中村桂子の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(中村桂子君) 私は、最初に源氏物語で申しました、日本は本当に豊かな自然があり、四季があり、この中で自然を生かしていくという文化があると思っています。子供たちも自然と思っているんですが、それは、自然というと何か美しいとか楽しいとかというふうに言われてしまいますが、実は自然というのは非常に恐ろしいものでもあるわけです。
私は、自然に触れることで非常に夢ができ、と思いますのは、自然というのは未知なんですね、知らないことなんです。そこにたくさん知らないことがある。実はコンピューターも何も、私どもの人工の世界というのは、とても複雑のように見えますが、全部知っていることなわけです。私は知りませんけれども、作った人は知って、人間が知っていることなんですね。知っていることの範囲でしかできていない。けれども、自然は知らないことだらけなわけです。そこから新しいことが探せるはずだという、それが私は夢だと思っています。
しかも、今、加納議員がおっしゃってくださったように、人間が持っている、ほかの生き物が持っていない、人間だけが持っている最大の能力は想像力。想像力というのはイメージをする能力です。未来を考えたり、過去を考えたり、ここにいない人のことを考えたりすることはほかの生き物はできません。その想像力というのが人間の特有のもので、それは自然のものを見ているとたくさんの想像力が生まれる。
しかも、この想像力は、日本語は大変面白くて、もう一つのクリエーティビティー、クリエーティビティーというのも創造力なのですね。このクリエーティビティーは、これはもう科学をやっているとはっきり分かりますが、イメージ、想像力を持っていない人はクリエーティビティーの創造力はないというのが私が科学の世界でいた実体験でございまして、この自然の中で生まれた、だれでもが持ち得る想像力をクリエーティビティーにつなげていくのが二十一世紀の幸せを生んでいくのではないかと私は思っています。