中村桂子の発言 (国民生活・経済に関する調査会)

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○参考人(中村桂子君) 大変難しい、私も人間の安全保障ということには大変関心を持っております。今おっしゃってくださった私が挙げた四つのことはそれに非常に大事だと私も思っています。
 ただ、今の社会はすべてを数値化する、数値化しないとそれは存在しないというか比較できないというふうになっている社会だと思います。それがいわゆる科学がつくってきた社会。ガリレオという人がこの世界は全部数字で語れるんだと言ったところから始まって、ただ、今科学が、宇宙ですとか生き物ですとか、そういうものを対象にするものになってきたこの二十一世紀の科学というのが今数値では表現できないものがあるのだということを、これを複雑系というふうに言っておりますけれども、そういうものなんだということになっています。それを表現するのにはどうしたらいいかということで、今これは山田先生がおっしゃった物語ということなんですけれども、物語を作って語っていく、それがどういう物語が作れるかということが大事だということになっているんです。
 私が思っております命を基盤にした食べ物とか健康とか心とかという問題を、例えば自給率ですとか栄養価ですとか、そういうものを出すことは大事なんですが、それは本当に意味があるかというところは、最後にはこの社会がどういうものを求めているかという人々が物語を作っていくしかないというのが、今科学の世界でもそうなっているものですから、思っています。それはどうやって作るのと言われると今すぐお答えはありませんけれども、全部を数値化していかなければ答えは出ない、比較はできないという考え方自体がちょっと今破綻を来しているように私は思っていて、幸福とか命とかいうことには新しいそういう考え方を持たなければいけないのではないかと思っています。
 お答えになっているかどうか分かりませんが。

発言情報

speech_id: 116914324X00120080213_011

発言者: 中村桂子

speaker_id: 22890

日付: 2008-02-13

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済に関する調査会