大澤裕の発言 (法務委員会)

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○参考人(大澤裕君) 御指摘のとおり、裁判が速くなるということによって、それが拙速になるということは非常に問題があるということだろうと思います。従来の刑事裁判の下、かつての刑事裁判では、やはり当事者の間の力関係というのが非常に大きく離れていたということで、その点なかなか難しく、現実にもその点で時間が掛かってきたという側面もあったのだろうと思います。そういう中でいろんな制度が整えられたということは先ほど申し上げたとおりです。
 保釈につきましても、いろいろこれは実務的には御努力がされているところだと思います。逃亡又は罪証隠滅のおそれがあるときに勾留をするということは、これはまた致し方ない側面もあるわけで、その中で、本来保釈が権利となっているというところとその勾留の目的を害さないようにいかにバランスを取りながらやっていくかというところだと思います。特に逃亡のおそれについてはいろいろなまた方法というのもひょっとしたら考え得るのかもしれませんが、なかなか罪証隠滅のおそれをうまくコントロールする方法というのは難しいところがあるようにも思うわけです。
 ただ、そういう中で、公判前整理手続というものが入って、主張と証拠の整理がされていくことによって罪証隠滅のおそれというものが従来よりもより具体的に判断しやすくなってきて、それが多少保釈が増える方向の判断につながっているのかなという認識はございます。その辺りは、更にそういう公判前整理手続等の実績も踏まえながら御努力をいただくのが望ましいのかというふうに思います。
 それから、取調べ状況任意性の立証につきましては、これはなかなか従来からやはり経緯があって動かなかった問題でありますけれども、裁判員が一つの起爆剤となって、一部という形ではありますが、録画というものが運用されるようになるということでございます。
 それは一部ということで、否認から自白に転じるという一番ポイントの部分がないというのは、これはおっしゃるとおりかもしれません。ただし、運用されているもので最後の調書を取るところが録画され、かつなぜ自白をしたのか、そのときの状況等も、これは不利益が出てもすべて録画するということになっておりますので、そういう意味では、取調べ過程の適正について手掛かりを残すという意味では大きな意味を持っていると思います。
 もちろん、それだけでは弱いかもしれませんが、被疑者の国選弁護もあり、また取調べ状況の記録ということもあります。その辺りは弁護人の着実な御努力と併せていくと相当なところまでやれるのではないかという気もいたしております。

発言情報

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発言者: 大澤裕

speaker_id: 6515

日付: 2009-04-09

院: 参議院

会議名: 法務委員会