山田昌弘の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(山田昌弘君) ヨーロッパとの比較ということですが、手前みそなんですけれども、やはり私は、パラサイトシングルというか日本の若者の大部分が親と同居しているというところに一番大きな要因が求められるかと思います。
一つエピソードを紹介させていただきますと、二年前、フランス経営大学院の人と若者の状況について意見交換をしたときに、日本では最低賃金は四ユーロだとか若者に対する社会保障プログラムは全くないというようなお話をしたときに、ヨーロッパ経営大学院の人は、えっ、年収百五十万とかそれ未満の人が何百万人もいる、どうしてデモや暴動が起きないんだというふうに聞かれました。そこで私は、いや、日本の低収入の若者は大部分が中流の親と同居をしていて、おたくの国に行って、ブランド物を買いに行きますよと言ったらメルシーとか言っていましたけれども、それはまあいいんですが。つまり、欧米では、イタリアとスペインは親同居者が非常に多い、イタリアとスペインは親同居者が多いので少子化も同時に起こっているんですけれども、欧米では一緒にできません。フランス、イギリス、アメリカ、北欧等の諸国では、大体成人すれば親と同居して、自力で生活しなくてはいけないので自分で働かなくてはいけない、働いて生活しなくてはいけないというところで、夢やそういうバーチャルな消費に浸っている余裕がないというのが正しいところだと思います。
日本の特徴というのは、親は、つまり四十、五十の親の世代は中流生活を築き上げたんだけれども、自分の子供は正社員に就けなかったというような家庭が大部分を占めているというところが今の現時点での日本社会構造の世界的に見る特徴だと思っています。ただ、それももたなくなってきたがためにネットカフェ難民等が出てくるし、親同居未婚者が高齢化してくるという問題も同時に起こっている。つまり、若者に非正規低収入雇用を押し付けたツケが今後十年、二十年の間に回ってくる。若者に押し付けて、その社会保障をその親に押し付けているという構造になっているわけですけれども、私は、そのツケが十年、二十年に回ってこないかと心配ですので、早急に対策をお願いいたします。