倉吉敬の発言 (法務委員会)

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○倉吉政府参考人 委員の御指摘は大変大事なところでございまして、我々も非常に考えたところでございます。
 商業的取引に該当するか否かの判断基準については、大きく分けて二つの考え方がございます。一つは、契約または取引の動機や目的に着目して判断する、こういう考え方。もう一つは、契約または取引の性質に着目して判断する、こういう考え方でございます。
 目的に即して判断する、仮にこの立場をとりますと、国が、外国が買うものであるということになれば、基本的に国家目的に決まっている。そうすると、どんなものを買おうとすべて国家目的だ、だから免除の対象になる、こうもなりかねない。つまり、その判断が恣意的になるおそれがあります。したがって、この判断基準としての客観性を維持するためには、先ほど申し上げました性質に着目して判断する考え方、これが基本的に相当であるとまず考えました。
 しかしながら、契約または取引の性質に着目する限りは、商業的取引に該当し得るような場合でも我が国の民事裁判権からの免除を認めないとすることが外国等の主権を侵害するようなケースが全くないとは言えません。皆無ではないということであります。これは実は平成十八年の最高裁判決も触れているところでございまして、我が国における民事裁判権の行使が当該外国国家の主権を侵害するおそれがあるなど特段の事情がない限り、こういう留保を付しているところでございます。したがって、このような場合には、例外的に、この契約や取引の目的等も考慮して、我が国の民事裁判権からの免除を認める必要があるということになるわけでございます。
 それでは、では、条文にどう書くか、こういう話になるわけですが、仮に商業的取引の判断基準について、性質だけに基づいて判断するんだ、こう書いてしまいますと、今の例外的な場合というのが読み込めないというおそれが生じます。しかし、かといって、例外的なケースを、今、どんなケースがこれから出てくるかわからないときに、すべて書き切れるかというと、これはなかなか困難である。無理にこれを抽象的な言葉で書き込もうとすると、かえって外国を免除してしまう場合が広がってしまうのではないか、こういうおそれもございます。
 そこで、そういったことを考慮した結果、この法律案においては商業的取引とだけ書いて、その判断基準については解釈にゆだねるというのが相当であると。基本的に、最高裁も、性質に即して考えろということを言っていて、先ほどの、ごく特段の事情がある場合には、こう書いているわけですから、裁判官は普通はこれに則して考えていくであろう、こういうこともあるということでございます。

発言情報

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発言者: 倉吉敬

speaker_id: 13614

日付: 2009-04-07

院: 衆議院

会議名: 法務委員会