和田隆志の発言 (本会議)
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○和田隆志君 民主党の和田隆志でございます。
ただいま議題となりました租税特別措置法の一部を改正する法律案は、つい三時間ほど前、参議院で否決され、本院に戻されてまいりました。これは、本院においてもう一度慎重に検討すべしという意味を持つものです。
にもかかわらず、直ちに採決すべしとの動議が出されたことに対し、民主党・無所属クラブを代表して、断固反対の立場で討論を行います。(拍手)
まず、麻生総理に一言申し上げます。
日本郵政のかんぽの宿処分に端を発し、社長人事をめぐる騒動に発展した一件には、麻生総理の指導力、決断力の欠如ここにきわまれりといった感さえします。混乱が拡大するまで問題を放置し、総務大臣辞任という深刻な事態を招いたことは、霞が関の官僚どころか、みずからの内閣の中さえコントロールできない実態を露呈したと言わざるを得ません。
総務大臣を辞任させ、社長を留任させることが、なぜ正しいことなのか、国民の皆様方に説明責任をきちんと果たすべきでございましょう。
総理は、党首討論で、民間会社たる日本郵政の人事に政府が介入することには慎重であるべきとおっしゃられました。しかし、果たしてそうでしょうか。
かんぽの宿について言えば、もともとは国の機関として、郵政省や郵政公社が国民の皆様方からお預かりした資金がもとではありませんか。国民の皆様方は、民間会社になってからも、御自分の預けられた資金がどのように使われて、どのように処分されているかについて、重大な関心を寄せていらっしゃるのです。こうした問題こそ、政府みずからが、国民の視線に立って、日本郵政の経営に積極的に発言していくべきではなかったでしょうか。
かくなる上は、せめて、早急に国民の信を問うため解散・総選挙を行うくらいの指導力、決断力を見せていただきたいものです。
さて、麻生政権発足以来、未曾有の経済危機という言葉を何度となく総理の口からお伺いいたしました。しかし、実際には、選挙向けのばらまき、官僚の天下り先の確保、そして無駄な箱物建設といった無駄遣いのオンパレードの予算を見ると、結局、経済危機は、税金を使ったばらまき、これを正当化するための口実ではなかったんでしょうか。
補正予算に百十七億円もかけて国営漫画喫茶を建設することを計上したことなど、愚の骨頂です。本当に必要なら、なぜ、補正予算に潜り込ませるようなことをせず、堂々と平成二十一年度本予算に計上されなかったんでしょうか。
また、傘下の団体で税金を使い、宴会にコンパニオンまで呼んだという報道まである中央職業開発能力機構に七千億円もの予算を計上したのも理解しがたいところです。
独立行政法人、公益法人等官僚の天下り法人に三兆円、さらに加えて四十六の基金に四・四兆円ものお金を積むことも明らかになりましたが、基金の受け皿の大半は天下り団体になることが確実な状況です。
歳入を見ても、このたびの租特改正法案は、全体として、金持ち、大企業を中心に減税を行うものとなってしまっており、本当に不況にあえいでいらっしゃる生活困窮者、中小零細企業の皆様方に対して目配りしてはいません。
党首討論で議論となりましたが、一方で限られた予算を理由に生活保護の母子加算の廃止を推し進めながら、他方で比較的余裕のある層への優遇措置を設けることに、社会的正義があるとは到底考えられません。
国民は、将来の増税を予想してしまい、また将来への不安から、財布のひもをかたく締めるでしょう。限られた資源、税収をどう有効に生かして経済を回復させるか、それこそが私たち政治に携わる者に課せられた使命でございます。
麻生政権の、社会的弱者切り捨て、一部の層への優遇措置上乗せ、経済効果が不明確な巨額のばらまき、これを内容とした場当たり的な措置を講じるような手法では、国民の皆様方が期待する経済対策にはなり得ないと考えます。
歳入歳出両面にわたって予算の構造改革を大胆に推し進めることこそが真の経済対策です。