小池百合子の発言 (国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会)

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○小池委員 おはようございます。小池百合子でございます。
 総裁選の最中にはいろいろと鍛えていただきまして、まことにありがとうございます。麻生総理におかれましては、経営者感覚、国際感覚を生かして、今次の国際金融の混乱、そしてまた国民生活を守る、そして何よりも、本日審議させていただきます国際的なテロに対しての対処、これについてしっかりとリーダーシップをとっていただきますよう、よろしくお願いを申し上げます。
 さて、補給支援特措法の審議に入るわけでございますが、これは大変重要な法律であるということから、昨年のこの時期は衆参合わせまして何と百時間近い審議を行ったわけでございます。ところが、ことしは一転して、一日でも早く、一時間でも早く結論を出そうという、ある意味で御協力を野党からもいただいているわけでございまして、そうはいっても賛成をしてくれるわけではなさそうでございますけれども、しかしながら、国際的な連携でもってこのテロ対策を行っているという意味からは、間断なく我が国のインド洋上におけます海上自衛隊の給油活動が行われるという、その点では歓迎をしたい、このように思うわけでございます。
 それでは、経緯がございますので、そもそも論から始めさせていただきます。
 まず、補給支援特措法、今回審議をするわけでございますけれども、そもそもを申しますと、国際テロ活動、これは古くて新しいものでございます。サミットでもテロ対策ということが主要議題にこれまでも何年にもわたって上げられてきたわけでございます。そして、国際社会の最重要課題の一つであり、長期にわたる困難な闘いということでございます。
 しかしながら、最も顕在化いたしましたのが、二〇〇一年、アメリカで起こりました同時多発テロでございます。皆さんの記憶にもまだまだ鮮烈に残っているものと存じます。その際、六十カ国以上の方々が犠牲になり、その数二千九百七十三人、そして、その中には日本人も二十四名の方々が含まれていたということを忘れてはなりません。
 こちらの年表をごらんください。テロの翌日、十二日には、国連安保理におきまして、決議一三六八号、これが全会一致で可決されておりまして、国際社会に対してテロ行為を防止、抑止するための努力を呼びかけたわけでございます。そして、十二月十日、我が国日本におきましてもテロ対策のための法律が成立をいたしておりまして、これがいわゆる旧テロ特措法でございます。
 そして、その後、十二月二十日でございますが、国連安保理の決議一三八六号に基づいて、国際治安支援部隊、いわゆるISAFと呼ばれる支援活動でございまして、現在でも四十カ国、約五万三千人がアフガニスタンの本土で治安維持活動を実施しているところでございます。
 けさの新聞を読んでおりますと、ドイツの議会では、このISAFに送っている部隊をさらに千人の単位で増強して、そしてその期間を延長するということを決めたようであります。
 このように、テロとの闘いというのは、これまでは国対国の戦争、紛争という形が多かったわけでございますけれども、非対称、国だけではなく、自爆もいとわないテロリストとの闘いということでございまして、さて交渉のテーブルに着いて解決に向けての話し合いをしようという、その場をつくることさえなかなか難しい、まことに困難な闘いであるわけでございます。
 さて、九・一一から七年が過ぎました。残念ながら、依然として世界じゅうでテロ事件は頻発をしているわけでございます。そしてまた、ウサマ・ビンラディンなどのアルカイダの残党は、今もアフガニスタン、そしてパキスタンの国境地帯で潜伏をしていると言われております。
 地図をお願いします。
 さて、一方で、我が国の活動でございますけれども、海上におけるテロ対策活動として行われておりますのがインド洋上での海上阻止活動でございます。
 これはかなり大きな地図で、日本も含めたものでございますけれども、パキスタン、アフガニスタンのあたりをごらんいただければと思います。そして、その下、南が、インド洋が広がっているわけでございますが、各国の艦船がインド洋を常に監視して、航行する船舶への乗船検査などを行う。それによって、テロリスト、そして、アフガニスタンで全世界の約九割のアヘンが生産をされていると言われておりますけれども、そのアヘンなどの移動、そしてまた、アヘンをもとにしてできた資金でもって購入をしていると思われる武器などの移動を阻止する、そしてまたそれを抑止するということを行っているわけでございまして、我が国はまさに、この海上阻止活動に従事をしているその各国の艦船に燃料と水を補給してきているわけでございます。
 そして、この海上阻止活動でございますけれども、現在は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、パキスタン、ニュージーランドそしてカナダ、合わせまして七カ国十六隻の艦船がこれまで参加をして、また、ことしの九月からはデンマークも艦船一隻を派遣するようになってきているという状況でございます。
 そして、我が国の海上自衛隊は、これまでにも七百九十四回にわたりましてこの補給活動を実施しております。今七カ国と申し上げましたけれども、これは決して大きい数字ではございませんし、何よりも、走っている艦船に軽油を補給するというその行動、活動というのはまことに高度な技術を要するというわけでございます。
 現在、補給量の約九割はアメリカ以外の艦船への補給となっておりまして、中でもイスラム国でありますパキスタンへの補給が最も多くて、そのうちの約三割を占めております。
 私、昨年の八月二十二日でございますが、防衛大臣としてパキスタンを訪問いたしております。ムシャラフ大統領、イクバール国防大臣などとお目にかかりまして、日本の支援について確認をしてまいったところでございます。
 そして、その際でございますが、イクバール国防大臣、そして海軍の実際の責任者の方々ともお目にかかったわけでございますけれども、いかに日本の海上自衛隊の確実な活動に対して深く感謝しているかということを直接伺っております。と同時に、このインド洋におけます海上活動から日本が抜けるということは、いかに多くの活動の見直し、パキスタンの海軍としての見直しを迫られるのかということについて直訴を受けたわけでございます。
 インド洋の範囲といいますのは日本全土がすっぽりと入るぐらいの大きさでございまして、その活動距離というのは非常に大きい。その中で、インド洋上で補給をしなければ、そのたびに港に戻って補給をする、それだけで、その往復だけで、平均しますと大体三十六時間もしくは四十八時間ぐらいはかかるというものであり、その間は任務につけないということになります。海上自衛隊による補給活動が一時中断されたということで、パキスタンの艦船は自国の港に戻りまして燃料を補給していた、その間は稼働の効率が四〇%ほど低下したと言われているわけでございます。
 また、海上阻止活動が行われている海域でございますが、我が国にとりましても極めて重要な海域であることは言うまでもございません。インド洋は世界経済を支える原油の輸送の大動脈と言ってもいいわけでございまして、そして、この海域が安定するということは、すなわち我が国の国益に資するものと言うことができます。我が国の石油の九割がこの地域からのものであるということはここで数字で幾つかお示しをしているところでございますし、ホルムズ海峡を日本関連の船、一日平均で三・五隻、タンカーが航行しております。
 そしてまた、補給支援活動による、燃料を提供するということに関しての経費は、月当たりにいたしますと約一億六千万円、そういう数字になるわけでございます。
 そして、もう一点ございますが、特に近年、海賊が、特にソマリア沖、少し南のアフリカ大陸の方をごらんいただければ結構ですが、この地域でも頻発しております。
 昨年の十月のことでありますけれども、日本の海運会社が保有しているパナマ船籍のタンカーでゴールデン・ノリ号というものがソマリア沖でシージャックをされるという事件が発生をいたしました。そしてまた、ことしの四月には、ロケット弾による攻撃を、日本郵船のタンカー「高山」、これがアデン湾において攻撃を受けるということも起こっております。そして、このときに現場に駆けつけてくれたのが、インド洋上でともに海上阻止活動に従事しておりますドイツの艦船、エムデン号といいますけれども、この艦船が我が国の日本郵船のタンカーの支援に回ってくれたわけでございます。
 我が国の生存そして繁栄にとって重要な経路に当たりますインド洋上の海上活動の安全にも、我が国の海上自衛隊がこのインド洋に存在をするということでも極めて大きな役割を担うことになっているわけでございます。
 さて、昨年の十一月、残念ながら旧法の期限を迎えてしまいまして、活動を中止せざるを得なくなりました。その際は、国際社会からも、我が国が海上阻止活動から引くということに対しては、中止に対しては大変惜しむ声が聞こえたわけでございます。ねじれ国会の影響もございまして、衆議院で可決された、給油活動に絞りましたこの新法でありますけれども、参院では否決をされ、衆議院に戻されてようやく新法が可決された。法案が右往左往するのと合わせるように、海上自衛隊の艦船も右往左往したという結果に至ったわけであります。
 新法のもとに活動を再開したことしの二月以降、アフガニスタン、パキスタンを初めとする多くの国々からは、我が国が海上阻止活動にまた戻ってきてくれたんだということで、再開を歓迎する声が聞かれました。補給についても感謝をする声が多く寄せられております。ちなみに、パキスタンの艦艇からは、海上自衛隊補給艦へのメッセージとして「私たちは、偉大な国の偉大な船とともに活動できることを誇りに思う」というメッセージが寄せられたのであります。
 海上自衛隊によります補給支援活動は、国際社会が日本に求める活動であります。そして、我が国としても間断なくこの活動を継続するということが国際社会の一員としての責務と考えるわけでございます。
 さて、国際的にも高い評価を得て、日本の国益にもかなっているこの補給支援特措法でございますが、民主党は、残念ながらかたくなに反対をされ、また対案も出しておられるということでございます。民主党の小沢代表は、海上での補給活動を憲法違反と決めつけて、そして、むしろアフガニスタン国内、つまり、陸上でのいわゆるISAF活動への参加を提唱しておられるわけでございます。
 今ごらんいただいているのは主要八カ国の活動状況でございますけれども、ごらんのように、日本、海上での活動、民主党がおっしゃるようにこれに反対であるといたしましたら、ロシアはまた、アフガニスタンとの歴史的なこれまでの関係もございますということで参加はしていない、であるならば、日本だけが主要八カ国の中で何ら実際の活動をしていないということになるわけでございます。
 さてそこで、早速でございますけれども、総理に御質問をさせていただきます。
 まず、補給支援特措法改正の必要性につきまして総理の御見解と決意をお伺いしたい。そしてまた、何よりも解散・総選挙そして政権奪取をすべてに優先されて、国家にとりまして最重要課題の安全保障をないがしろにしているとしか私には思えない、この小沢民主党代表の姿勢に対しての総理の御見解を伺わせていただきます。

発言情報

speech_id: 117004304X00320081017_004

発言者: 小池百合子

speaker_id: 10899

日付: 2008-10-17

院: 衆議院

会議名: 国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会