西村清彦の発言 (財務金融委員会)
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○西村参考人 お答えさせていただきます。
まず、物価の点についてお答えしたいと思います。
日本銀行法は、金融政策の理念として、「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資すること」と定めております。これを踏まえて日本銀行は、二〇〇六年三月に、委員御指摘のように、物価安定についての考え方を公表しました。その中で物価の安定を定義しております。それはどういう形であるかと申し上げますと、「家計や企業等の様々な経済主体が物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」というふうに定義しております。
これがまず物価の点ですが、それに加えまして、金融政策に当たりましては、金融政策の効果が波及するには、長い時間、しかも可変なラグがかかるということ、また、さまざまなショックに伴う物価の短期的な変動をすべて吸収しようとすると、経済の変動がかえって大きくなるということがあります。そのために、十分長い先行きの経済、物価の動向を予測しながら、中長期的に見て物価の安定を実現するように努めるという所存でございます。
ただいま委員御指摘の資源価格の高騰というのは、これは極めて大きな問題でありまして、我が国の景気に対しましては、交易条件を悪化させ、所得形成を弱める方向に働く一方で、物価の上昇要因になっているということも事実であります。したがって、その経済、物価両面の影響を考えた上で先行きの経済、物価の姿を見通していく必要があるというふうに考えております。
このように、金融政策運営においては物価を考えなければいけないんですが、その物価としては、ヘッドラインのCPI、つまりCPIの総合指数ですが、その総合指数、それからコアのCPI、つまり、生鮮食料品を除くコアのCPI、それから、さまざまな短期的な変動を除いてつくられるいわゆる刈り込み平均、それから内需のデフレーター、それから輸出や輸入のデフレーター、こういったさまざまな物価指標をあわせて、その背後にある経済の動きを丹念に点検して適切な政策判断につなげていくという必要があるというふうに考えております。
それから、物価安定の理解における物価の安定の範囲ということですが、あの物価安定の理解で示しましたのは、政策委員会のメンバーのそれぞれの考え方がゼロ%から二%の間に散らばり、そして、セントラルテンデンシーと申し上げますか、中央値は一で、その周りに散らばっている、こういうふうにあらわしております。
それから、景況感ということに関してですが、一—三月期の景況感がよくないということは私どもも認識しております。十—十二のGDPの成長率が比較的高かったということもありまして、その反動や、それから、足元のさまざまな不確実性ということから景況感が弱くなっているということは事実であります。
今後の見通しにつきましては、これから展望レポートを四月の終わりにつくることになります。その中で、政策委員会の中で活発な議論をしながら基本的な考え方をまとめていきたいというふうに考えております。
以上です。