中川秀直の発言 (内閣委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○中川(秀)委員 いずれにしても、本来ならば一月にそういう経済見通しはつくって、そして成長戦略の方もできる限りその場で提示をして予算を組んでいくべきものでございますけれども、現実そうなっていないということはあえて指摘をしておきます。
いずれにしたって、この六月には見通しをちゃんと出さなきゃいけない。これは目標というのじゃなくて見通しです。それがさっき言ったような意味でデカップリングしているようではだれも信用しなくなります。市場も信用しません。だから、連動するという大臣の御答弁でそれで結構ですが、仮に、決め打ちが簡単でないんだ、そういうおっしゃり方をしても、私は、少なくともしっかりと連動するような、そういうシナリオを出していただかないと、今後の経済運営はもうその段階から破綻していくんじゃないのか、そう考えますので、その点はよろしくお願いいたします。
次に、デフレの克服についてです。
菅大臣と白川日銀総裁の発言を聞いていると、どうもデフレの原因論、対策論、この意思疎通が十分でないのではないのか、そういう心配をいたします。今がデフレであるという認識だけは一致しました。では、次のステップが何なのか、全く見えてまいりません。
菅大臣は、デフレ克服のためにも、まずデマンドサイド、需要面で、需要をつくることが大事だとお考えなのではないかと思います。十二月の十六日の成長戦略策定会議の菅大臣の御発言は、今まさにデフレという状況が生まれているけれども、実は、私たちが考えている経済政策あるいは成長戦略もそうだけれども、まず需要をつくることが重要ではないか、このように発言されておられますね。
一方、白川さんはどういうことを言っているか。白川さんは明らかに、デフレ克服のためにはサプライサイド、供給面の生産性向上が大事だ、そのようなことを言っておられます。詳しく言いますと、デフレは経済の体温が低下した状態だ、生産性の向上に地道に取り組むことによって成長期待を高めていくことが大事だ、将来にわたって所得がふえていくという期待が生まれて初めて本格的に支出がふえていく、生産性の向上ということが多分日本経済が直面している最も大きな問題だと。言っていることが違いますよね。
どうも、そういう基本認識にずれがあるんじゃないのか。
日銀法第四条で、政府の経済政策の一環である日本銀行の金融政策、意思疎通を十分にとれと法律が定めております。私は、本当に、それをもっとやらないと、そして次のステップにしっかりと取り組まないと、いつまでたっても、日本だけですよ、こんな、十年デフレがずっと続いている、もう十年以上ですね、日本だけです。それは脱却できないはずです。生産性も高まらない。意思疎通をもっとやって、それが具体的なステップにつながるようにやらなければ、生産性も高まらず、菅大臣の言う需要も高まらず、成長期待も出てこないんじゃないのか。要は、これでは時間の浪費だけなのではないかと思います。
昔、陸軍はソ連を仮想敵にし、海軍は米国を仮想敵にし、国策を誤り、あのような愚かな自滅を繰り返してしまった。そんなことをしてはいけないのであって、ここは本当に大事なところですから、考えていただかなければならぬと思います。
そこで大臣に伺いますが、第一に、デフレ脱却の上で民間企業の生産性向上の重要性について、菅大臣と日銀総裁の違いをどう考えているのか。
第二に、政府経済見通しでは、平成二十二年度の消費者物価は対前年度比〇・八%の下落ということになっていますね。しかし、菅さんは、目標としては何とか今年中に物価が上昇する状況に持っていければと思っていると述べておられます。年内デフレ脱却のために、需要、供給両サイド、両面から、追加的なポリシーミックスを行うのか行わないのか。
第三に、年内のデフレ脱却のために、英国のように政府と日銀間でアコード、キング総裁から伺いましたが、イギリスの場合は二%という物価上昇率、CPIをアコードしています。できない場合は議会にレターを送ってその理由を明らかにしなければならぬ政策協定を結んでいるわけですが、そういうことを締結したらどうかと、何度も私はそう申し上げております。
今、諸悪の根源は、まさにデフレと不況です。たしかこれは経産省のこの前の産業構造審議会から出た資料ですが、潜在的な失業者数九百五万人、潜在的な失業率一三・七%、詳しいことは言いませんが、そういう資料が出ております。まさにそれが顕在的な完全失業率になってしまいますよ、このままいったら。そのことを考えると、就職浪人で苦しんでいる若者たちのことも考え、そういったことに本気で取り組むべきではないか、このように考えますが、いかがですか。