下田敦子の発言 (厚生労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○下田敦子君 ありがとうございました。
昨日、当委員会で視察調査に女子医大にお邪魔いたしました。さすがだなと思いましたのは、心臓担当のいわゆるコーディネーター、これは看護師の基礎資格の上にお持ちになっている方、それから腎臓担当の看護師さんのコーディネーターが一人、それから念を入れて伺いましたら、ソーシャルワーカーが七人おいで、専従で。さすがですねという言葉を、大変御無礼だと思いましたが、申し上げてしまいましたけれども。
そういう準備が、いずれにしても今回私は、A案であろうが他のいわゆる修正案であろうが、もう一つまた何か衆議院の方からお出しになっているということでありますが、そういう選択という以前の以前の以前にかかわる問題として、これらに携わる方々の環境、資格整備、時間と手間と暇が掛かります。今日考えて今日あしたというわけにはいかないのです、これは。ですから、そういうことでお尋ねしてまいります。
いわゆるカウンセリングというものを含めた場合には、このサポートというのは、大変失礼ですけれども、従来の医療者だけではこれはなかなか難しい。心理学者も必要であれば、倫理学者も必要であれば、何よりもただいま大臣が御答弁にありましたように、PSW、精神保健福祉士は多岐にわたってこういうことの訓練なり勉強をしている。ところが、ちょっと脱線しますが、厚生労働省はたくさんの資格をおつくりになります。ですが、その資格限定付けが必ずしも整っていない。宙に浮いている。もったいなくも遊んでいるというわけではないんですが、別な仕事をしている人がいる。これらに対して考えなきゃいけないんです。
ついでですから申し上げますが、特養での夜間の、特養に限らず、老健もそうですが、夜間の医療行為、必要欠くべからざる状態として出てまいりますが、百人の入所者に対して、看護師が三人、絶えず当直しているわけではありません。そういう中で医行為がどんどんどんどん出てきます。介護事故というものは表にこそ出ません、システムがそうなっていないから。医療行為ほど大きな問題にはなっていませんが、この度、厚生省がそれに対して、特定の資格を持ち、例えば介護福祉士のように医学一般を百八十時間勉強したとか、そういうふうなことに対しての規定も何も設けずに、言ってみれば、介護員で、ヘルパーでいいというふうな条件でこの医行為を何とか先へやろうとしている発表がマスコミを通じて出ています。現状は、大変騒々しくなってしまいました。ですから、こういう資格に対していま一度、こういう法案を前にして真摯に考えていくべきだと思います。
少なくとも、今朝ちょっと大急ぎで見ましたが、これはエジンバラ大学のいわゆるソーシャルワーカーの特にこういうドナーに関する、あるいはレシピエントに関する相談のチームがあります。それから、アソシエーションですのでこういう協会も充実している。これ、イギリスの例であります。ですから、こういうことを何とぞ並行して進めていく体制が、この法案を出す出さない、受ける受けないにかかわらず、私は必要な行為ではないかと思います。
それから次に、レシピエントに相ふさわしいその医学的な側面、あるいはドナーに相ふさわしいその医学的な側面から、あるいはまた家族の経済状況、そして家族や地域等々においてのその関係者の人的なメンタル面でのサポート、これらに関して、虐待であったかそうでないかということも含めながら環境整備をしていく、こういうスタッフが私はまず第一にありきだと思います。
昨日も、女子医大でお許しを得て、御案内がありましたので、人工心臓を付けられた三十代前半の方がおられまして、あのとおりの状態の中で、お母様と若いお嫁さんと、テレビの上にはお子さんの写真が飾ってありまして、本当に感染の問題、あるいは人工心臓の維持機能がどれぐらいなのかというふうな問題とか考えさせられて胸がいっぱいになりますが、だけれども、もっと時間を掛けてもっといろんな面での審議も必要だろうし、環境の整備ということから見て私は大変時間の掛かる問題だと思います。
そこで、次に、欧米での移植コーディネーターの業務内容を見ますと、多くは、業種が移植医療にかかわっているアメリカの移植チームは、まず移植外科医、それから移植の専門医、先ほど申し上げたRTC、レシピエント・トランスプラント・コーディネーター、ソーシャルワーカー、リサーチナース。リサーチナースというのは初めて私も調べましたけれども、ここまで看護師が進んでいるという状況です。それから倫理学者、それからリハビリテーションスタッフ、それから、次です、経済カウンセラーがチームを編成しているということです。その外堀を深める意味で、内分泌学の専門、感染症の専門のお医者さん、精神科医などが協調している現場が普遍であると聞いております。
我が日本においては、こういう心理面あるいは精神医療にかかわっている方々の関係が実に薄い。ですから、その辺、物理的にとらえているのではないですかと言いたくなるほどかかわっていない。でも、移植を受ける方、する方、どちらにしても、非常に心理的な動揺、圧迫、悩み、それらをどうするかという問題が私は一番大事ではないかと思います。術後、術前において必要なことだと思います。
どうぞ、こういう移植チームの専門職とメンバーの調整を協働して行う方々が二十四時間体制であってこそ、この医療の、移植というものが成り立つのではないかと思います。ですから、時間が掛かります。その点についてもう一度大臣の御所見を伺って、終わりたいと思います。