行きへの懸念というものを背景に、投資家のリスク回避の動きというのが引き続き強いというふうに考えております。
我が国でも株価が低迷しておりますが、こうした海外市場の動向に加えて、やはり、円高の進行の影響などが指摘されております。株価の動向は、企業のバランスシートやマインド面など、さまざまなルートを通じて実体経済に影響を及ぼす可能性があります。委員の御指摘のとおり、家計も、投信などの間接的な形態を含めて株式を保有しております。したがいまして、株価の動向の影響を受けると考えるのは自然であります。
したがって、株価を含め金融資本市場の動向については、引き続き注意深く見ていく必要があるというふうに考えております。
一般論として申し上げれば、株価は市場参加者による企業業績の将来の見通しのもとに形成されるものであります。したがいまして、日本経済の先行きについての見方がそれに影響を与えるということは十分に考えられます。その意味で、日本経済の持つ潜在的な力を発揮できるよう環境を整えていくというものが、公的部門の大切な役割ではないかと思います。
日本銀行も、その一員として環境を整えるべく努力していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →最近の市場動向を見ますと、国際金融市場では、米国のサブプライム問題に端を発した不安定な状況が続いております。株価も、世界的に非常に振れの大きな展開となっております。米欧金融機関の損失拡大や米国実体経済の先行きへの懸念というものを背景に、投資家のリスク回避の動きというのが引き続き強いというふうに考えております。
我が国でも株価が低迷しておりますが、こうした海外市場の動向に加えて、やはり、円高の進行の影響などが指摘されております。株価の動向は、企業のバランスシートやマインド面など、さまざまなルートを通じて実体経済に影響を及ぼす可能性があります。委員の御指摘のとおり、家計も、投信などの間接的な形態を含めて株式を保有しております。したがいまして、株価の動向の影響を受けると考えるのは自然であります。
したがって、株価を含め金融資本市場の動向については、引き続き注意深く見ていく必要があるというふうに考えております。
一般論として申し上げれば、株価は市場参加者による企業業績の将来の見通しのもとに形成されるものであります。したがいまして、日本経済の先行きについての見方がそれに影響を与えるということは十分に考えられます。その意味で、日本経済の持つ潜在的な力を発揮できるよう環境を整えていくというものが、公的部門の大切な役割ではないかと思います。
日本銀行も、その一員として環境を整えるべく努力していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
佐
佐藤ゆかり#12
○佐藤(ゆ)委員 ぜひとも、これは私の個人的な見解でもありますが、今回の日銀総裁人事、これほどまでに政治によって引き起こされた混迷の続くことのないように、やはり海外の投資家から見れば、このようなごたごたが起きた後にだれが日銀総裁になろうとも、その新しい総裁の方の指導力に対してはなかなか金融市場は直ちに信認を与えないものではないかと危惧されるわけでございます。そういう意味では、いち早い総裁人事の決定についてやはり願うところでございます。
次の残りの時間、景気とデフレ脱却についてのお考え、それから、通貨の番人として最近の為替の動き等について、それぞれ御質問してまいりたいと思います。
まず、金融政策の目標としてのデフレ脱却についてでございます。最近は、資源高などがあります一方で、円高も進みまして、一部のスーパーでは円高還元セールというようなものも進んでいるようでございます。そういう意味では、CPIの中でも品目によっては、エネルギー関連は価格上昇が見られ、その一方で、消費関連の一部の項目では円高還元セールというふうに値下げが行われているという、混在する状況がCPIの中に見られるわけでございますが、こういう中で、実際にはこの資源高というのは、ある意味、間接税の増税のようなものに消費者の観点から見れば匹敵をするわけであります。
そういう意味で、資源高になりますと、企業収益が圧迫され、その結果、所得がスクイーズされて消費の減退につながる。賃金抑制が起こるわけでありますが、購買力が低下してくる。その結果、結局、資源高になりますと、購買力の実質的な低下を通じて、需給ギャップに対しては供給過多に持っていくような圧力が生じる結果、デフレ圧力が回り回っては及んでくると見られるわけであります。しかしながら、実際のところ、足元のCPIは、資源高の影響で上昇基調にあるわけであります。
日銀として、このあたりの物価を実際にどのように何を見てデフレの状況を判断されるのか、その点についてまずお伺いさせていただきたいと思います。日銀としてのCPIの、特に物価安定の理解の適切な上昇率は、西村副総裁にお伺いいたしますが、例えばこの物価安定の理解の適切な上昇率をどのあたりに今ごらんになっておられるのか、お伺いしたいと思います。
また同時に、今度、四月に展望レポートが出されるわけでございます。来月に迫ったわけですが、十月の展望レポート、中間レポートの時点では、まだ景気動向が二〇〇八年度もそこそこに成長軌道が維持されるというような見通しが出されておりました中で、当時の審議委員の方々の二〇〇八年度の実質GDPの予想の中央値が二・一%、コアCPIがプラス〇・四%でございました。
しかしながら、今月の二十四日に内閣府と財務省から出されました法人企業景気予測調査等によりますと、ことしの一—三月期の景気の企業の景況感は極めて低下しているわけであります。大企業でもマイナス九・三、中小企業になりますとマイナス三二・七、大変な下落でございます。
このあたりの景況感も含めまして、二つ目として、この二〇〇八年度の見通し、どのように改定され得るのか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →次の残りの時間、景気とデフレ脱却についてのお考え、それから、通貨の番人として最近の為替の動き等について、それぞれ御質問してまいりたいと思います。
まず、金融政策の目標としてのデフレ脱却についてでございます。最近は、資源高などがあります一方で、円高も進みまして、一部のスーパーでは円高還元セールというようなものも進んでいるようでございます。そういう意味では、CPIの中でも品目によっては、エネルギー関連は価格上昇が見られ、その一方で、消費関連の一部の項目では円高還元セールというふうに値下げが行われているという、混在する状況がCPIの中に見られるわけでございますが、こういう中で、実際にはこの資源高というのは、ある意味、間接税の増税のようなものに消費者の観点から見れば匹敵をするわけであります。
そういう意味で、資源高になりますと、企業収益が圧迫され、その結果、所得がスクイーズされて消費の減退につながる。賃金抑制が起こるわけでありますが、購買力が低下してくる。その結果、結局、資源高になりますと、購買力の実質的な低下を通じて、需給ギャップに対しては供給過多に持っていくような圧力が生じる結果、デフレ圧力が回り回っては及んでくると見られるわけであります。しかしながら、実際のところ、足元のCPIは、資源高の影響で上昇基調にあるわけであります。
日銀として、このあたりの物価を実際にどのように何を見てデフレの状況を判断されるのか、その点についてまずお伺いさせていただきたいと思います。日銀としてのCPIの、特に物価安定の理解の適切な上昇率は、西村副総裁にお伺いいたしますが、例えばこの物価安定の理解の適切な上昇率をどのあたりに今ごらんになっておられるのか、お伺いしたいと思います。
また同時に、今度、四月に展望レポートが出されるわけでございます。来月に迫ったわけですが、十月の展望レポート、中間レポートの時点では、まだ景気動向が二〇〇八年度もそこそこに成長軌道が維持されるというような見通しが出されておりました中で、当時の審議委員の方々の二〇〇八年度の実質GDPの予想の中央値が二・一%、コアCPIがプラス〇・四%でございました。
しかしながら、今月の二十四日に内閣府と財務省から出されました法人企業景気予測調査等によりますと、ことしの一—三月期の景気の企業の景況感は極めて低下しているわけであります。大企業でもマイナス九・三、中小企業になりますとマイナス三二・七、大変な下落でございます。
このあたりの景況感も含めまして、二つ目として、この二〇〇八年度の見通し、どのように改定され得るのか、お伺いしたいと思います。
西
西村清彦#13
○西村参考人 お答えさせていただきます。
まず、物価の点についてお答えしたいと思います。
日本銀行法は、金融政策の理念として、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」と定めております。これを踏まえて日本銀行は、二〇〇六年三月に、委員御指摘のように、物価安定についての考え方を公表しました。その中で物価の安定を定義しております。それはどういう形であるかと申し上げますと、「家計や企業等の様々な経済主体が物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」というふうに定義しております。
これがまず物価の点ですが、それに加えまして、金融政策に当たりましては、金融政策の効果が波及するには、長い時間、しかも可変なラグがかかるということ、また、さまざまなショックに伴う物価の短期的な変動をすべて吸収しようとすると、経済の変動がかえって大きくなるということがあります。そのために、十分長い先行きの経済、物価の動向を予測しながら、中長期的に見て物価の安定を実現するように努めるという所存でございます。
ただいま委員御指摘の資源価格の高騰というのは、これは極めて大きな問題でありまして、我が国の景気に対しましては、交易条件を悪化させ、所得形成を弱める方向に働く一方で、物価の上昇要因になっているということも事実であります。したがって、その経済、物価両面の影響を考えた上で先行きの経済、物価の姿を見通していく必要があるというふうに考えております。
このように、金融政策運営においては物価を考えなければいけないんですが、その物価としては、ヘッドラインのCPI、つまりCPIの総合指数ですが、その総合指数、それからコアのCPI、つまり、生鮮食料品を除くコアのCPI、それから、さまざまな短期的な変動を除いてつくられるいわゆる刈り込み平均、それから内需のデフレーター、それから輸出や輸入のデフレーター、こういったさまざまな物価指標をあわせて、その背後にある経済の動きを丹念に点検して適切な政策判断につなげていくという必要があるというふうに考えております。
それから、物価安定の理解における物価の安定の範囲ということですが、あの物価安定の理解で示しましたのは、政策委員会のメンバーのそれぞれの考え方がゼロ%から二%の間に散らばり、そして、セントラルテンデンシーと申し上げますか、中央値は一で、その周りに散らばっている、こういうふうにあらわしております。
それから、景況感ということに関してですが、一—三月期の景況感がよくないということは私どもも認識しております。十—十二のGDPの成長率が比較的高かったということもありまして、その反動や、それから、足元のさまざまな不確実性ということから景況感が弱くなっているということは事実であります。
今後の見通しにつきましては、これから展望レポートを四月の終わりにつくることになります。その中で、政策委員会の中で活発な議論をしながら基本的な考え方をまとめていきたいというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →まず、物価の点についてお答えしたいと思います。
日本銀行法は、金融政策の理念として、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」と定めております。これを踏まえて日本銀行は、二〇〇六年三月に、委員御指摘のように、物価安定についての考え方を公表しました。その中で物価の安定を定義しております。それはどういう形であるかと申し上げますと、「家計や企業等の様々な経済主体が物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」というふうに定義しております。
これがまず物価の点ですが、それに加えまして、金融政策に当たりましては、金融政策の効果が波及するには、長い時間、しかも可変なラグがかかるということ、また、さまざまなショックに伴う物価の短期的な変動をすべて吸収しようとすると、経済の変動がかえって大きくなるということがあります。そのために、十分長い先行きの経済、物価の動向を予測しながら、中長期的に見て物価の安定を実現するように努めるという所存でございます。
ただいま委員御指摘の資源価格の高騰というのは、これは極めて大きな問題でありまして、我が国の景気に対しましては、交易条件を悪化させ、所得形成を弱める方向に働く一方で、物価の上昇要因になっているということも事実であります。したがって、その経済、物価両面の影響を考えた上で先行きの経済、物価の姿を見通していく必要があるというふうに考えております。
このように、金融政策運営においては物価を考えなければいけないんですが、その物価としては、ヘッドラインのCPI、つまりCPIの総合指数ですが、その総合指数、それからコアのCPI、つまり、生鮮食料品を除くコアのCPI、それから、さまざまな短期的な変動を除いてつくられるいわゆる刈り込み平均、それから内需のデフレーター、それから輸出や輸入のデフレーター、こういったさまざまな物価指標をあわせて、その背後にある経済の動きを丹念に点検して適切な政策判断につなげていくという必要があるというふうに考えております。
それから、物価安定の理解における物価の安定の範囲ということですが、あの物価安定の理解で示しましたのは、政策委員会のメンバーのそれぞれの考え方がゼロ%から二%の間に散らばり、そして、セントラルテンデンシーと申し上げますか、中央値は一で、その周りに散らばっている、こういうふうにあらわしております。
それから、景況感ということに関してですが、一—三月期の景況感がよくないということは私どもも認識しております。十—十二のGDPの成長率が比較的高かったということもありまして、その反動や、それから、足元のさまざまな不確実性ということから景況感が弱くなっているということは事実であります。
今後の見通しにつきましては、これから展望レポートを四月の終わりにつくることになります。その中で、政策委員会の中で活発な議論をしながら基本的な考え方をまとめていきたいというふうに考えております。
以上です。
佐
佐藤ゆかり#14
○佐藤(ゆ)委員 ありがとうございました。
足元の景況感は急速に悪化が続いているわけでございます。ぜひとも注意して御対処願いたいと思います。
最後になりました。為替について最近急な変動がドル・円で起きておりまして、お伺いしたいと思います。
問題認識としましては、今回、サブプライムローンでアメリカの米ドルが独歩安になっているというような状況があるわけでありますけれども、サブプライムローンのストック調整の方ですが、当初、昨年の夏あたりは十兆円規模の損失額であったであろうというふうに言われていたものが、最近になりまして、IMFの試算ですけれども、いわゆる即時開示義務のない年金やヘッジファンドが抱えてい得る損失額まで入れますと、七十九兆円ぐらい損失額があるのではないかというような試算も出ているわけでございます。
これほどの大規模の損失になりますとストック調整もやや時間がかかるということではないかと思いますが、その間にドル安が持続しますと、これはひょっとすると、やはり、為替市場で起こり得るヒステリシスのような、その間に構造調整が続いてしまって為替がもとに戻らない、ある意味で、ドルが基軸通貨としての役割を失い得るような大きなリスクも抱えているのではないかというふうに認識しております。
そういう意味で、新しい時代におけます為替の秩序について、どのように構築していくかという観点で御意見をお伺いしたいと思います。
一つはアジアの通貨でありますけれども、資料をごらんいただきたいんですが、時間もないので手短に御説明したいと思います。
対ドルでは確かに円高が進んでおりますが、対アジア、ユーロでは進んでいないので大丈夫だという意見が実際ございます。しかしながら、対外証券投資の動向をごらんいただきますと、この左側の上下のグラフですが、まず左上のグラフで、西欧向けの地域別対外証券投資、真ん中の一番棒線の高いところであります。青、グレー、黒、これが二〇〇五年、六年、七年のそれぞれの棒線ですが、三年合わせますと、対西欧で日本からの投資が十九・五兆円ありました。対外証券投資のこの同じ三年間の合計が四十六・二兆円なので、シェアで見ますと、この三年間で四二%が何と西欧向けであったということであります。
一方、左下、投資家別の対外証券投資をごらんいただきますと、一番左側の、投信に対する対外証券投資、これが三年間の合計で二十八・九兆円、大きな額であります。
要するに、この二つを見比べますと、どうも、対外証券投資で西欧向けは投信が多く、投資で西欧向けが全体の大体四二%でありますから、投信と組み合わせると、西欧向けの投信への外国証券投資というのが、大体この三年間で十二兆二千億円ぐらい流出としてあったのではないかと思われるわけであります。
そういう意味で、対外証券投資額をベースにした、ウエートにした新しい例えば実効為替レートの指標をつくるとか、今、実効為替レートは貿易の輸出額をウエートにしてつくることが多いわけでありますが、実際、輸出も大事ですけれども、こういう資金の流れが証券投資でも起きている今、為替の経済全体に対するインパクトという意味ではさまざまな指標を持っていた方がよいかと思いますが、この証券投資額をベースにした実効為替レートをどうお考えになるか。
あるいは、アジア通貨単位のACUというアイデアがありますが、日本円も含めた通貨バスケットで対ドルで管理をする、こういう構想についてもしお考えがあれば、お伺いして終わりにしたいと思います。
この発言だけを見る →足元の景況感は急速に悪化が続いているわけでございます。ぜひとも注意して御対処願いたいと思います。
最後になりました。為替について最近急な変動がドル・円で起きておりまして、お伺いしたいと思います。
問題認識としましては、今回、サブプライムローンでアメリカの米ドルが独歩安になっているというような状況があるわけでありますけれども、サブプライムローンのストック調整の方ですが、当初、昨年の夏あたりは十兆円規模の損失額であったであろうというふうに言われていたものが、最近になりまして、IMFの試算ですけれども、いわゆる即時開示義務のない年金やヘッジファンドが抱えてい得る損失額まで入れますと、七十九兆円ぐらい損失額があるのではないかというような試算も出ているわけでございます。
これほどの大規模の損失になりますとストック調整もやや時間がかかるということではないかと思いますが、その間にドル安が持続しますと、これはひょっとすると、やはり、為替市場で起こり得るヒステリシスのような、その間に構造調整が続いてしまって為替がもとに戻らない、ある意味で、ドルが基軸通貨としての役割を失い得るような大きなリスクも抱えているのではないかというふうに認識しております。
そういう意味で、新しい時代におけます為替の秩序について、どのように構築していくかという観点で御意見をお伺いしたいと思います。
一つはアジアの通貨でありますけれども、資料をごらんいただきたいんですが、時間もないので手短に御説明したいと思います。
対ドルでは確かに円高が進んでおりますが、対アジア、ユーロでは進んでいないので大丈夫だという意見が実際ございます。しかしながら、対外証券投資の動向をごらんいただきますと、この左側の上下のグラフですが、まず左上のグラフで、西欧向けの地域別対外証券投資、真ん中の一番棒線の高いところであります。青、グレー、黒、これが二〇〇五年、六年、七年のそれぞれの棒線ですが、三年合わせますと、対西欧で日本からの投資が十九・五兆円ありました。対外証券投資のこの同じ三年間の合計が四十六・二兆円なので、シェアで見ますと、この三年間で四二%が何と西欧向けであったということであります。
一方、左下、投資家別の対外証券投資をごらんいただきますと、一番左側の、投信に対する対外証券投資、これが三年間の合計で二十八・九兆円、大きな額であります。
要するに、この二つを見比べますと、どうも、対外証券投資で西欧向けは投信が多く、投資で西欧向けが全体の大体四二%でありますから、投信と組み合わせると、西欧向けの投信への外国証券投資というのが、大体この三年間で十二兆二千億円ぐらい流出としてあったのではないかと思われるわけであります。
そういう意味で、対外証券投資額をベースにした、ウエートにした新しい例えば実効為替レートの指標をつくるとか、今、実効為替レートは貿易の輸出額をウエートにしてつくることが多いわけでありますが、実際、輸出も大事ですけれども、こういう資金の流れが証券投資でも起きている今、為替の経済全体に対するインパクトという意味ではさまざまな指標を持っていた方がよいかと思いますが、この証券投資額をベースにした実効為替レートをどうお考えになるか。
あるいは、アジア通貨単位のACUというアイデアがありますが、日本円も含めた通貨バスケットで対ドルで管理をする、こういう構想についてもしお考えがあれば、お伺いして終わりにしたいと思います。
白
白川方明#15
○白川参考人 お答えいたします。
最初にドルの問題でございますけれども、短期の問題と長期の問題を分けてお話しさせていただこうと思います。
まず短期でございますけれども、国際金融市場におきましては、米国のサブプライム問題に端を発しました動揺が続いております。そうしたもとで、為替市場についても振れの大きな展開となっております。こうした動きは、基本的には、さまざまな金融資産のリスク再評価の過程でございまして、これは、日本の経験からしましても、ある程度時間のかかるプロセスだというふうに思います。したがいまして、その間は金融市場の調整が経済の調整とあわせて秩序立って進むということが大変大事だというふうに思っております。
そのために今、各国中央銀行は、流動性の供給の面でも、その対応を円滑に進める努力をしておるというふうに理解しております。
一方、長期的な問題でございますけれども、国際的な貿易取引や金融取引にどのような通貨が用いられ、あるいはその準備資産としてどの国の通貨を保有するかということは、基本的には、各国の短期的な経済の状況だけではなくて、その国の持っている基礎的な力、国際社会における地位や、厚みのある強固な金融市場の存在、さまざまな要因に依存してまいります。そうした要因を反映しましてどの通貨を選んでいくのか、これまではドルが基軸通貨として使われておったわけでございますけれども、このドルの基軸通貨としての地位がどういうふうになっていくのかというのが、委員の御質問の背後にある一つのまた大きな問題意識かというふうに理解いたしました。
この面でいきますと、当面、今申し上げたような基礎的な条件が大きく変わるというふうには見ておりませんけれども、しかし、こうした中長期的な側面も含めまして、今後の国際通貨情勢、為替相場の動向については注意深く見ていく必要があるというふうに思っております。
それで、実効為替レートでございますけれども、委員が御指摘のように、今、各国の中央銀行、国際機関、実効為替レート、つまり貿易量で加重平均をしました為替レートの数字を計算し、定期的に公表をしております。日本の場合にも日本銀行が公表をしておりますけれども、現在のところ公表されておる実効レートは、これは、すべて実は輸出金額でもって加重平均しております。したがいまして、輸入金額も反映していませんし、それから、委員が御指摘になった資本取引についても反映しておりません。
なぜ、そうした実効為替レートが現状において計算されていないのかといいますと、結局、加重平均をするときのウエート、これをどういうふうに計算するのかというのがなかなか難しくて、多分それは、局面局面で変わっていくという性格のものでもまたあるというふうに思います。
貿易の場合ですと、例えば、アメリカ向けの輸出ウエートあるいは中国向けの輸出ウエートが短期的に大きく変わるということは、これはございません。金融取引の場合には、これは、その通貨、為替レートに対する信認でもってまた大きく変動してまいりますし、なかなか機械的に加重平均レートを計算することが難しいということでございます。
ただ、委員が御指摘のような、単に貿易量だけ見てはだめなんだ、資本取引も含めて、あるいは先ほど御指摘のあった投信、つまり、機関投資家の動きも含めて資本の動きを十分見て為替レートの動きを判断しないといけない、背後にある資本の動きを判断しないといけないという問題意識自体は、これはどの中央銀行にも共通でございます。日本銀行もそうした角度でもって分析をしているというふうに理解しております。
この発言だけを見る →最初にドルの問題でございますけれども、短期の問題と長期の問題を分けてお話しさせていただこうと思います。
まず短期でございますけれども、国際金融市場におきましては、米国のサブプライム問題に端を発しました動揺が続いております。そうしたもとで、為替市場についても振れの大きな展開となっております。こうした動きは、基本的には、さまざまな金融資産のリスク再評価の過程でございまして、これは、日本の経験からしましても、ある程度時間のかかるプロセスだというふうに思います。したがいまして、その間は金融市場の調整が経済の調整とあわせて秩序立って進むということが大変大事だというふうに思っております。
そのために今、各国中央銀行は、流動性の供給の面でも、その対応を円滑に進める努力をしておるというふうに理解しております。
一方、長期的な問題でございますけれども、国際的な貿易取引や金融取引にどのような通貨が用いられ、あるいはその準備資産としてどの国の通貨を保有するかということは、基本的には、各国の短期的な経済の状況だけではなくて、その国の持っている基礎的な力、国際社会における地位や、厚みのある強固な金融市場の存在、さまざまな要因に依存してまいります。そうした要因を反映しましてどの通貨を選んでいくのか、これまではドルが基軸通貨として使われておったわけでございますけれども、このドルの基軸通貨としての地位がどういうふうになっていくのかというのが、委員の御質問の背後にある一つのまた大きな問題意識かというふうに理解いたしました。
この面でいきますと、当面、今申し上げたような基礎的な条件が大きく変わるというふうには見ておりませんけれども、しかし、こうした中長期的な側面も含めまして、今後の国際通貨情勢、為替相場の動向については注意深く見ていく必要があるというふうに思っております。
それで、実効為替レートでございますけれども、委員が御指摘のように、今、各国の中央銀行、国際機関、実効為替レート、つまり貿易量で加重平均をしました為替レートの数字を計算し、定期的に公表をしております。日本の場合にも日本銀行が公表をしておりますけれども、現在のところ公表されておる実効レートは、これは、すべて実は輸出金額でもって加重平均しております。したがいまして、輸入金額も反映していませんし、それから、委員が御指摘になった資本取引についても反映しておりません。
なぜ、そうした実効為替レートが現状において計算されていないのかといいますと、結局、加重平均をするときのウエート、これをどういうふうに計算するのかというのがなかなか難しくて、多分それは、局面局面で変わっていくという性格のものでもまたあるというふうに思います。
貿易の場合ですと、例えば、アメリカ向けの輸出ウエートあるいは中国向けの輸出ウエートが短期的に大きく変わるということは、これはございません。金融取引の場合には、これは、その通貨、為替レートに対する信認でもってまた大きく変動してまいりますし、なかなか機械的に加重平均レートを計算することが難しいということでございます。
ただ、委員が御指摘のような、単に貿易量だけ見てはだめなんだ、資本取引も含めて、あるいは先ほど御指摘のあった投信、つまり、機関投資家の動きも含めて資本の動きを十分見て為替レートの動きを判断しないといけない、背後にある資本の動きを判断しないといけないという問題意識自体は、これはどの中央銀行にも共通でございます。日本銀行もそうした角度でもって分析をしているというふうに理解しております。
佐
原
石
石井啓一#18
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。
まず、両副総裁にお伺いをいたしますが、今回の総裁、副総裁人事におきましては、財政と金融の分離という観点からいろいろ議論されたところでございますけれども、そもそも日銀の金融政策におけます財政と金融の分離というのはどういうふうなことというふうに理解をされていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →まず、両副総裁にお伺いをいたしますが、今回の総裁、副総裁人事におきましては、財政と金融の分離という観点からいろいろ議論されたところでございますけれども、そもそも日銀の金融政策におけます財政と金融の分離というのはどういうふうなことというふうに理解をされていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
白
白川方明#19
○白川参考人 お答えいたします。
金融と財政の問題、その問題は、突き詰めていきますと中央銀行の独立性という問題意識に帰着いたしますけれども、中央銀行の独立性ということは、過去の教訓を踏まえまして、現在、先進国、エマージング諸国を問わず、世界じゅうで認められている重要な原則であります。これは、目先の景気やあるいは目先の財政事情だけに焦点を当てて金融政策を運営しますと、結局、長い目で見た経済、物価の安定が脅かされる、そういう経験に基づいたものであります。
したがいまして、中央銀行が、中長期的な持続的な物価安定を実現するという観点から専門的な立場に立って経済物価情勢の分析を行う、これに基づいて自主的な判断と責任において金融政策を運営することが適当だというふうに思っております。このような観点から、日本銀行法においても自主性という形で規定されておるわけでございます。
今委員御指摘の財政でございますけれども、財政と金融の基本的な関係につきましては今申し上げたとおりでございます。一方、短期的な財政政策ということで申し上げますと、財政政策によって生じます有効需要、総需要というのは、これは個人消費や設備投資と並びまして、さまざまな民間需要とともに需要項目の一つを構成するものでございます。日本銀行におきましても、金融政策運営上、経済物価情勢を点検していく上で、財政の動向は丹念に把握するように努めております。このような情勢分析の上に立ちまして、最終的には経済全体の動向を判断しまして適切な金融政策運営を行う、このことは実は財政にとってもよりよい結果をもたらすことだというふうに思います。
このように、金融政策と財政政策は一定の相互依存関係を有しております。しかし、繰り返しになりますけれども、金融政策の役割自体は、これは長い目で見た経済、物価の安定を図ることでございます。日本銀行法の第二条に、日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念と明記するというふうにうたわれていますのは、まさにそのことを指しているというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →金融と財政の問題、その問題は、突き詰めていきますと中央銀行の独立性という問題意識に帰着いたしますけれども、中央銀行の独立性ということは、過去の教訓を踏まえまして、現在、先進国、エマージング諸国を問わず、世界じゅうで認められている重要な原則であります。これは、目先の景気やあるいは目先の財政事情だけに焦点を当てて金融政策を運営しますと、結局、長い目で見た経済、物価の安定が脅かされる、そういう経験に基づいたものであります。
したがいまして、中央銀行が、中長期的な持続的な物価安定を実現するという観点から専門的な立場に立って経済物価情勢の分析を行う、これに基づいて自主的な判断と責任において金融政策を運営することが適当だというふうに思っております。このような観点から、日本銀行法においても自主性という形で規定されておるわけでございます。
今委員御指摘の財政でございますけれども、財政と金融の基本的な関係につきましては今申し上げたとおりでございます。一方、短期的な財政政策ということで申し上げますと、財政政策によって生じます有効需要、総需要というのは、これは個人消費や設備投資と並びまして、さまざまな民間需要とともに需要項目の一つを構成するものでございます。日本銀行におきましても、金融政策運営上、経済物価情勢を点検していく上で、財政の動向は丹念に把握するように努めております。このような情勢分析の上に立ちまして、最終的には経済全体の動向を判断しまして適切な金融政策運営を行う、このことは実は財政にとってもよりよい結果をもたらすことだというふうに思います。
このように、金融政策と財政政策は一定の相互依存関係を有しております。しかし、繰り返しになりますけれども、金融政策の役割自体は、これは長い目で見た経済、物価の安定を図ることでございます。日本銀行法の第二条に、日本銀行は、物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資することをもって、その理念と明記するというふうにうたわれていますのは、まさにそのことを指しているというふうに思っております。
以上でございます。
西
西村清彦#20
○西村参考人 お答えさせていただきます。
今白川副総裁から申し上げたことで尽きていると思いますが、一点だけつけ加えさせていただきますと、金融政策の非常に重要な点というのは、いわば長期にわたる経済政策が働く背景をつくるということがやはり金融政策の役割であります。そのことは何かと申し上げますと、これは物価の安定ということでございます。物価の安定のもとで初めて、さまざまな財政政策それから短期的な金融政策というものが有効に働くという形になりますので、この長期的にわたった物価の安定というのが日本銀行にとってのやはり最大の使命であるというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →今白川副総裁から申し上げたことで尽きていると思いますが、一点だけつけ加えさせていただきますと、金融政策の非常に重要な点というのは、いわば長期にわたる経済政策が働く背景をつくるということがやはり金融政策の役割であります。そのことは何かと申し上げますと、これは物価の安定ということでございます。物価の安定のもとで初めて、さまざまな財政政策それから短期的な金融政策というものが有効に働くという形になりますので、この長期的にわたった物価の安定というのが日本銀行にとってのやはり最大の使命であるというふうに考えております。
以上です。
石
石井啓一#21
○石井(啓)委員 このたびの総裁人事に関しましては、財務省の事務次官OBということで財政と金融の分離に問題がありということでありましたけれども、私はそういう出自だけで判断するのは短絡的だと思うんですね。やはり人物や識見で判断すべきだというふうに考えておりますけれども、この点について両副総裁の御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →白
白川方明#22
○白川参考人 お答えします。
日本銀行の総裁及び副総裁は、これは両議院の同意を得て内閣が任命するものでございます。したがいまして、決定のプロセスに関しまして、私の立場から具体的に申し上げることは適当ではないというふうに思います。いずれにせよ、政府及び国会におきまして日本銀行の総裁としてふさわしい資質を有する方をお選びいただけるものというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →日本銀行の総裁及び副総裁は、これは両議院の同意を得て内閣が任命するものでございます。したがいまして、決定のプロセスに関しまして、私の立場から具体的に申し上げることは適当ではないというふうに思います。いずれにせよ、政府及び国会におきまして日本銀行の総裁としてふさわしい資質を有する方をお選びいただけるものというふうに考えております。
以上でございます。
西
西村清彦#23
○西村参考人 日銀法の精神に基づいて申し上げますと、「総裁及び副総裁は、両議院の同意を得て、内閣が任命する。」ということですので、この決定のプロセスについて私から申し上げるのは、白川副総裁と同様に、やはり適当ではないというふうに考えております。政府および国会において日本銀行の総裁としてふさわしい方をお選びいただけるというふうに確信しております。
この発言だけを見る →石
石井啓一#24
○石井(啓)委員 何か随分遠慮されておっしゃったような気がしますけれども、もう副総裁におなりになったんだから余り遠慮をされずに、自分の御意見をおっしゃっていただいても構わないんじゃないかと思います。ちなみに福井前総裁は、人物、識見で選ぶべきだというふうにおっしゃっていたと思います。
それでは、今度は総裁代行をされている白川副総裁にお伺いしたいと思います。
総裁の人事は一日でも早く決めていただきたいというふうに思っているとは思いますけれども、いつごろまでに決めてほしいというふうに思っていらっしゃるのか、その理由とあわせて御希望をお伺いしておきたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、今度は総裁代行をされている白川副総裁にお伺いしたいと思います。
総裁の人事は一日でも早く決めていただきたいというふうに思っているとは思いますけれども、いつごろまでに決めてほしいというふうに思っていらっしゃるのか、その理由とあわせて御希望をお伺いしておきたいと思います。
白
白川方明#25
○白川参考人 副総裁になったわけですからもう少し堂々と意見を述べるようにという御指摘でございましたけれども、やはり総裁の人事につきましては、日本銀行法の規定というのは非常に重うございます。したがいまして、先ほど申し上げたこと以上に、タイミングにつきまして申し上げることはなかなか難しいと思います。
ただ、私の総裁代行という立場で申し上げますと、現在総裁が空席という事態はもちろん異例の事態でございます。できるだけ早く日本銀行の総裁としてふさわしい方を選んでいただき、通常の姿に戻ることがもちろん望ましいというふうに考えております。私としましては、総裁が任命されるまでの間、西村副総裁と力を合わせましてしっかりと業務を遂行してまいる所存でございます。
経済、金融は一日も休みはございません。総裁がいないことによって、あるいは私が代行であるがために、日本の経済、金融に対し迷惑をかけるということは絶対にあってはならないということで、私自身はそのことをまず大きく胸に置いて仕事をやっていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →ただ、私の総裁代行という立場で申し上げますと、現在総裁が空席という事態はもちろん異例の事態でございます。できるだけ早く日本銀行の総裁としてふさわしい方を選んでいただき、通常の姿に戻ることがもちろん望ましいというふうに考えております。私としましては、総裁が任命されるまでの間、西村副総裁と力を合わせましてしっかりと業務を遂行してまいる所存でございます。
経済、金融は一日も休みはございません。総裁がいないことによって、あるいは私が代行であるがために、日本の経済、金融に対し迷惑をかけるということは絶対にあってはならないということで、私自身はそのことをまず大きく胸に置いて仕事をやっていきたいというふうに思っております。
石
石井啓一#26
○石井(啓)委員 もちろん白川副総裁が役不足ということではありませんけれども、総裁が早く決まるにこしたことはないと思うんです。四月の日程を考えますと、上旬には金融政策決定会合がございますよね、それから中旬あたりにはG7がありますね。ここら辺までにはやはり総裁人事は決めておいた方がいいのではないかと思いますけれども、重ねて御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →白
白川方明#27
○白川参考人 重ねての御質問でございますけれども、私としましては、現在の姿は異例の姿であろう、できるだけ早く通常の姿に戻ることが望ましいというふうに考えているということでもって御質問に対するお答えとさせていただきたく、申しわけなく思っておりますけれども、そういうふうに思っております。
この発言だけを見る →石
石井啓一#28
○石井(啓)委員 それでは、政策的なことをお伺いしたいと思います。
両副総裁にお伺いしますけれども、今後の金融政策の基本的なスタンスについてお伺いしたいと思いますが、現在の低金利状態、異常とも言える低金利状態だと思います。この状態から、金利正常化に向けて着実に金利を上げていく、こういう意向でいらっしゃるのか、あるいは、今後の経済情勢によっては金利引き下げも含め柔軟に判断する、そういう意向で臨んでいらっしゃるのか、基本的な方向性について両副総裁にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →両副総裁にお伺いしますけれども、今後の金融政策の基本的なスタンスについてお伺いしたいと思いますが、現在の低金利状態、異常とも言える低金利状態だと思います。この状態から、金利正常化に向けて着実に金利を上げていく、こういう意向でいらっしゃるのか、あるいは、今後の経済情勢によっては金利引き下げも含め柔軟に判断する、そういう意向で臨んでいらっしゃるのか、基本的な方向性について両副総裁にお伺いしたいと思います。
白
白川方明#29
○白川参考人 お答えいたします。
金利というのは、これは二つの側面があるというふうに考えております。一つは、金利を変更することによって経済に働きかけていく、そういう能動的な側面と、それからもう一つは、経済の実態に合わせて経済の体温である金利が変動する、そういう二つの側面があります。実際の金融政策の運営に当たっては、この二つの要素を常に考えておく必要があるというふうに考えております。
前段の話、つまり金利の現在の水準をどういうふうに考えるのかという話とも絡むんですけれども、考えてみますと、五年前、三年前あるいは現在というふうに比較してみますと、経済は緩やかながら拡大を続けている。確実に経済活動の水準は上がってきております。そういうふうに考えますと、経済の長期的なバランスと整合的な金利水準というのは、だんだんに上がっていくというのが経済の実態を反映した動きであります。しかし一方で、経済は短期的にさまざまな変動を繰り返しております。そうしたことも十分に配慮する必要がございます。
その点で、現在、日本の経済の先行きを展望した場合に、標準的な見通しとしましては、これは緩やかな拡大を続けていくという姿を日本銀行としては想定しておりますけれども、しかし一方で、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、あるいはエネルギー、原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、さまざまなリスク要因、不確定要因がふえてきているということも事実でございます。このような状況のもとでは、内外の経済金融情勢に幅広く目を配り、見通しとそれから上下両方向のリスク要因をつぶさに点検する必要があると思っています。そうした丁寧な情勢分析に基づいて必要な政策を機動的に実施していくということに姿勢としては尽きるというふうに思います。
もう少し具体的に申し上げますと、日本の経済が物価安定のもとで息の長い成長を続けていくという見通しであれば、これは今度四月の決定会合、特にまた四月の末は展望レポートによって入念に点検を行いますけれども、そうした見通しであれば、これまでの金融政策の基本的な考え方を維持することが適当だというふうに考えております。
もっとも、経済の先行きは常に不確実性がありますし、特に現在はその不確実性が高いという状況でございます。したがって、私自身が自分に課していますことは、予断を持つことなく見通しの蓋然性やリスクを点検し、その上でそれに基づいて機動的に政策対応をしていくという姿勢に尽きるというふうに思っております。
具体的な金融政策そのものにつきましては、毎回の決定会合ではしっかり判断をしていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →金利というのは、これは二つの側面があるというふうに考えております。一つは、金利を変更することによって経済に働きかけていく、そういう能動的な側面と、それからもう一つは、経済の実態に合わせて経済の体温である金利が変動する、そういう二つの側面があります。実際の金融政策の運営に当たっては、この二つの要素を常に考えておく必要があるというふうに考えております。
前段の話、つまり金利の現在の水準をどういうふうに考えるのかという話とも絡むんですけれども、考えてみますと、五年前、三年前あるいは現在というふうに比較してみますと、経済は緩やかながら拡大を続けている。確実に経済活動の水準は上がってきております。そういうふうに考えますと、経済の長期的なバランスと整合的な金利水準というのは、だんだんに上がっていくというのが経済の実態を反映した動きであります。しかし一方で、経済は短期的にさまざまな変動を繰り返しております。そうしたことも十分に配慮する必要がございます。
その点で、現在、日本の経済の先行きを展望した場合に、標準的な見通しとしましては、これは緩やかな拡大を続けていくという姿を日本銀行としては想定しておりますけれども、しかし一方で、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、あるいはエネルギー、原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、さまざまなリスク要因、不確定要因がふえてきているということも事実でございます。このような状況のもとでは、内外の経済金融情勢に幅広く目を配り、見通しとそれから上下両方向のリスク要因をつぶさに点検する必要があると思っています。そうした丁寧な情勢分析に基づいて必要な政策を機動的に実施していくということに姿勢としては尽きるというふうに思います。
もう少し具体的に申し上げますと、日本の経済が物価安定のもとで息の長い成長を続けていくという見通しであれば、これは今度四月の決定会合、特にまた四月の末は展望レポートによって入念に点検を行いますけれども、そうした見通しであれば、これまでの金融政策の基本的な考え方を維持することが適当だというふうに考えております。
もっとも、経済の先行きは常に不確実性がありますし、特に現在はその不確実性が高いという状況でございます。したがって、私自身が自分に課していますことは、予断を持つことなく見通しの蓋然性やリスクを点検し、その上でそれに基づいて機動的に政策対応をしていくという姿勢に尽きるというふうに思っております。
具体的な金融政策そのものにつきましては、毎回の決定会合ではしっかり判断をしていきたいというふうに思っております。