倉吉敬の発言 (法務委員会)
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○倉吉政府参考人 御指摘のとおりでありまして、先ほど、いわゆる商業用の財産であれば強制執行できるんだということが法律に書いてある、この案に書いてあると申しました。
しかし、現実には、商業用だけのために持っている財産というのは実は限られるわけであります。日本に外国が財産を持っていると仮にいたしましても、例えば遊休不動産を持っている、およそその国家目的としては使っていないような不動産とか、それから商業用の取引だけのために特定した預金口座、こんなものでもない限り、判決をもらっても、後から押さえようとしても、ないということになります。
それでは不十分じゃないかということになるわけでして、そうすると、むしろあらかじめ、そこは今委員の御指摘のとおりでございます、リスクヘッジをしておくということが一番大事だ。そのことが今この法律案の中で、あらかじめ同意を得ている場合とか、それから担保として提供させておく場合というのが明記されております。だれが見ても、ああ、それを最初にやっておけばいいんだ、こういうことになるわけでございます。
それで、まず、外国と取引をする際などに、その有する財産に対する強制執行をすることについての、これは明示的な同意が要ると法律上なっています。これは条約にそうなっているからなんですが、その明示的な同意を書面による契約によってあらかじめ受けておく。そうすると、もうこれは確実であります。
それから、さらには、先ほどちょっと私も申し上げましたが、強制執行の目的とすべき財産について指定を受けておく。これは一番確実なのは抵当権の設定を受けるということでございますが、こういうことをあらかじめしておけば確実である。そのことがこの法律に明記されているからよくわかるということになります。
なお、強制執行の手続というのは、これは委員が御承知のとおりでございますが、我が国の司法権の発動であります。この我が国の司法権というのは、我が国の領域内にのみ及ぶというものでありますので、日本国外にある外国の有する財産に対して強制執行をするということはできません。したがって、外国から強制執行することについての明示的な同意を得る場合及び強制執行の目的とすべき財産について指定を受けておく場合、このいずれの場合にも、我が国の領域内にある外国の有する財産についてこの措置をあらかじめとっておく必要がある、こういうことになります。