山田昌弘の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(山田昌弘君) はい、ということでお話しさせていただきたいと思います。
中村さんが女性が生物学的に基本形というふうに言われましたが、最近は精神医学、精神分析学でも実は女性の方が基本形であり、男性の方が派生形である。それはなぜかというと、つまり女性は何もしなくても、何もしなくても女性というのは変な話ですけれども、女性は女性でいることが比較的楽にできるけれども、男性は男であることを認められるためにいろんなことをしなきゃ男としてなかなか認められないというような近代社会の構造があるということで、今は多分、今はというか、男性であることの方のつらさ、プレッシャーというものがいろんなところに現れてゆがみができているんだと思います。つまり、ほとんどの男性が正社員として収入が稼げていた時代は問題は表面化してこなかったんですけれども、最近は流動化する中でいろんな問題ができてきたんだと思います。
その中でも、女性に関しては可能性というものも一つあります。つまり、高度成長期の物語ですと、女性は家事や育児をやっていさえすれば自動的に夫の収入が上がっていってどんどん豊かになっていくという中で生活、幸せを実感できたんだと思います。もちろん育児、家事という努力はしてきたわけですけれども、やはり夫の収入の増大する中でということが一つ前提としてあったと同時に、また自己実現にはならないという不満も中に抱えてきたんだと思います。
ですから、今後はもちろん、女性でも家事、育児をして豊かになるという物語だけに固執しているのでは、これからはなかなかそれで幸せを実感できる人の数はどんどん減ってきます。それはなぜかというと、収入が上がり続ける若い男性の数がどんどんどんどん減っているわけです。となると、女性も自分の努力でいろんなところで活躍していって夢を実現させていって評価されるというところに女性の幸せが懸かっていると思いますし、社会的にもそれをサポートしていくことが必要だと思っております。