西村清彦の発言 (財務金融委員会)
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○西村参考人 このたび、日本銀行副総裁を拝命いたしました西村清彦でございます。本日は、所信を述べる機会を与えていただき、光栄に存じます。
私は、東京大学で長く理論経済学と経済統計学の研究と教育に携わってまいりました。平成十七年四月に日本銀行の審議委員を拝命しましてから約三年間、政策委員会での討議を通じ、金融政策運営を初め、広く、政策、業務、組織運営全般に関する意思決定に参画してまいりました。これまで蓄積した学問上の知識と日本銀行における実務上の経験を融合して、全力で職務を果たしていきたいと存じます。
日本経済は、現在、足元のデータを見ますと、かなり減速しつつも、基調としては緩やかな拡大を続けております。しかし、同時に、米国サブプライム住宅問題に端を発した国際金融市場の動揺、原材料高を背景とする中小企業の収益環境の悪化やガソリン、食料品などの値上がり、また、特に米国で顕在化している経済の減速傾向の強まりなど、数多くのリスク要因を抱えております。こうした中で、日本経済が物価の安定のもとで経済のしっかりとした成長を実現していけるよう、金融政策でも極めて注意深い政策運営が必要であると考えています。
これまで私は、金融政策決定会合において、執行部から提供される多種多様の情報をもとに、自分なりの経済、物価の現状認識と先行きの見通しを構築し、それに応じ、最も適切と考える政策を提案してまいりました。日本銀行の組織としての経済金融情報の収集・分析力は極めて高い水準にあり、これを十分に生かして適切な政策決定につなげていくことが、副総裁としての私の第一の役割だと思っております。
そうした丁寧な経済、物価の分析を前提とした上で、当面の金融政策運営に関する私の考え方は、これまでも講演を通じて明らかにしております。
すなわち、第一に、現在の景気を動かす基本的なメカニズムに変調が見られないのであるならば、これまでの基本的な考え方を維持するのが正しいと思います。
しかし、第二に、先ほど述べましたように、リスクが現実化する蓋然性が高まるような場合には、その影響の深さ、広がり、期間を勘案して柔軟な対応を考えていくということであります。
また、私は、これまでの経歴を通じて、内外の学界、実業界、中央銀行などに多くの知己を得ております。経済と金融のグローバル化が進展し、しかもその変化のスピードが極めて速い中で、こうしたネットワークを使って、日本銀行が国際的な役割を果たす上で貢献していければと考えております。
この三年間の審議委員としての仕事を通じて、日本銀行の組織や人についても多くを知ることができました。組織、業務運営の面でも、白川副総裁と協力しながら、日本銀行が組織としての総合力を十分に発揮できるよう努めてまいります。
日本経済を取り巻く環境が大変な時期にある中で、私の持つすべての力を今後の五年間に注いで職務を遂行していきたいと考えております。
御清聴どうもありがとうございました。(拍手)
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