本会議
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会
会議録情報#0
平成二十一年三月十七日(火曜日)
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議事日程 第七号
平成二十一年三月十七日
午後一時開議
第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案(森喜朗君外五名提出)
日程第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明及び質疑
午後一時二分開議
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議事日程 第七号
平成二十一年三月十七日
午後一時開議
第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案(森喜朗君外五名提出)
日程第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明及び質疑
午後一時二分開議
河
谷
谷公一#2
○谷公一君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
森喜朗君外五名提出、第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
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河
河
河野洋平#4
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程第一に先立ち追加されました。
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第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案(森喜朗君外五名提出)
この発言だけを見る →—————————————
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案(森喜朗君外五名提出)
河
河野洋平#5
○議長(河野洋平君) 第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案を議題といたします。
提出者の趣旨弁明を許します。遠藤利明君。
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第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案
〔本号末尾に掲載〕
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〔遠藤利明君登壇〕
この発言だけを見る →提出者の趣旨弁明を許します。遠藤利明君。
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第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案
〔本号末尾に掲載〕
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〔遠藤利明君登壇〕
遠
遠藤利明#6
○遠藤利明君 ただいま議題となりました第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案につきまして、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、国民新党・大地・無所属の会を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読いたします。
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案
我が国において、一九六四年の東京オリンピック以来となるオリンピック夏季競技大会を開催することは、国際親善とスポーツ振興にとって極めて意義深いものである。
衆議院は、来る二〇一六年の第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会を東京都に招致するため、その招致活動を強力に推進するとともに、その準備態勢を整備すべきものと認める。
右決議する。
以上であります。
オリンピック競技大会は、世界各国のスポーツの発展とともに、スポーツを通じて民族の相互理解を深め、世界平和への貢献に輝かしい成果を上げてきました。
一昨年九月十一日、政府は二〇一六年第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会について東京都が招致することを閣議了解し、同年九月二十五日、東京都は国際オリンピック委員会に立候補届を提出いたしました。
この第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会には、世界の七都市が立候補し、昨年六月四日にギリシャで開催された国際オリンピック委員会理事会において、東京都のほか、マドリード、シカゴ、リオデジャネイロの四都市が正式立候補都市として承認されたところであります。そして、本年十月二日、デンマークで開催される国際オリンピック委員会総会において、この正式立候補都市の中から開催都市が決定される運びとなっております。
スポーツは、万国共通のルールのもとで行われるものであり、国際間の相互理解の促進に大きく寄与するものであります。世界の平和と繁栄に積極的に貢献する国づくりを進め、また、我が国の伝統文化と最先端技術を世界に発信し、都市の躍動と緑が調和したオリンピックの新しい開催モデルを示していくためにも、第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会の東京招致について、国を挙げて強力に運動を展開していかなければなりません。
また、東京、札幌、長野大会と同様に、オリンピック精神を最高度に発揮する大会が開催されますよう、政府、地方自治体及び民間が一体となって、万全の受け入れ態勢を確立すべきであります。
何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げます。
ありがとうございました。拍手
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この発言だけを見る →案文を朗読いたします。
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会東京招致に関する決議案
我が国において、一九六四年の東京オリンピック以来となるオリンピック夏季競技大会を開催することは、国際親善とスポーツ振興にとって極めて意義深いものである。
衆議院は、来る二〇一六年の第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会を東京都に招致するため、その招致活動を強力に推進するとともに、その準備態勢を整備すべきものと認める。
右決議する。
以上であります。
オリンピック競技大会は、世界各国のスポーツの発展とともに、スポーツを通じて民族の相互理解を深め、世界平和への貢献に輝かしい成果を上げてきました。
一昨年九月十一日、政府は二〇一六年第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会について東京都が招致することを閣議了解し、同年九月二十五日、東京都は国際オリンピック委員会に立候補届を提出いたしました。
この第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会には、世界の七都市が立候補し、昨年六月四日にギリシャで開催された国際オリンピック委員会理事会において、東京都のほか、マドリード、シカゴ、リオデジャネイロの四都市が正式立候補都市として承認されたところであります。そして、本年十月二日、デンマークで開催される国際オリンピック委員会総会において、この正式立候補都市の中から開催都市が決定される運びとなっております。
スポーツは、万国共通のルールのもとで行われるものであり、国際間の相互理解の促進に大きく寄与するものであります。世界の平和と繁栄に積極的に貢献する国づくりを進め、また、我が国の伝統文化と最先端技術を世界に発信し、都市の躍動と緑が調和したオリンピックの新しい開催モデルを示していくためにも、第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会の東京招致について、国を挙げて強力に運動を展開していかなければなりません。
また、東京、札幌、長野大会と同様に、オリンピック精神を最高度に発揮する大会が開催されますよう、政府、地方自治体及び民間が一体となって、万全の受け入れ態勢を確立すべきであります。
何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げます。
ありがとうございました。拍手
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河
河
河野洋平#8
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。
この際、文部科学大臣から発言を求められております。これを許します。文部科学大臣塩谷立君。
〔国務大臣塩谷立君登壇〕
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〔国務大臣塩谷立君登壇〕
塩
塩谷立#9
○国務大臣(塩谷立君) ただいまの御決議に対して所信を述べます。
第三十一回オリンピック競技大会及び第十五回パラリンピック競技大会を東京都に招致し、我が国においてオリンピック競技大会及びパラリンピック競技大会が再び開催されますことは、国際親善とスポーツの振興にとってまことに有意義であり、喜ばしいことであると存じます。
政府といたしましても、ただいまの御決議の趣旨を十分に尊重いたしまして、平成十九年九月に閣議了解されました方針に従い、招致の実現並びに準備態勢の整備に最善の努力を払ってまいる所存でございます。拍手
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日程第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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政府といたしましても、ただいまの御決議の趣旨を十分に尊重いたしまして、平成十九年九月に閣議了解されました方針に従い、招致の実現並びに準備態勢の整備に最善の努力を払ってまいる所存でございます。拍手
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日程第一 成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
河
河野洋平#10
○議長(河野洋平君) 日程第一、成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。総務委員長赤松正雄君。
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成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔赤松正雄君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。総務委員長赤松正雄君。
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成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔赤松正雄君登壇〕
赤
赤松正雄#11
○赤松正雄君 ただいま議題となりました法律案につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、成田国際空港周辺地域における道路、生活環境施設等の整備を促進するため、成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の有効期限を平成二十六年三月三十一日まで五年間延長しようとするものであります。
本案は、去る二月二十四日本委員会に付託され、三月十二日鳩山総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、翌十三日に質疑を行い、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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この発言だけを見る →本案は、成田国際空港周辺地域における道路、生活環境施設等の整備を促進するため、成田国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の有効期限を平成二十六年三月三十一日まで五年間延長しようとするものであります。
本案は、去る二月二十四日本委員会に付託され、三月十二日鳩山総務大臣から提案理由の説明を聴取した後、翌十三日に質疑を行い、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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河
河
谷
谷公一#14
○谷公一君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
内閣提出、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
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河
河
河野洋平#16
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
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奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
この発言だけを見る →—————————————
奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
河
河野洋平#17
○議長(河野洋平君) 奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
委員長の報告を求めます。国土交通委員長望月義夫君。
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奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔望月義夫君登壇〕
この発言だけを見る →委員長の報告を求めます。国土交通委員長望月義夫君。
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奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案及び同報告書
〔本号末尾に掲載〕
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〔望月義夫君登壇〕
望
望月義夫#18
○望月義夫君 ただいま議題となりました法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
本案は、奄美群島及び小笠原諸島の振興開発を一層促進していくための措置を講じようとするもので、その主な内容は、
第一に、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の有効期限をそれぞれ五年間延長すること、
第二に、奄美群島及び小笠原諸島の振興開発基本方針及び振興開発計画に定める事項として、両地域の振興開発に係る関係者間の連携及び協力の確保に関する事項等を追加すること、
第三に、奄美群島における地方税の課税免除または不均一課税に伴う減収を地方交付税により補てんする措置の対象業種を追加すること
などであります。
本案は、去る三月十一日本委員会に付託され、同日金子国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、本日質疑を行い、質疑終了後、採決いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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この発言だけを見る →本案は、奄美群島及び小笠原諸島の振興開発を一層促進していくための措置を講じようとするもので、その主な内容は、
第一に、奄美群島振興開発特別措置法及び小笠原諸島振興開発特別措置法の有効期限をそれぞれ五年間延長すること、
第二に、奄美群島及び小笠原諸島の振興開発基本方針及び振興開発計画に定める事項として、両地域の振興開発に係る関係者間の連携及び協力の確保に関する事項等を追加すること、
第三に、奄美群島における地方税の課税免除または不均一課税に伴う減収を地方交付税により補てんする措置の対象業種を追加すること
などであります。
本案は、去る三月十一日本委員会に付託され、同日金子国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、本日質疑を行い、質疑終了後、採決いたしました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
なお、本案に対し附帯決議が付されました。
以上、御報告申し上げます。拍手
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河
河
河野洋平#20
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明
この発言だけを見る →————◇—————
消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明
河
河野洋平#21
○議長(河野洋平君) この際、第百七十回国会、内閣提出、消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案並びに枝野幸男君外二名提出、消費者権利院法案及び小宮山洋子君外二名提出、消費者団体訴訟法案について、順次趣旨の説明を求めます。国務大臣野田聖子君。
〔国務大臣野田聖子君登壇〕
この発言だけを見る →〔国務大臣野田聖子君登壇〕
野
野田聖子#22
○国務大臣(野田聖子君) ただいま議題となりました消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
まず、消費者庁設置法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
社会の複雑化に伴い、消費者問題は複数の省庁にまたがる横断的なものとなっており、縦割り行政では適切に対応することが難しくなってきております。近年、生活の身近なところで大きな不安をもたらす数々の消費者問題が生じる中で、国民が安全、安心を実感できるように、我が国の行政のあり方を大きく転換することが求められております。
振り返ってみますと、これまでの行政は、明治以来、各府省庁縦割りの仕組みのもとで、事業者の保護育成を通じて国民経済の発展を図ってまいりました。こうした中、消費者の利益の擁護及び増進は、あくまで、産業振興の間接的、派生的なものとして取り扱われてきたにすぎません。
この法律案は、まさに消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政に大きく転換していくため、消費者庁を設置しようとするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一は、消費者庁の設置、任務及び所掌事務等についてであります。
消費者庁は、消費者庁長官を長として、内閣府の外局として設置され、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けて、消費者の利益の擁護及び増進、商品及び役務の消費者による自主的かつ合理的な選択の確保並びに消費生活に密接に関連する物資の品質に関する表示に関する事務を行うこととしております。
また、消費者庁長官は、所掌事務に関し、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができることとしております。
第二は、消費者政策委員会についてであります。
消費者政策委員会は消費者庁に置かれ、消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策等に関する重要事項について調査審議や意見具申を行うとともに、法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理することをつかさどることとしております。
また、消費者庁は、この法律の公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から発足することとしております。
続きまして、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
この法律案は、これまで各府省庁縦割りの仕組みのもとで行われてきた消費者行政について、消費者庁を設置し一元的に推進することが必要であり、消費者庁の設置にあわせ、消費者に身近な問題を取り扱う法律を消費者庁に移管すること等により、消費者の利益の擁護及び増進等を効果的に図ることができるようにするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、内閣府設置法その他の行政組織に関する法律について、任務、所掌事務の変更等関係規定の整備を行うものであります。
第二に、食品衛生法その他の関係法律について、内閣総理大臣及び消費者庁長官の権限を定める等関係規定の整備を行うものであります。
第三に、所要の経過措置等を定めようとするものであります。
最後に、消費者安全法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
近年、消費者の需要はますます多様化し、かつ高度化しており、これに伴い、多種多様の事故やトラブルが生じるようになってきております。その中には、生命、身体に重篤な被害が生じたものや多額の財産的被害が生じたものも多数含まれており、その被害の回復について困難が伴います。
そこで、国、地方公共団体その他の関係者が一体となって消費者の生命、身体、財産の安全の確保に関する総合的な施策を推進し、国民が安全、安心な消費生活を営むことができる社会を実現していくことが喫緊の課題となっております。
このため、消費者の被害に関する情報の消費者庁による一元的な集約体制の確立と、当該情報に基づく適確な法執行の確保を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一に、内閣総理大臣は、消費者安全の確保に関する基本方針を策定するものとしております。
第二に、都道府県及び市町村は、消費生活相談、消費者安全の確保のために必要な情報の収集、提供等の事務を行うこととし、これを行うための施設または機関として、消費生活センターを都道府県は設置し、市町村は設置するよう努めることとしております。
第三に、行政機関、都道府県、市町村及び国民生活センターは、生命、身体に関する重大事故が発生した旨の情報を得た場合は直ちに消費者庁に通知することとする等、消費者庁による情報の集約体制を整備するとともに、消費者庁はこれを分析し、取りまとめ結果の概要を公表することとしております。
第四に、集約した情報をもとに、内閣総理大臣は、法律に基づく措置の実施が被害の発生、拡大の防止のため必要と認めるときは、当該措置の実施を関係各大臣に求めることができるようにするとともに、このような法律の対象とならない、いわゆるすき間事案であって、生命、身体に関する重大事故に係るものについては、みずから事業者に対し必要な措置をとるよう勧告し、また、急迫する危険があるときは、その原因となった商品の譲渡の禁止措置等をとることができることとしております。
以上が、消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の趣旨でございます。拍手
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この発言だけを見る →まず、消費者庁設置法案について、その趣旨を御説明申し上げます。
社会の複雑化に伴い、消費者問題は複数の省庁にまたがる横断的なものとなっており、縦割り行政では適切に対応することが難しくなってきております。近年、生活の身近なところで大きな不安をもたらす数々の消費者問題が生じる中で、国民が安全、安心を実感できるように、我が国の行政のあり方を大きく転換することが求められております。
振り返ってみますと、これまでの行政は、明治以来、各府省庁縦割りの仕組みのもとで、事業者の保護育成を通じて国民経済の発展を図ってまいりました。こうした中、消費者の利益の擁護及び増進は、あくまで、産業振興の間接的、派生的なものとして取り扱われてきたにすぎません。
この法律案は、まさに消費者、生活者が主役となる社会を実現する国民本位の行政に大きく転換していくため、消費者庁を設置しようとするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一は、消費者庁の設置、任務及び所掌事務等についてであります。
消費者庁は、消費者庁長官を長として、内閣府の外局として設置され、消費者が安心して安全で豊かな消費生活を営むことができる社会の実現に向けて、消費者の利益の擁護及び増進、商品及び役務の消費者による自主的かつ合理的な選択の確保並びに消費生活に密接に関連する物資の品質に関する表示に関する事務を行うこととしております。
また、消費者庁長官は、所掌事務に関し、関係行政機関の長に対し、資料の提出、説明その他の必要な協力を求めることができることとしております。
第二は、消費者政策委員会についてであります。
消費者政策委員会は消費者庁に置かれ、消費者の利益の擁護及び増進に関する基本的な政策等に関する重要事項について調査審議や意見具申を行うとともに、法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理することをつかさどることとしております。
また、消費者庁は、この法律の公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から発足することとしております。
続きまして、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
この法律案は、これまで各府省庁縦割りの仕組みのもとで行われてきた消費者行政について、消費者庁を設置し一元的に推進することが必要であり、消費者庁の設置にあわせ、消費者に身近な問題を取り扱う法律を消費者庁に移管すること等により、消費者の利益の擁護及び増進等を効果的に図ることができるようにするものであります。
次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
第一に、内閣府設置法その他の行政組織に関する法律について、任務、所掌事務の変更等関係規定の整備を行うものであります。
第二に、食品衛生法その他の関係法律について、内閣総理大臣及び消費者庁長官の権限を定める等関係規定の整備を行うものであります。
第三に、所要の経過措置等を定めようとするものであります。
最後に、消費者安全法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
近年、消費者の需要はますます多様化し、かつ高度化しており、これに伴い、多種多様の事故やトラブルが生じるようになってきております。その中には、生命、身体に重篤な被害が生じたものや多額の財産的被害が生じたものも多数含まれており、その被害の回復について困難が伴います。
そこで、国、地方公共団体その他の関係者が一体となって消費者の生命、身体、財産の安全の確保に関する総合的な施策を推進し、国民が安全、安心な消費生活を営むことができる社会を実現していくことが喫緊の課題となっております。
このため、消費者の被害に関する情報の消費者庁による一元的な集約体制の確立と、当該情報に基づく適確な法執行の確保を図ることとし、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
第一に、内閣総理大臣は、消費者安全の確保に関する基本方針を策定するものとしております。
第二に、都道府県及び市町村は、消費生活相談、消費者安全の確保のために必要な情報の収集、提供等の事務を行うこととし、これを行うための施設または機関として、消費生活センターを都道府県は設置し、市町村は設置するよう努めることとしております。
第三に、行政機関、都道府県、市町村及び国民生活センターは、生命、身体に関する重大事故が発生した旨の情報を得た場合は直ちに消費者庁に通知することとする等、消費者庁による情報の集約体制を整備するとともに、消費者庁はこれを分析し、取りまとめ結果の概要を公表することとしております。
第四に、集約した情報をもとに、内閣総理大臣は、法律に基づく措置の実施が被害の発生、拡大の防止のため必要と認めるときは、当該措置の実施を関係各大臣に求めることができるようにするとともに、このような法律の対象とならない、いわゆるすき間事案であって、生命、身体に関する重大事故に係るものについては、みずから事業者に対し必要な措置をとるよう勧告し、また、急迫する危険があるときは、その原因となった商品の譲渡の禁止措置等をとることができることとしております。
以上が、消費者庁設置法案、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案及び消費者安全法案の趣旨でございます。拍手
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河
枝
枝野幸男#24
○枝野幸男君 ただいま議題となりました消費者権利院法案について、提出者を代表し、その趣旨及び概要を説明します。
近代以降、消費者を取り巻く環境、特に消費者と事業者との関係は著しく変化しました。商品、製品やサービス等の高度化と複雑化、事業や流通過程の大規模化などが進み、事業者と消費者との間では、情報や経済力の点で非対称性が著しく拡大しています。
明治三十一年、一八九八年に施行された現行民法は、契約当事者の双方が対等な関係にあることを前提に組み立てられ、行政による民事不介入を原則として運用されてきましたが、この民法制定時には全く想像のできなかった状況となっています。本来であれば、この百年余りの間に、こうした社会環境の変化に対応して、法制度と行政とを大きく転換し、消費者と事業者との間に生じた非対称性を適正に補うことのできる制度をつくり上げてくる必要がありました。
ところが、製造物責任法や消費者契約法等が順次制定されてはきたものの、民事消費者法の整備はいまだ不十分です。それでも、裁判所は、判例の蓄積によって実質的公正の確保に努力してきました。が、司法だけで、広がる一方の非対称性を補い、消費者の権利を確保することは到底不可能です。
また、多くの国民にとって、裁判所は大変遠い存在です。時間的にも費用的にも、何よりも心理的にも、司法を通じてみずからの権利を守り得る消費者はごく一部に限られます。
特に、個々に見ると被害が少額な事案の場合、裁判というコストのかかる手段で救済や権利確保を図ることは著しく困難です。このため、多くの被害消費者は泣き寝入りを余儀なくされてきました。そして、加害者はやり得となり、不当に得た利益を確保できることから、抑止力が働かず、同種の被害が繰り返される原因となってきました。
さらに深刻なのは、行政の対応です。
そもそも近代日本の行政システムは、富国強兵、殖産興業を主たる目的としてつくられました。このため、産業振興を第一に置き、事業者との深い結びつきが形成されて、つい最近まで、消費者行政という意識が決定的に欠如していました。最近でこそ、表面上は消費者を重視する姿勢が見え始めていますが、それでも、百年以上にわたる事業者とのかたい結びつきと産業振興という長年の習性が一朝一夕に変わるものではありません。消費者の観点に立った権限行使には極めて消極的です。
長年にわたる民事不介入原則がしみついていることもあって、行政が被害救済に積極的になることはほとんどありません。国民生活センターによる被害救済ですら、原則として、当事者の自主的な合意を促すにとどまります。事業者が受け入れを拒否したり、そもそも初めから行政を相手にする姿勢のない、いわゆる悪徳業者であったりした場合は、ほぼお手上げの状態です。
さらに、日本の場合、省あって国なし、局あって省なしとやゆされるほど行政の縦割りによる弊害が大きく、中央政府と地方政府との間でも、その役割分担が明確ではありません。このため、消費者が行政の対応を求め、あるいは消費者被害情報が行政に届いても、省や局の間の壁、中央と地方の壁によってたらい回しされ、あるいは情報がたなざらしされる例が後を絶ちません。
これらの結果として、消費者の生命、身体や財産を脅かす事件が続発しながら、司法や行政が十分に対応できず、被害救済や再発防止が十分に図られない事態が繰り返されています。
経済産業省が事故情報を把握しながら適切な対応がとられず多くの命が奪われたパロマ湯沸かし器一酸化炭素中毒事故、法律に定められた表示の基準が守られず消費者の利益が損なわれた食品偽装や建物の耐震強度偽装、自治体と厚生労働省との連絡が適切に行われなかったために初動におくれが生じ原因究明に支障を来した中国産冷凍ギョーザ中毒事件、すき間事案であるがゆえに迅速な行政措置がとられなかったコンニャクゼリー窒息事故、相次いでいる生命保険やFXなど金融商品をめぐる消費者紛争やエル・アンド・ジーによる巨額詐欺事件、住宅リフォーム詐欺などなど、例を挙げれば切りがありません。
これらの事態を受けて、自民党内閣においても、おくればせながら、消費者行政の重視を掲げ、消費者庁の設置に動いたことは、当然のこととはいえ、一定の評価をいたします。
しかし、百年以上にわたって放置されてきた消費者行政を相次ぐ事態に十分対応できるレベルにまで整備するには、単なる行政組織の組みかえでは不十分です。行政組織を幾ら組みかえても縦割りの弊害が取り除かれないことは、例えば直近の内閣府設置の結果を見ても明らかであります。
内閣府は、縦割り省庁から超越した立場で、横断的に総合調整を行うことを期待されて設けられました。しかし、調整をするべき内閣府の経済財政担当大臣が調整を受ける側の財務大臣と兼任をしているという、この一点を見ても、その総合調整機能は絵にかいたもちになっています。
長年にわたって産業振興を担ってきた規制権限を有する各省庁は、これからも、規制を適切に実施する必要から見ても、事業者との強い結びつきを持たざるを得ないでしょう。そんな中で、新設官庁の消費者庁が、霞が関における力関係の中で、こうした古い規制官庁の抵抗を払いのけるような強い指導力を発揮できるとは思えません。
また、たまたま現在の野田消費者行政担当大臣は総裁候補にも名前の出る大物大臣ですから、野田大臣が今後もずっと消費者行政担当大臣を続けるのならば別かもしれませんが、他の大臣を歴任したキャリアの長い大物の政治家が就任することの多い規制官庁の大臣に対し、消費者担当大臣が本当に影響力を行使できるのでしょうか。
また、多くの消費者がその被害を相談し救済を求める窓口となるのは、地域に設けられた消費生活センターです。しかし、その権限や法的位置づけがあいまいな上に、現に相談に当たっている相談員の身分が、多くの場合不安定で、官製ワーキングプアの一つとなっています。それでも、相談センターが身近に設置されている地域は、まだましな方かもしれません。厳しい財政状況に置かれている多くの地方政府では、消費生活センターの設置、維持自体がますます困難になっています。この点の抜本的な解決がなされない限り、消費者被害に適切に対応することは不可能です。
私たちは、新しい消費者のための統治システムとして、以下申し上げる三つの条件を備える必要があると考えます。
第一に、消費の現場に近いところで、多種多様な直接の相談に適切に対応できるシステムを国の責任として整備する必要があります。
このシステムは、問題事案の情報を把握するという意味では、行政のアンテナ役を担います。相談、あっせん等を通じて被害救済を図るという意味では、裁判所だけでは十分に機能しない紛争解決機能、つまり司法を補うものであります。
アンテナ役を担うには、全国どこで生じた情報でも漏れなく一元的に把握される必要があります。また、司法を補うものである以上、全国どこにいても格差なく救済を求めて利用できる仕組みになっている必要があります。したがって、このシステムは国の責任で整備することが重要になります。
第二に、相談窓口から集められた情報に基づき、各省庁が有している規制権限を適正に行使させることで、消費者の利益を実現させるシステムを構築する必要があります。
各省庁の有している消費者保護に関係し得る法令は、少なく見ても二百本以上に上ります。多種多様な消費者問題の態様に応じてこれらすべての権限を適切に行使させることが可能でなければ、消費者行政の一元化とは到底言えません。
しかし、例えば薬事法や銀行法、電気事業法など、これらをすべて消費者関連官庁で所管することは現実的ではありません。世の中の大部分の問題は最終的には消費者とつながっており、関係し得る法律をすべて消費者関連省庁で所管するなら、外務省、防衛省を除いて他の官庁の大部分は必要なくなり、超巨大な消費者省だけで足りるということになってしまいます。
したがって、規制権限そのものは各省庁に残しながら、必要に応じて消費者行政の観点からその適切な行使を求めるという、一種の行政監視機能を持たせることで、どんな事態にも対応できる現実的な消費者行政を目指すべきであります。
第三に、相談窓口から集められた情報等を集約、分析することで、必要となる政策を消費者の視点から企画立案するシステムを構築する必要があります。
現場の情報を最も多く、しかも直接に把握する機関の意見ができるだけストレートに立法府たる国会に届くことが、適切かつ迅速な政策推進のために重要です。
こうした認識に基づき、私たちは本法律案を提案しました。
以下、本法律案の内容を具体的に申し上げます。
第一に、消費者基本法の理念にのっとり、消費者の権利利益の擁護と増進を図るため、内閣の所轄のもとに、すなわち、内閣から一定の独立性を有する機関として、消費者権利院を置きます。
行政監視機能を十分に発揮させるためには、何よりも内閣からの高い独立性を確保する必要があり、会計検査院のように憲法上の機関として位置づけることが、本来ならば望ましいと考えます。
しかし、相次ぐ消費者被害に迅速に対応する観点から、人事院や日本銀行など現行憲法下で認められている独立性の高い行政機関を参考に、憲法改正を要することなく設置できる最大限の独立性を有する機関として位置づけました。
第二に、消費者権利院の所掌事務及び権限として、次の諸事項について定めています。
一つは、消費生活に関する相談、苦情の処理のあっせん、消費生活に関する情報提供、消費者に対する啓発及び教育などの、幅広い消費者の窓口としての事務です。
二つ目に、消費者問題による被害の発生、拡大の防止や救済のために必要がある場合、行政庁に対して資料の提出要求や調査の要求を行えるものとしました。
同時に、行政機関や地方公共団体の長には、消費者問題の発生等について広範な報告義務を課し、一元的に情報が集約される仕組みとしています。
さらに、事業者に対しても立入検査を含む直接の調査を行えるものとしています。
なお、本法律案に言う消費者問題とは、取引、安全、表示などを問わず、事業者の行為に起因する消費生活における問題であって、多数の消費者の生命、身体、または財産を不当に侵害する一切のものと定義し、幅広くとらえることとしています。
三つ目は、行政庁に対し、期間を定めて消費者問題に係る処分を行うことなどを勧告することができると定めています。
また、勧告を行った場合には、その旨や勧告に係る事業者の名称等を公表することができるとしています。
四つ目は、消費者問題が発生し、または発生するおそれがある場合において、その被害の程度が著しく、緊急の必要があると認めるときは、消費者権利官が裁判所に申し立て、裁判所は事業者に対する一月以内の行為の禁止または停止の命令を発することができるとしています。
政府案では、いわゆるすき間事案について、内閣総理大臣が事業者に対し直接に勧告、命令を行うこととされています。しかし、その要件が抽象的で、どのような行為が対象になるのか明確でないにもかかわらず、この命令の違反に対しては一億円以下の罰金が科せられます。行政に対して余りにも大きな裁量権限を与えるもので、濫用防止の歯どめがありません。
民主党案では、省庁ごとの所管に限定されることなく、ありとあらゆる分野の消費者問題について対象とする一方、裁判所のチェックという適正手続をかませることで恣意的な権限行使を防ぎ得る制度となっており、政府案よりもはるかに現実的であります。
消費者権利院の所掌事務及び権限の五つ目は、消費者問題によって多数の消費者に生じた損害賠償請求権等について、強制執行が不可能あるいは著しく困難となるおそれがあり、緊急の必要があると認めるときに、消費者権利官の申し立てによって、裁判所が財産保全命令を発することができるとしています。
政府案の致命的な欠陥は、消費者被害の救済のための仕組みが一切導入されていない点です。消費者行政を幾ら強化したからといって、消費者問題の発生を完全に防止することは不可能です。消費者被害の回復を図り、消費者に被害を与えた事業者の違法収益を剥奪するための制度が不可欠です。
私たちは、この財産保全命令に加えて、訴訟援助等の規定を設け、後ほど小宮山議員から提案理由を御説明申し上げる消費者団体訴訟法案による損害賠償請求と相まって、違法収益の剥奪と消費者被害の救済に向けた実効的な制度を提起しています。
六つ目は、国会の要請による特定事項の調査、報告に関する規定を設け、国権の最高機関として幅広い行政監視機能を有する国会との連携について定めています。
また、国会及び内閣に対する法令の制定、改廃に関する意見の申し出の規定を定めることによって、消費者行政に関して幅広く立法提言を行うこともできるとしています。
第三に、消費者権利院の組織に関して、次のとおり定めています。
一つは、消費者権利院の長を消費者権利官とし、国会の議決を経て内閣が任命することとしています。この国会の議決を行うに当たっては、委員会において候補者の所信を聴取することを予定しています。
二つ目は、消費者権利官は、任期六年とし、再任されることができないこととしています。長い任期を保障する一方、再任できないとすることで、独立性を担保できる制度としています。
なお、消費者権利官は、キャリア公務員のポストではなく、消費者の権利擁護等に関してすぐれた経験や知識を有する民間人の中から選任することを予定しています。
三つ目に、消費者権利官を補佐するため消費者権利官補一人を置くほか、合議制機関として消費者権利委員会を置き、一定の重要事項についての審議に当たらせることによって、権限行使の適正さを担保することとしています。
四つ目に、消費者権利院には、中央の事務総局に加え、都道府県の区域ごとに地方消費者権利局を置くこととしています。
地方消費者権利局の長は地方消費者権利官とし、地域社会における消費生活の実情に通じ、消費者の権利擁護等について理解のある者のうちから、都道府県知事の意見を聞いた上で任命することとしています。
なお、現在の消費生活センターの多くは、この地方消費者権利局やその支局、つまり国の機関に移行します。そして、その事務が適正かつ円滑に実施されるよう、地方公共団体の消費生活部局との緊密な連絡を保ち、相互に協力しなければならないことを明記しています。
地方財政の現状にかんがみると、消費生活センターを初めとする地方の消費者行政について地方公共団体にゆだねてしまう対応は、無責任というほかありません。基金をつくり、数年間は財政支援をするという御提案もありますが、その基金が底をついたとき、地方の消費者行政はどうなるのでありましょうか。
第四に、消費者行政の第一線で消費者からの苦情相談、あっせん等の業務を担う消費生活相談員を非常勤の国家公務員として法律上明確に位置づけた上で、十年の任期を保障し、再任を原則としています。これによって、現在行われている不当な雇いどめを防止し、消費生活相談員の方々が、その知識と経験を十分に生かしながら安心して職務に専念することができるよう配慮しています。
第五に、以上の諸事項のほか、消費者権利官と捜査機関等との連携協力の規定など、所要の規定の整備をすることとしています。
なお、消費者権利院の設置に伴い、国民生活センターは、法律上は発展的に廃止され、その業務を消費者権利院が担うこととなります。
第六に、この法律の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
今から八十年前、一九二九年に始まった世界恐慌は、領土拡大、植民地拡大による経済発展という十九世紀型の古い経済体制を崩壊させました。それ以来と言われる現在の世界同時不況は、二十世紀における大量生産、大量消費型経済体制の終わりの始まりです。事業者が個々の消費者と率直に向かい合い、安心、安全、信用、信頼など、大量消費社会では軽視されてきた価値をもう一度経済システムの中にしっかりと位置づけなければ、これからの経済は成り立ちません。
私たちは、こうした明確な歴史観に基づき、明治維新以来の我が国の統治システムそのものを消費者視点で抜本的に改革します。
単なる既存行政組織の組みかえではなく、司法、行政を含めたシステム全体を一から見直さない限り、明治維新以来、つまり、日本の近代以降を通じて積み重ねられてきた富国強兵、殖産興業型の行政を転換できるはずがありません。
以上が、この法案の趣旨及び概要であります。
何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。拍手
—————————————
この発言だけを見る →近代以降、消費者を取り巻く環境、特に消費者と事業者との関係は著しく変化しました。商品、製品やサービス等の高度化と複雑化、事業や流通過程の大規模化などが進み、事業者と消費者との間では、情報や経済力の点で非対称性が著しく拡大しています。
明治三十一年、一八九八年に施行された現行民法は、契約当事者の双方が対等な関係にあることを前提に組み立てられ、行政による民事不介入を原則として運用されてきましたが、この民法制定時には全く想像のできなかった状況となっています。本来であれば、この百年余りの間に、こうした社会環境の変化に対応して、法制度と行政とを大きく転換し、消費者と事業者との間に生じた非対称性を適正に補うことのできる制度をつくり上げてくる必要がありました。
ところが、製造物責任法や消費者契約法等が順次制定されてはきたものの、民事消費者法の整備はいまだ不十分です。それでも、裁判所は、判例の蓄積によって実質的公正の確保に努力してきました。が、司法だけで、広がる一方の非対称性を補い、消費者の権利を確保することは到底不可能です。
また、多くの国民にとって、裁判所は大変遠い存在です。時間的にも費用的にも、何よりも心理的にも、司法を通じてみずからの権利を守り得る消費者はごく一部に限られます。
特に、個々に見ると被害が少額な事案の場合、裁判というコストのかかる手段で救済や権利確保を図ることは著しく困難です。このため、多くの被害消費者は泣き寝入りを余儀なくされてきました。そして、加害者はやり得となり、不当に得た利益を確保できることから、抑止力が働かず、同種の被害が繰り返される原因となってきました。
さらに深刻なのは、行政の対応です。
そもそも近代日本の行政システムは、富国強兵、殖産興業を主たる目的としてつくられました。このため、産業振興を第一に置き、事業者との深い結びつきが形成されて、つい最近まで、消費者行政という意識が決定的に欠如していました。最近でこそ、表面上は消費者を重視する姿勢が見え始めていますが、それでも、百年以上にわたる事業者とのかたい結びつきと産業振興という長年の習性が一朝一夕に変わるものではありません。消費者の観点に立った権限行使には極めて消極的です。
長年にわたる民事不介入原則がしみついていることもあって、行政が被害救済に積極的になることはほとんどありません。国民生活センターによる被害救済ですら、原則として、当事者の自主的な合意を促すにとどまります。事業者が受け入れを拒否したり、そもそも初めから行政を相手にする姿勢のない、いわゆる悪徳業者であったりした場合は、ほぼお手上げの状態です。
さらに、日本の場合、省あって国なし、局あって省なしとやゆされるほど行政の縦割りによる弊害が大きく、中央政府と地方政府との間でも、その役割分担が明確ではありません。このため、消費者が行政の対応を求め、あるいは消費者被害情報が行政に届いても、省や局の間の壁、中央と地方の壁によってたらい回しされ、あるいは情報がたなざらしされる例が後を絶ちません。
これらの結果として、消費者の生命、身体や財産を脅かす事件が続発しながら、司法や行政が十分に対応できず、被害救済や再発防止が十分に図られない事態が繰り返されています。
経済産業省が事故情報を把握しながら適切な対応がとられず多くの命が奪われたパロマ湯沸かし器一酸化炭素中毒事故、法律に定められた表示の基準が守られず消費者の利益が損なわれた食品偽装や建物の耐震強度偽装、自治体と厚生労働省との連絡が適切に行われなかったために初動におくれが生じ原因究明に支障を来した中国産冷凍ギョーザ中毒事件、すき間事案であるがゆえに迅速な行政措置がとられなかったコンニャクゼリー窒息事故、相次いでいる生命保険やFXなど金融商品をめぐる消費者紛争やエル・アンド・ジーによる巨額詐欺事件、住宅リフォーム詐欺などなど、例を挙げれば切りがありません。
これらの事態を受けて、自民党内閣においても、おくればせながら、消費者行政の重視を掲げ、消費者庁の設置に動いたことは、当然のこととはいえ、一定の評価をいたします。
しかし、百年以上にわたって放置されてきた消費者行政を相次ぐ事態に十分対応できるレベルにまで整備するには、単なる行政組織の組みかえでは不十分です。行政組織を幾ら組みかえても縦割りの弊害が取り除かれないことは、例えば直近の内閣府設置の結果を見ても明らかであります。
内閣府は、縦割り省庁から超越した立場で、横断的に総合調整を行うことを期待されて設けられました。しかし、調整をするべき内閣府の経済財政担当大臣が調整を受ける側の財務大臣と兼任をしているという、この一点を見ても、その総合調整機能は絵にかいたもちになっています。
長年にわたって産業振興を担ってきた規制権限を有する各省庁は、これからも、規制を適切に実施する必要から見ても、事業者との強い結びつきを持たざるを得ないでしょう。そんな中で、新設官庁の消費者庁が、霞が関における力関係の中で、こうした古い規制官庁の抵抗を払いのけるような強い指導力を発揮できるとは思えません。
また、たまたま現在の野田消費者行政担当大臣は総裁候補にも名前の出る大物大臣ですから、野田大臣が今後もずっと消費者行政担当大臣を続けるのならば別かもしれませんが、他の大臣を歴任したキャリアの長い大物の政治家が就任することの多い規制官庁の大臣に対し、消費者担当大臣が本当に影響力を行使できるのでしょうか。
また、多くの消費者がその被害を相談し救済を求める窓口となるのは、地域に設けられた消費生活センターです。しかし、その権限や法的位置づけがあいまいな上に、現に相談に当たっている相談員の身分が、多くの場合不安定で、官製ワーキングプアの一つとなっています。それでも、相談センターが身近に設置されている地域は、まだましな方かもしれません。厳しい財政状況に置かれている多くの地方政府では、消費生活センターの設置、維持自体がますます困難になっています。この点の抜本的な解決がなされない限り、消費者被害に適切に対応することは不可能です。
私たちは、新しい消費者のための統治システムとして、以下申し上げる三つの条件を備える必要があると考えます。
第一に、消費の現場に近いところで、多種多様な直接の相談に適切に対応できるシステムを国の責任として整備する必要があります。
このシステムは、問題事案の情報を把握するという意味では、行政のアンテナ役を担います。相談、あっせん等を通じて被害救済を図るという意味では、裁判所だけでは十分に機能しない紛争解決機能、つまり司法を補うものであります。
アンテナ役を担うには、全国どこで生じた情報でも漏れなく一元的に把握される必要があります。また、司法を補うものである以上、全国どこにいても格差なく救済を求めて利用できる仕組みになっている必要があります。したがって、このシステムは国の責任で整備することが重要になります。
第二に、相談窓口から集められた情報に基づき、各省庁が有している規制権限を適正に行使させることで、消費者の利益を実現させるシステムを構築する必要があります。
各省庁の有している消費者保護に関係し得る法令は、少なく見ても二百本以上に上ります。多種多様な消費者問題の態様に応じてこれらすべての権限を適切に行使させることが可能でなければ、消費者行政の一元化とは到底言えません。
しかし、例えば薬事法や銀行法、電気事業法など、これらをすべて消費者関連官庁で所管することは現実的ではありません。世の中の大部分の問題は最終的には消費者とつながっており、関係し得る法律をすべて消費者関連省庁で所管するなら、外務省、防衛省を除いて他の官庁の大部分は必要なくなり、超巨大な消費者省だけで足りるということになってしまいます。
したがって、規制権限そのものは各省庁に残しながら、必要に応じて消費者行政の観点からその適切な行使を求めるという、一種の行政監視機能を持たせることで、どんな事態にも対応できる現実的な消費者行政を目指すべきであります。
第三に、相談窓口から集められた情報等を集約、分析することで、必要となる政策を消費者の視点から企画立案するシステムを構築する必要があります。
現場の情報を最も多く、しかも直接に把握する機関の意見ができるだけストレートに立法府たる国会に届くことが、適切かつ迅速な政策推進のために重要です。
こうした認識に基づき、私たちは本法律案を提案しました。
以下、本法律案の内容を具体的に申し上げます。
第一に、消費者基本法の理念にのっとり、消費者の権利利益の擁護と増進を図るため、内閣の所轄のもとに、すなわち、内閣から一定の独立性を有する機関として、消費者権利院を置きます。
行政監視機能を十分に発揮させるためには、何よりも内閣からの高い独立性を確保する必要があり、会計検査院のように憲法上の機関として位置づけることが、本来ならば望ましいと考えます。
しかし、相次ぐ消費者被害に迅速に対応する観点から、人事院や日本銀行など現行憲法下で認められている独立性の高い行政機関を参考に、憲法改正を要することなく設置できる最大限の独立性を有する機関として位置づけました。
第二に、消費者権利院の所掌事務及び権限として、次の諸事項について定めています。
一つは、消費生活に関する相談、苦情の処理のあっせん、消費生活に関する情報提供、消費者に対する啓発及び教育などの、幅広い消費者の窓口としての事務です。
二つ目に、消費者問題による被害の発生、拡大の防止や救済のために必要がある場合、行政庁に対して資料の提出要求や調査の要求を行えるものとしました。
同時に、行政機関や地方公共団体の長には、消費者問題の発生等について広範な報告義務を課し、一元的に情報が集約される仕組みとしています。
さらに、事業者に対しても立入検査を含む直接の調査を行えるものとしています。
なお、本法律案に言う消費者問題とは、取引、安全、表示などを問わず、事業者の行為に起因する消費生活における問題であって、多数の消費者の生命、身体、または財産を不当に侵害する一切のものと定義し、幅広くとらえることとしています。
三つ目は、行政庁に対し、期間を定めて消費者問題に係る処分を行うことなどを勧告することができると定めています。
また、勧告を行った場合には、その旨や勧告に係る事業者の名称等を公表することができるとしています。
四つ目は、消費者問題が発生し、または発生するおそれがある場合において、その被害の程度が著しく、緊急の必要があると認めるときは、消費者権利官が裁判所に申し立て、裁判所は事業者に対する一月以内の行為の禁止または停止の命令を発することができるとしています。
政府案では、いわゆるすき間事案について、内閣総理大臣が事業者に対し直接に勧告、命令を行うこととされています。しかし、その要件が抽象的で、どのような行為が対象になるのか明確でないにもかかわらず、この命令の違反に対しては一億円以下の罰金が科せられます。行政に対して余りにも大きな裁量権限を与えるもので、濫用防止の歯どめがありません。
民主党案では、省庁ごとの所管に限定されることなく、ありとあらゆる分野の消費者問題について対象とする一方、裁判所のチェックという適正手続をかませることで恣意的な権限行使を防ぎ得る制度となっており、政府案よりもはるかに現実的であります。
消費者権利院の所掌事務及び権限の五つ目は、消費者問題によって多数の消費者に生じた損害賠償請求権等について、強制執行が不可能あるいは著しく困難となるおそれがあり、緊急の必要があると認めるときに、消費者権利官の申し立てによって、裁判所が財産保全命令を発することができるとしています。
政府案の致命的な欠陥は、消費者被害の救済のための仕組みが一切導入されていない点です。消費者行政を幾ら強化したからといって、消費者問題の発生を完全に防止することは不可能です。消費者被害の回復を図り、消費者に被害を与えた事業者の違法収益を剥奪するための制度が不可欠です。
私たちは、この財産保全命令に加えて、訴訟援助等の規定を設け、後ほど小宮山議員から提案理由を御説明申し上げる消費者団体訴訟法案による損害賠償請求と相まって、違法収益の剥奪と消費者被害の救済に向けた実効的な制度を提起しています。
六つ目は、国会の要請による特定事項の調査、報告に関する規定を設け、国権の最高機関として幅広い行政監視機能を有する国会との連携について定めています。
また、国会及び内閣に対する法令の制定、改廃に関する意見の申し出の規定を定めることによって、消費者行政に関して幅広く立法提言を行うこともできるとしています。
第三に、消費者権利院の組織に関して、次のとおり定めています。
一つは、消費者権利院の長を消費者権利官とし、国会の議決を経て内閣が任命することとしています。この国会の議決を行うに当たっては、委員会において候補者の所信を聴取することを予定しています。
二つ目は、消費者権利官は、任期六年とし、再任されることができないこととしています。長い任期を保障する一方、再任できないとすることで、独立性を担保できる制度としています。
なお、消費者権利官は、キャリア公務員のポストではなく、消費者の権利擁護等に関してすぐれた経験や知識を有する民間人の中から選任することを予定しています。
三つ目に、消費者権利官を補佐するため消費者権利官補一人を置くほか、合議制機関として消費者権利委員会を置き、一定の重要事項についての審議に当たらせることによって、権限行使の適正さを担保することとしています。
四つ目に、消費者権利院には、中央の事務総局に加え、都道府県の区域ごとに地方消費者権利局を置くこととしています。
地方消費者権利局の長は地方消費者権利官とし、地域社会における消費生活の実情に通じ、消費者の権利擁護等について理解のある者のうちから、都道府県知事の意見を聞いた上で任命することとしています。
なお、現在の消費生活センターの多くは、この地方消費者権利局やその支局、つまり国の機関に移行します。そして、その事務が適正かつ円滑に実施されるよう、地方公共団体の消費生活部局との緊密な連絡を保ち、相互に協力しなければならないことを明記しています。
地方財政の現状にかんがみると、消費生活センターを初めとする地方の消費者行政について地方公共団体にゆだねてしまう対応は、無責任というほかありません。基金をつくり、数年間は財政支援をするという御提案もありますが、その基金が底をついたとき、地方の消費者行政はどうなるのでありましょうか。
第四に、消費者行政の第一線で消費者からの苦情相談、あっせん等の業務を担う消費生活相談員を非常勤の国家公務員として法律上明確に位置づけた上で、十年の任期を保障し、再任を原則としています。これによって、現在行われている不当な雇いどめを防止し、消費生活相談員の方々が、その知識と経験を十分に生かしながら安心して職務に専念することができるよう配慮しています。
第五に、以上の諸事項のほか、消費者権利官と捜査機関等との連携協力の規定など、所要の規定の整備をすることとしています。
なお、消費者権利院の設置に伴い、国民生活センターは、法律上は発展的に廃止され、その業務を消費者権利院が担うこととなります。
第六に、この法律の施行期日は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日としております。
今から八十年前、一九二九年に始まった世界恐慌は、領土拡大、植民地拡大による経済発展という十九世紀型の古い経済体制を崩壊させました。それ以来と言われる現在の世界同時不況は、二十世紀における大量生産、大量消費型経済体制の終わりの始まりです。事業者が個々の消費者と率直に向かい合い、安心、安全、信用、信頼など、大量消費社会では軽視されてきた価値をもう一度経済システムの中にしっかりと位置づけなければ、これからの経済は成り立ちません。
私たちは、こうした明確な歴史観に基づき、明治維新以来の我が国の統治システムそのものを消費者視点で抜本的に改革します。
単なる既存行政組織の組みかえではなく、司法、行政を含めたシステム全体を一から見直さない限り、明治維新以来、つまり、日本の近代以降を通じて積み重ねられてきた富国強兵、殖産興業型の行政を転換できるはずがありません。
以上が、この法案の趣旨及び概要であります。
何とぞ、御審議の上、御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。拍手
—————————————
河
小
小宮山洋子#26
○小宮山洋子君 ただいま議題になりました民主党・無所属クラブ提出の消費者団体訴訟法案につきまして、提出者を代表して、趣旨と概要を説明いたします。
このたびの消費者の権利を守るための法案は、長年の消費者、消費者団体の悲願でした。その要望の柱の一つが、違法に上げられた収益、違法収益を剥奪し、被害者に返してほしいということです。
二〇〇六年に消費者契約法を改正して、消費者の皆さんの要望にこたえて、全体では大きな被害ですが一人一人の消費者の損害は小さな額のため泣き寝入りすることが多かった事件について、消費者団体がかわって訴訟を起こせる消費者団体訴訟の制度をつくりましたが、被害の予防に当たる差しとめ訴訟だけ認める制度になっています。
当時から民主党は、予防のための差しとめ訴訟と被害を回復する損害賠償訴訟は、車の両輪のようなもので、両方がそろって有効に機能すると考え、損害賠償訴訟も盛り込んだ民主党案を提出し、並行して審議をしましたが、残念ながら実現しませんでした。
このたびの法改正では、そのときの案をより強化し、消費者権利院の支援を受けながら消費者団体が一人一人の消費者にかわって損害賠償請求もできるようにしたものを、独立した消費者団体訴訟法案として提出いたしました。
どのような消費者被害を救済できるかというと、例えば、高齢者をねらった、布団や医療器具、健康食品、リフォーム工事の契約などがあります。エビの養殖に投資させるワールドオーシャンファームの詐欺事件では、およそ五万三千人が総額八百億円の詐欺に遭っています。また、エル・アンド・ジーの円天事件は、古典的なマルチ商法ですが、およそ五万人が総額一千億円の被害に遭っています。
こうした個々の損害を一人一人が裁判することは困難で、全体の被害額が大きく、広がりがある事件で消費者の被害を回復するためには、損害賠償を消費者団体がかわって訴訟をする制度がぜひとも必要であることをおわかりいただけると思います。
民主党は、消費者の立場を代表する政党として、二〇〇四年の消費者保護基本法改正の際にも、消費者は保護の対象ではなく権利の主体であることなどの観点から対案を取りまとめ、積極的に改正に取り組んできました。そして、二〇〇六年の消費者契約法改正に当たっては、適格消費者団体を、政府の言う認定制ではなく、基準を明記した上で登録制にし、各地に存在するようにすること、また、差しとめ請求の範囲を政府案よりも拡大すること、そして、個々の被害者にかわって損害賠償を請求できるようにするなど、より消費者の皆さんの要望にこたえられる対案を提出しています。
二〇〇六年の衆議院内閣委員会の附帯決議にも、「消費者被害の救済の実効性を確保するため、適格消費者団体が損害賠償等を請求する制度について、司法アクセスの改善手法の展開を踏まえつつ、その必要性等を検討すること。」と明記してあります。
ところが、その後の政府の取り組みは、有識者による研究会を設置し、検討しているということですが、今回、消費者についての大きな法律をつくろうというのに、違法収益を剥奪して被害者に損害賠償をする制度が全く入っていないことは、画竜点睛を欠くどころか、大きな柱が欠けていると言わざるを得ません。
諸外国を見ても、アメリカのクラスアクション制度やヨーロッパ諸国での消費者団体が損害賠償請求をできる制度など、消費者被害を救済する実効性のある制度として損害賠償制度が存在しています。
また、二〇〇七年にOECD理事会で、加盟国に対して、多数の消費者に係る紛争解決及び救済の仕組みを導入するよう勧告されています。
日本も、せっかくの今回の機会を生かして充実させるべきだと考えます。
今回提出している消費者団体訴訟法案は、二〇〇六年の民主党の消費者契約法改正案を土台にして、消費者権利院制度を生かすとともに、ヒアリングなどで聞かせていただいた関係団体の皆様からの意見や私たちの研究成果も取り入れ、大幅にバージョンアップしたものです。その過程では、諸外国の損害賠償制度を参考にしながら、日本の民事訴訟制度の基本的な枠組みと整合性を持ったものにするために、さまざまな工夫をし、現実的で実効性のある制度設計をしております。
それでは、この法律案の概要について説明いたします。
第一に、適格消費者団体は、現行法の差しとめ請求に加えて、共同の利益を持つ多数の消費者の損害の救済のために、裁判所の許可を得て、みずから損害賠償等団体訴訟を行うことができるとしています。
また、損害賠償等団体訴訟の確定判決等に基づいて、弁済として受領した財産を当該消費者に配当できることとしています。その際、適格消費者団体は、損害賠償等を行う許可を得る前であっても、当該損害賠償等団体訴訟に係る仮差し押さえ命令の申し立てをすることができることとしています。
これらの制度は、あわせて提出している消費者権利院法案に基づいて、消費者権利院が行う事業者の財産保全、訴訟援助と相まって、事業者の違法収益剥奪と消費者の被害の救済のために新たな道を開くことになります。
第二に、現在の法律で認められている適格消費者団体による差しとめ訴訟についても、消費者契約法に規定されている対象範囲を拡大することとしています。
現在の法律では、差しとめ請求の対象が、消費者契約法に違反する不当な行為に限定されていますが、この法案では、その対象を、民法における詐欺や強迫に該当する事案、さらに民法九十条の公序良俗違反などに拡大し、消費者の被害の発生及び拡大の防止をより一層図ることができる内容としています。
第三に、適格消費者団体の登録の制度についての規定を整備しています。
現在の消費者契約法では、内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体を適格消費者団体としていますが、その要件が大変厳しく、また、行政機関の裁量の余地が大きいため、ごくわずかの消費者団体しか認定を得られていません。法律が施行されて間もなく二年になるのに、現在ある適格消費者団体は、全国で七つのみで、広島より西にはありません。これでは、九州、沖縄の人は遠くまで行かなくてはならないことになります。
この法案では、消費者権利官、いわゆる消費者オンブズパーソンによって登録を受けた団体を適格消費者団体としています。認定制度から登録制度に変更するとともに、登録要件の簡素化、明確化を図り、より多くの消費者団体が適格消費者団体になることができるようにしています。これによって、消費者団体訴訟制度を積極的、実効的に運用することができるとしています。
第四に、適格消費者団体への支援について、必要な規定を設けています。
適格消費者団体は、差しとめ請求権の行使や損害賠償等団体訴訟の提起など、消費者の権利利益の擁護のため、積極的な活動を行うことが期待されています。ところが、経済的な基盤は十分とは言えません。そこで、この法案では、適格消費者団体が行う差しとめ請求関係の業務や損害賠償等請求関係の業務の公益性にかんがみて、国及び地方公共団体は、それらの業務のために必要な資金の確保に努める旨の規定を設けています。
このほか、消費者契約法その他の、所要の規定の整備を行うこととしています。
なお、この法案の施行期日は、一部の規定を除き、消費者権利院法の施行の日、すなわち、同法の公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日からとしています。
以上が、この法案の趣旨と概要です。
政府案には全く規定がないものであることからも、どうぞ、御審議の上、党派を超えて皆さん賛同してくださることを心からお願いいたします。拍手
————◇—————
消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明に対する質疑
この発言だけを見る →このたびの消費者の権利を守るための法案は、長年の消費者、消費者団体の悲願でした。その要望の柱の一つが、違法に上げられた収益、違法収益を剥奪し、被害者に返してほしいということです。
二〇〇六年に消費者契約法を改正して、消費者の皆さんの要望にこたえて、全体では大きな被害ですが一人一人の消費者の損害は小さな額のため泣き寝入りすることが多かった事件について、消費者団体がかわって訴訟を起こせる消費者団体訴訟の制度をつくりましたが、被害の予防に当たる差しとめ訴訟だけ認める制度になっています。
当時から民主党は、予防のための差しとめ訴訟と被害を回復する損害賠償訴訟は、車の両輪のようなもので、両方がそろって有効に機能すると考え、損害賠償訴訟も盛り込んだ民主党案を提出し、並行して審議をしましたが、残念ながら実現しませんでした。
このたびの法改正では、そのときの案をより強化し、消費者権利院の支援を受けながら消費者団体が一人一人の消費者にかわって損害賠償請求もできるようにしたものを、独立した消費者団体訴訟法案として提出いたしました。
どのような消費者被害を救済できるかというと、例えば、高齢者をねらった、布団や医療器具、健康食品、リフォーム工事の契約などがあります。エビの養殖に投資させるワールドオーシャンファームの詐欺事件では、およそ五万三千人が総額八百億円の詐欺に遭っています。また、エル・アンド・ジーの円天事件は、古典的なマルチ商法ですが、およそ五万人が総額一千億円の被害に遭っています。
こうした個々の損害を一人一人が裁判することは困難で、全体の被害額が大きく、広がりがある事件で消費者の被害を回復するためには、損害賠償を消費者団体がかわって訴訟をする制度がぜひとも必要であることをおわかりいただけると思います。
民主党は、消費者の立場を代表する政党として、二〇〇四年の消費者保護基本法改正の際にも、消費者は保護の対象ではなく権利の主体であることなどの観点から対案を取りまとめ、積極的に改正に取り組んできました。そして、二〇〇六年の消費者契約法改正に当たっては、適格消費者団体を、政府の言う認定制ではなく、基準を明記した上で登録制にし、各地に存在するようにすること、また、差しとめ請求の範囲を政府案よりも拡大すること、そして、個々の被害者にかわって損害賠償を請求できるようにするなど、より消費者の皆さんの要望にこたえられる対案を提出しています。
二〇〇六年の衆議院内閣委員会の附帯決議にも、「消費者被害の救済の実効性を確保するため、適格消費者団体が損害賠償等を請求する制度について、司法アクセスの改善手法の展開を踏まえつつ、その必要性等を検討すること。」と明記してあります。
ところが、その後の政府の取り組みは、有識者による研究会を設置し、検討しているということですが、今回、消費者についての大きな法律をつくろうというのに、違法収益を剥奪して被害者に損害賠償をする制度が全く入っていないことは、画竜点睛を欠くどころか、大きな柱が欠けていると言わざるを得ません。
諸外国を見ても、アメリカのクラスアクション制度やヨーロッパ諸国での消費者団体が損害賠償請求をできる制度など、消費者被害を救済する実効性のある制度として損害賠償制度が存在しています。
また、二〇〇七年にOECD理事会で、加盟国に対して、多数の消費者に係る紛争解決及び救済の仕組みを導入するよう勧告されています。
日本も、せっかくの今回の機会を生かして充実させるべきだと考えます。
今回提出している消費者団体訴訟法案は、二〇〇六年の民主党の消費者契約法改正案を土台にして、消費者権利院制度を生かすとともに、ヒアリングなどで聞かせていただいた関係団体の皆様からの意見や私たちの研究成果も取り入れ、大幅にバージョンアップしたものです。その過程では、諸外国の損害賠償制度を参考にしながら、日本の民事訴訟制度の基本的な枠組みと整合性を持ったものにするために、さまざまな工夫をし、現実的で実効性のある制度設計をしております。
それでは、この法律案の概要について説明いたします。
第一に、適格消費者団体は、現行法の差しとめ請求に加えて、共同の利益を持つ多数の消費者の損害の救済のために、裁判所の許可を得て、みずから損害賠償等団体訴訟を行うことができるとしています。
また、損害賠償等団体訴訟の確定判決等に基づいて、弁済として受領した財産を当該消費者に配当できることとしています。その際、適格消費者団体は、損害賠償等を行う許可を得る前であっても、当該損害賠償等団体訴訟に係る仮差し押さえ命令の申し立てをすることができることとしています。
これらの制度は、あわせて提出している消費者権利院法案に基づいて、消費者権利院が行う事業者の財産保全、訴訟援助と相まって、事業者の違法収益剥奪と消費者の被害の救済のために新たな道を開くことになります。
第二に、現在の法律で認められている適格消費者団体による差しとめ訴訟についても、消費者契約法に規定されている対象範囲を拡大することとしています。
現在の法律では、差しとめ請求の対象が、消費者契約法に違反する不当な行為に限定されていますが、この法案では、その対象を、民法における詐欺や強迫に該当する事案、さらに民法九十条の公序良俗違反などに拡大し、消費者の被害の発生及び拡大の防止をより一層図ることができる内容としています。
第三に、適格消費者団体の登録の制度についての規定を整備しています。
現在の消費者契約法では、内閣総理大臣の認定を受けた消費者団体を適格消費者団体としていますが、その要件が大変厳しく、また、行政機関の裁量の余地が大きいため、ごくわずかの消費者団体しか認定を得られていません。法律が施行されて間もなく二年になるのに、現在ある適格消費者団体は、全国で七つのみで、広島より西にはありません。これでは、九州、沖縄の人は遠くまで行かなくてはならないことになります。
この法案では、消費者権利官、いわゆる消費者オンブズパーソンによって登録を受けた団体を適格消費者団体としています。認定制度から登録制度に変更するとともに、登録要件の簡素化、明確化を図り、より多くの消費者団体が適格消費者団体になることができるようにしています。これによって、消費者団体訴訟制度を積極的、実効的に運用することができるとしています。
第四に、適格消費者団体への支援について、必要な規定を設けています。
適格消費者団体は、差しとめ請求権の行使や損害賠償等団体訴訟の提起など、消費者の権利利益の擁護のため、積極的な活動を行うことが期待されています。ところが、経済的な基盤は十分とは言えません。そこで、この法案では、適格消費者団体が行う差しとめ請求関係の業務や損害賠償等請求関係の業務の公益性にかんがみて、国及び地方公共団体は、それらの業務のために必要な資金の確保に努める旨の規定を設けています。
このほか、消費者契約法その他の、所要の規定の整備を行うこととしています。
なお、この法案の施行期日は、一部の規定を除き、消費者権利院法の施行の日、すなわち、同法の公布の日から起算して一年を超えない範囲内で政令で定める日からとしています。
以上が、この法案の趣旨と概要です。
政府案には全く規定がないものであることからも、どうぞ、御審議の上、党派を超えて皆さん賛同してくださることを心からお願いいたします。拍手
————◇—————
消費者庁設置法案(第百七十回国会、内閣提出)、消費者庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(第百七十回国会、内閣提出)及び消費者安全法案(第百七十回国会、内閣提出)並びに消費者権利院法案(枝野幸男君外二名提出)及び消費者団体訴訟法案(小宮山洋子君外二名提出)の趣旨説明に対する質疑
河
や
やまぎわ大志郎#28
○やまぎわ大志郎君 自由民主党のやまぎわ大志郎です。
私は、自由民主党を代表して、ただいま趣旨説明のありました消費者庁設置法案並びに関連法案につきまして、麻生総理大臣、関係大臣に対し、質問をいたします。拍手
昨今、冷凍ギョーザへの毒物混入、牛肉やウナギの産地偽装、いわゆる事故米の不正流通といった食の安全を脅かす問題、さらには、高齢者などをねらった次々販売やマルチ商法のような悪徳商法の横行、ガス給湯器や石油ファンヒーターの事故など、私たちの生活に直接かかわり、大きな不安をもたらす問題が毎日のように起こっています。
翻って我が国の消費者行政を見ますと、各省庁縦割りの仕組みのもと、長く生産者第一の発想で行われ、消費者の保護は産業振興を補完するものとしてしか行われてこなかったとの側面は否定できません。
多発する消費者問題にかんがみれば、私たち国民の安全、安心を確保するために、一刻も早く、こうした行政のあり方そのものを見直して、消費者の味方となる強い権限を持つ消費者庁を創設することが不可欠と考えます。麻生総理は、今国会の施政方針演説で、「消費者の利益を守るため、一日も早い消費者庁の設立に向け、関連三法案の成立を急ぎます。」と言明されました。私も全く同感です。
そこで、消費者庁設置に向けた議論を始めるに際しまして、消費者庁ができればこれまでの消費者行政と何が変わるのかを含め、その設置について、麻生総理大臣の御決意を改めて伺います。
あわせて、消費者庁の創設により、冒頭申し上げたような消費者問題への対応がどのように改善されるのか、また私たち国民の生活にどのようなメリットがあるのかについて、野田消費者行政担当大臣に伺います。
次に、消費者関連法の所管について伺います。
これまでの行政が、複雑、多様化する消費者問題に柔軟に対応できなかった原因として、消費者に密接にかかわる法律を各省庁がばらばらに所管し、連携がきちんととれなかったという点が挙げられます。そのため、消費者行政を担う新たな行政組織では、消費者にかかわる法律について一手に所管し、全体を連携させながら執行することで、消費者被害の未然防止、拡大防止に的確かつ迅速に対応する体制を構築することが必要です。この認識のもとに、政府案では、消費者に密接にかかわる法律について、各省から権限、組織を移管し、消費者庁に所管させることとしています。
他方、民主党案では、政府の従来の消費者行政の組織には何ら手をつけず、新たな消費者権利院という組織を政府の外にあわせ置くのみとしています。これまでの行政がうまく機能しなかったことは明らかであり、そのシステムを変えずに問題を解決できるとは思いません。
そこで、なぜ政府の外からではなく、政府の中から改革を行うのか、その考え方について、野田消費者行政担当大臣に伺います。
さらに、すき間事案と消費者安全法案について伺います。
例えば、コンニャク入りゼリーによる窒息事故では、現行の消費者問題にかかわる法律の規定に該当しない、いわゆるすき間で問題が起きたことが被害を拡大する一つの大きな要因であったと考えられます。現行法においても事業者の行為には規制がかかっていますが、それでもこういったすき間事案が生じます。
消費者庁が創設され、新法である消費者安全法を所管することとなれば、すき間事案に対しどのように対応できることになるのでしょうか。野田消費者行政担当大臣の御見解を伺います。
次に、地方の消費者行政について伺います。
私たち消費者がトラブルに遭った際、まず相談する行政の窓口は地域の消費生活センターです。ですから、国に消費者庁を創設するだけではなくて、消費者に最も近い地域の現場で消費者本位の行政が行われるよう、体制を整備しなければなりません。
この点について、民主党案では、地方の消費生活相談員を国家公務員とし、相談業務を国の事務とすることが提案されています。改めて申し上げるまでもなく、民主党を含む全会一致で成立した消費者基本法にあるとおり、地方公共団体には、当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費者政策を推進する責務があります。地方の消費者行政サービスを国の事務にしてしまって地方の責務が果たせるのでしょうか。
現に、消費生活センターや消費生活相談員が行う地方の消費者行政は、他の行政部局と連携し、多岐にわたる住民のニーズにこたえるべく対応を行っています。地方の消費者行政は、それぞれの地域の実情に即して、地方自治体が創意工夫し、きめ細かく行うことが必要であり、自治事務としての位置づけは守るべきと考えます。
しかしながら、地方の消費者行政を見ると、その重要性とは裏腹に、平成十年には百六十四億円だった予算が、平成二十年度には百九億円と大幅に削られ、これに伴い、消費者行政担当職員も減少しています。また、消費生活相談員の処遇改善の必要性も強く指摘されています。このような地方消費者行政の実情を踏まえると、国としても思い切った支援が必要だと思います。
そこで、地方消費者行政の機能改善に向けてどのような取り組みを行おうとしているのか、野田消費者行政担当大臣に伺います。
以上、何点かお尋ねしましたが、私たち国民が安心して生活できる社会を実現するためには、思い切った取り組みが必要であるという基本認識は与野党を問わず一致しているものと考えます。
現在、日本を覆っている重苦しい閉塞感の大きな原因に信頼や信用の欠如が挙げられるのではないでしょうか。かつて、事業者と消費者、あるいは国民と国民の間にあった信頼関係、また行政や政治に対する信用が、たび重なる問題や事故で失われていると思います。消費者庁の設置は、今までどうしても生産者、事業者に向いていた行政を、国民の方を向いた行政に変える、そういった試みだと思います。これを契機に、国民と政治、行政の間に新たな信頼関係を構築していけるのではないか、そう期待しています。
昨年九月に本法律案が国会に提出されて以来、もう六カ月近くたちます。法案の審議入りがおくれている間にも、全国各地で次々と消費者被害が生じています。この間にも、実に多くの御意見をいただいてまいりました。その声に真摯に耳を傾ければ、多くの国民が消費者庁の早期創設を求めていることは明らかです。国民の思いを受けて、消費者庁の一日も早い創設に向けて、精力的に議論を行っていくことを提案いたしまして、私の質問を終了いたします。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇〕
この発言だけを見る →私は、自由民主党を代表して、ただいま趣旨説明のありました消費者庁設置法案並びに関連法案につきまして、麻生総理大臣、関係大臣に対し、質問をいたします。拍手
昨今、冷凍ギョーザへの毒物混入、牛肉やウナギの産地偽装、いわゆる事故米の不正流通といった食の安全を脅かす問題、さらには、高齢者などをねらった次々販売やマルチ商法のような悪徳商法の横行、ガス給湯器や石油ファンヒーターの事故など、私たちの生活に直接かかわり、大きな不安をもたらす問題が毎日のように起こっています。
翻って我が国の消費者行政を見ますと、各省庁縦割りの仕組みのもと、長く生産者第一の発想で行われ、消費者の保護は産業振興を補完するものとしてしか行われてこなかったとの側面は否定できません。
多発する消費者問題にかんがみれば、私たち国民の安全、安心を確保するために、一刻も早く、こうした行政のあり方そのものを見直して、消費者の味方となる強い権限を持つ消費者庁を創設することが不可欠と考えます。麻生総理は、今国会の施政方針演説で、「消費者の利益を守るため、一日も早い消費者庁の設立に向け、関連三法案の成立を急ぎます。」と言明されました。私も全く同感です。
そこで、消費者庁設置に向けた議論を始めるに際しまして、消費者庁ができればこれまでの消費者行政と何が変わるのかを含め、その設置について、麻生総理大臣の御決意を改めて伺います。
あわせて、消費者庁の創設により、冒頭申し上げたような消費者問題への対応がどのように改善されるのか、また私たち国民の生活にどのようなメリットがあるのかについて、野田消費者行政担当大臣に伺います。
次に、消費者関連法の所管について伺います。
これまでの行政が、複雑、多様化する消費者問題に柔軟に対応できなかった原因として、消費者に密接にかかわる法律を各省庁がばらばらに所管し、連携がきちんととれなかったという点が挙げられます。そのため、消費者行政を担う新たな行政組織では、消費者にかかわる法律について一手に所管し、全体を連携させながら執行することで、消費者被害の未然防止、拡大防止に的確かつ迅速に対応する体制を構築することが必要です。この認識のもとに、政府案では、消費者に密接にかかわる法律について、各省から権限、組織を移管し、消費者庁に所管させることとしています。
他方、民主党案では、政府の従来の消費者行政の組織には何ら手をつけず、新たな消費者権利院という組織を政府の外にあわせ置くのみとしています。これまでの行政がうまく機能しなかったことは明らかであり、そのシステムを変えずに問題を解決できるとは思いません。
そこで、なぜ政府の外からではなく、政府の中から改革を行うのか、その考え方について、野田消費者行政担当大臣に伺います。
さらに、すき間事案と消費者安全法案について伺います。
例えば、コンニャク入りゼリーによる窒息事故では、現行の消費者問題にかかわる法律の規定に該当しない、いわゆるすき間で問題が起きたことが被害を拡大する一つの大きな要因であったと考えられます。現行法においても事業者の行為には規制がかかっていますが、それでもこういったすき間事案が生じます。
消費者庁が創設され、新法である消費者安全法を所管することとなれば、すき間事案に対しどのように対応できることになるのでしょうか。野田消費者行政担当大臣の御見解を伺います。
次に、地方の消費者行政について伺います。
私たち消費者がトラブルに遭った際、まず相談する行政の窓口は地域の消費生活センターです。ですから、国に消費者庁を創設するだけではなくて、消費者に最も近い地域の現場で消費者本位の行政が行われるよう、体制を整備しなければなりません。
この点について、民主党案では、地方の消費生活相談員を国家公務員とし、相談業務を国の事務とすることが提案されています。改めて申し上げるまでもなく、民主党を含む全会一致で成立した消費者基本法にあるとおり、地方公共団体には、当該地域の社会的、経済的状況に応じた消費者政策を推進する責務があります。地方の消費者行政サービスを国の事務にしてしまって地方の責務が果たせるのでしょうか。
現に、消費生活センターや消費生活相談員が行う地方の消費者行政は、他の行政部局と連携し、多岐にわたる住民のニーズにこたえるべく対応を行っています。地方の消費者行政は、それぞれの地域の実情に即して、地方自治体が創意工夫し、きめ細かく行うことが必要であり、自治事務としての位置づけは守るべきと考えます。
しかしながら、地方の消費者行政を見ると、その重要性とは裏腹に、平成十年には百六十四億円だった予算が、平成二十年度には百九億円と大幅に削られ、これに伴い、消費者行政担当職員も減少しています。また、消費生活相談員の処遇改善の必要性も強く指摘されています。このような地方消費者行政の実情を踏まえると、国としても思い切った支援が必要だと思います。
そこで、地方消費者行政の機能改善に向けてどのような取り組みを行おうとしているのか、野田消費者行政担当大臣に伺います。
以上、何点かお尋ねしましたが、私たち国民が安心して生活できる社会を実現するためには、思い切った取り組みが必要であるという基本認識は与野党を問わず一致しているものと考えます。
現在、日本を覆っている重苦しい閉塞感の大きな原因に信頼や信用の欠如が挙げられるのではないでしょうか。かつて、事業者と消費者、あるいは国民と国民の間にあった信頼関係、また行政や政治に対する信用が、たび重なる問題や事故で失われていると思います。消費者庁の設置は、今までどうしても生産者、事業者に向いていた行政を、国民の方を向いた行政に変える、そういった試みだと思います。これを契機に、国民と政治、行政の間に新たな信頼関係を構築していけるのではないか、そう期待しています。
昨年九月に本法律案が国会に提出されて以来、もう六カ月近くたちます。法案の審議入りがおくれている間にも、全国各地で次々と消費者被害が生じています。この間にも、実に多くの御意見をいただいてまいりました。その声に真摯に耳を傾ければ、多くの国民が消費者庁の早期創設を求めていることは明らかです。国民の思いを受けて、消費者庁の一日も早い創設に向けて、精力的に議論を行っていくことを提案いたしまして、私の質問を終了いたします。
ありがとうございました。拍手
〔内閣総理大臣麻生太郎君登壇〕
麻
麻生太郎#29
○内閣総理大臣(麻生太郎君) やまぎわ議員の質問にお答えをいたします。
消費者庁設置についてのお尋ねがありました。
お話がありましたとおり、昨今、食の安全や暮らしの安全を脅かす事件が相次いで発生をいたしております。その中で、消費者の立場に立ってその利益を守る行政組織が必要になってきておると考えております。
既存の行政組織には、事業者を育てる仕組みはありました。これに対し、全く逆の発想をし、消費者、生活者の味方をするために創設いたしますのが今回の消費者庁設置の内容であります。
一日も早く消費者庁を設立し、真に消費者、国民の安全、安心を確保する行政を実現していくことがぜひとも必要と考えております。
残余の質問については、野田担当大臣から答弁させます。拍手
〔国務大臣野田聖子君登壇〕
この発言だけを見る →消費者庁設置についてのお尋ねがありました。
お話がありましたとおり、昨今、食の安全や暮らしの安全を脅かす事件が相次いで発生をいたしております。その中で、消費者の立場に立ってその利益を守る行政組織が必要になってきておると考えております。
既存の行政組織には、事業者を育てる仕組みはありました。これに対し、全く逆の発想をし、消費者、生活者の味方をするために創設いたしますのが今回の消費者庁設置の内容であります。
一日も早く消費者庁を設立し、真に消費者、国民の安全、安心を確保する行政を実現していくことがぜひとも必要と考えております。
残余の質問については、野田担当大臣から答弁させます。拍手
〔国務大臣野田聖子君登壇〕