白川方明の発言 (財務金融委員会)
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○白川参考人 お答えいたします。
金利というのは、これは二つの側面があるというふうに考えております。一つは、金利を変更することによって経済に働きかけていく、そういう能動的な側面と、それからもう一つは、経済の実態に合わせて経済の体温である金利が変動する、そういう二つの側面があります。実際の金融政策の運営に当たっては、この二つの要素を常に考えておく必要があるというふうに考えております。
前段の話、つまり金利の現在の水準をどういうふうに考えるのかという話とも絡むんですけれども、考えてみますと、五年前、三年前あるいは現在というふうに比較してみますと、経済は緩やかながら拡大を続けている。確実に経済活動の水準は上がってきております。そういうふうに考えますと、経済の長期的なバランスと整合的な金利水準というのは、だんだんに上がっていくというのが経済の実態を反映した動きであります。しかし一方で、経済は短期的にさまざまな変動を繰り返しております。そうしたことも十分に配慮する必要がございます。
その点で、現在、日本の経済の先行きを展望した場合に、標準的な見通しとしましては、これは緩やかな拡大を続けていくという姿を日本銀行としては想定しておりますけれども、しかし一方で、国際金融市場の動揺や世界経済の減速、あるいはエネルギー、原材料高による中小企業の収益環境の悪化や生活関連物資の値上がりなど、さまざまなリスク要因、不確定要因がふえてきているということも事実でございます。このような状況のもとでは、内外の経済金融情勢に幅広く目を配り、見通しとそれから上下両方向のリスク要因をつぶさに点検する必要があると思っています。そうした丁寧な情勢分析に基づいて必要な政策を機動的に実施していくということに姿勢としては尽きるというふうに思います。
もう少し具体的に申し上げますと、日本の経済が物価安定のもとで息の長い成長を続けていくという見通しであれば、これは今度四月の決定会合、特にまた四月の末は展望レポートによって入念に点検を行いますけれども、そうした見通しであれば、これまでの金融政策の基本的な考え方を維持することが適当だというふうに考えております。
もっとも、経済の先行きは常に不確実性がありますし、特に現在はその不確実性が高いという状況でございます。したがって、私自身が自分に課していますことは、予断を持つことなく見通しの蓋然性やリスクを点検し、その上でそれに基づいて機動的に政策対応をしていくという姿勢に尽きるというふうに思っております。
具体的な金融政策そのものにつきましては、毎回の決定会合ではしっかり判断をしていきたいというふうに思っております。