やまぎわ大志郎の発言 (本会議)

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やまぎわ大志郎君 自由民主党のやまぎわ大志郎です。
 私は、自由民主党を代表して、ただいま趣旨説明のありました消費者庁設置法案並びに関連法案につきまして、麻生総理大臣、関係大臣に対し、質問をいたします。(拍手)
 昨今、冷凍ギョーザへの毒物混入、牛肉やウナギの産地偽装、いわゆる事故米の不正流通といった食の安全を脅かす問題、さらには、高齢者などをねらった次々販売やマルチ商法のような悪徳商法の横行、ガス給湯器や石油ファンヒーターの事故など、私たちの生活に直接かかわり、大きな不安をもたらす問題が毎日のように起こっています。
 翻って我が国の消費者行政を見ますと、各省庁縦割りの仕組みのもと、長く生産者第一の発想で行われ、消費者の保護は産業振興を補完するものとしてしか行われてこなかったとの側面は否定できません。
 多発する消費者問題にかんがみれば、私たち国民の安全、安心を確保するために、一刻も早く、こうした行政のあり方そのものを見直して、消費者の味方となる強い権限を持つ消費者庁を創設することが不可欠と考えます。麻生総理は、今国会の施政方針演説で、「消費者の利益を守るため、一日も早い消費者庁の設立に向け、関連三法案の成立を急ぎます。」と言明されました。私も全く同感です。
 そこで、消費者庁設置に向けた議論を始めるに際しまして、消費者庁ができればこれまでの消費者行政と何が変わるのかを含め、その設置について、麻生総理大臣の御決意を改めて伺います。
 あわせて、消費者庁の創設により、冒頭申し上げたような消費者問題への対応がどのように改善されるのか、また私たち国民の生活にどのようなメリットがあるのかについて、野田消費者行政担当大臣に伺います。
 次に、消費者関連法の所管について伺います。
 これまでの行政が、複雑、多様化する消費者問題に柔軟に対応できなかった原因として、消費者に密接にかかわる法律を各省庁がばらばらに所管し、連携がきちんととれなかったという点が挙げられます。そのため、消費者行政を担う新たな行政組織では、消費者にかかわる法律について一手に所管し、全体を連携させながら執行することで、消費者被害の未然防止、拡大防止に的確かつ迅速に対応する体制を構築することが必要です。この認識のもとに、政府案では、消費者に密接にかかわる法律について、各省から権限、組織を移管し、消費者庁に所管させることとしています。
 他方、民主党案では、政府の従来の消費者行政の組織には何ら手をつけず、新たな消費者権利院という組織を政府の外にあわせ置くのみとしています。これまでの行政がうまく機能しなかったことは明らかであり、そのシステムを変えずに問題を解決できるとは思いません。
 そこで、なぜ政府の外からではなく、政府の中から改革を行うのか、その考え方について、野田消費者行政担当大臣に伺います。
 さらに、すき間事案と消費者安全法案について伺います。
 例えば、コンニャク入りゼリーによる窒息事故では、現行の消費者問題にかかわる法律の規定に該当しない、いわゆるすき間で問題が起きたことが被害を拡大する一つの大きな要因であったと考えられます。現行法においても事業者の行為には規制がかかっていますが、それでもこういったすき間事案が生じます。
 消費者庁が創設され、新法である消費者安全法を所管することとなれば、すき間事案に対しどのように対応できることになるのでしょうか。野田消費者行政担当大臣の御見解を伺います。
 次に、地方の消費者行政について伺います。
 私たち消費者がトラブルに遭った際、まず相談する行政の窓口は地域の消費生活センターです。ですから、国に消費者庁を創設するだけではなくて、消費者に最も近い地域の現場で消費者本位の行政が行われるよう、体制を整備しなければなりません。
 この点について、民主党案では、地方の消費生活相談員を国家公務員とし、相談業務を国の事務とすることが提案されています。改めて申し上げるまでもなく、民主党を含む全会一致で成立した消費者基本法にあるとおり、地方公共団体には、当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費者政策を推進する責務があります。地方の消費者行政サービスを国の事務にしてしまって地方の責務が果たせるのでしょうか。
 現に、消費生活センターや消費生活相談員が行う地方の消費者行政は、他の行政部局と連携し、多岐にわたる住民のニーズにこたえるべく対応を行っています。地方の消費者行政は、それぞれの地域の実情に即して、地方自治体が創意工夫し、きめ細かく行うことが必要であり、自治事務としての位置づけは守るべきと考えます。
 しかしながら、地方の消費者行政を見ると、その重要性とは裏腹に、平成十年には百六十四億円だった予算が、平成二十年度には百九億円と大幅に削られ、これに伴い、消費者行政担当職員も減少しています。また、消費生活相談員の処遇改善の必要性も強く指摘されています。このような地方消費者行政の実情を踏まえると、国としても思い切った支援が必要だと思います。
 そこで、地方消費者行政の機能改善に向けてどのような取り組みを行おうとしているのか、野田消費者行政担当大臣に伺います。
 以上、何点かお尋ねしましたが、私たち国民が安心して生活できる社会を実現するためには、思い切った取り組みが必要であるという基本認識は与野党を問わず一致しているものと考えます。
 現在、日本を覆っている重苦しい閉塞感の大きな原因に信頼や信用の欠如が挙げられるのではないでしょうか。かつて、事業者と消費者、あるいは国民と国民の間にあった信頼関係、また行政や政治に対する信用が、たび重なる問題や事故で失われていると思います。消費者庁の設置は、今までどうしても生産者、事業者に向いていた行政を、国民の方を向いた行政に変える、そういった試みだと思います。これを契機に、国民と政治、行政の間に新たな信頼関係を構築していけるのではないか、そう期待しています。
 昨年九月に本法律案が国会に提出されて以来、もう六カ月近くたちます。法案の審議入りがおくれている間にも、全国各地で次々と消費者被害が生じています。この間にも、実に多くの御意見をいただいてまいりました。その声に真摯に耳を傾ければ、多くの国民が消費者庁の早期創設を求めていることは明らかです。国民の思いを受けて、消費者庁の一日も早い創設に向けて、精力的に議論を行っていくことを提案いたしまして、私の質問を終了いたします。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇〕

発言情報

speech_id: 117105254X01520090317_028

発言者: やまぎわ大志郎

speaker_id: 12293

日付: 2009-03-17

院: 衆議院

会議名: 本会議