大野恒太郎の発言 (法務委員会)
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○大野政府参考人 裁判員制度は、広く国民が裁判の過程に参加し、その感覚が裁判の内容に反映されることにより、司法に対する国民の理解や支持が深まり、司法がより強固な国民基盤を得ることができるようになるという重要な意義があるものと考えております。加えまして、裁判が迅速に行われるようになるとともに、裁判の手続や判決が国民にとってわかりやすいものになることも期待されるわけであります。
この点、もう少し具体的に申し上げますと、我が国の現在の刑事裁判は、基本的には国民の信頼を得ているものと認識しております。そして、刑事裁判の運営に当たる裁判官、検察官、弁護士の法曹三者におきましても、これまで国民の信頼を得るべく努力を重ねてきたわけでありますけれども、それでも、国民の意識、価値観が多様化し、社会が急速に変化する中で、裁判に時間がかかり過ぎる、あるいは時として裁判が国民の感覚に合わない、あるいは裁判の手続や内容がわかりにくいというような指摘がなされることがあるわけであります。
そこで、今回、裁判員制度を導入することによりまして、国民の方々に裁判官とともに司法を担っていただくという重要な役割をお願いいたしまして、国民の良識や感覚を裁判に反映させることにより、司法に対する国民の理解や支持をより一層深めてもらえるのではないかと考えているわけであります。それによりまして、新しい時代に期待される、司法に期待される役割、身近で頼りがいのある司法を実現するというような大きな目的に資するところがあると考えるわけであります。
また、職業や家庭を持つ国民の方々に裁判に参加していただくことができるようにするため、裁判が迅速に行われるようになり、また、裁判の手続、判決の内容が裁判員の方々にとってわかりやすいものとしなければいけないということから、国民にとってわかりやすい裁判が実現されることになるわけであります。
さらに、裁判員制度の導入は、社会秩序や治安、あるいは犯罪の被害や人権というような問題につきまして、国民一人一人にかかわりのある問題としてお考えをいただく契機にもなるものと考えております。
国民一人一人が、自分を取り巻く社会について、他人事ではなく自分たちのことだというように考えることにつながり、先ほど委員が御指摘されましたように、自分のことだけではなしに、社会全体がよりよいものになっていく、その足がかりになることが期待されているというように考えるわけでございます。