逢見直人の発言 (予算委員会公聴会)
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○逢見公述人 御質問をいただきました労働者派遣法の問題について、私の考えを述べさせていただきます。
一九八六年にこの労働者派遣制度がスタートいたしまして、この間、何度か制度改正が行われてまいりました。全体として見ると、規制緩和を推進する、労働者派遣の数をふやしていくという方向での改正が行われてきた。この規制緩和の考え方の背景には、外部労働力をどんどん労働市場流動化という形でふやしていくということが労働市場政策としてあるべき姿なんだ、そういう考え方に基づいてやってきたんでしょうが、一方でこれは、短期的な契約、そして低賃金労働をふやすという形になってまいりました。その結果、いろいろな弊害が出てきたと思います。
一つは、先般の不況の際に出てきた、いわゆる派遣切りの多発、あるいは雇用の安定性に欠ける派遣形態が横行したということ。その中で、派遣労働者が非常に大きな生活不安にさいなまれたということ。それから、派遣労働者の不透明な待遇、低い待遇、それが固定化するという問題が起こってきたこと。そして、偽装請負など違法派遣が横行したということ。
これらについて、先般の労働政策審議会の答申では、事業規制の強化であるとか、あるいは派遣労働者の無期の雇用化や待遇の改善への方向を示すとか、あるいは違法派遣に対する迅速な対応を図るということがなされました。基本的には、私ども連合の考え方が反映されたものと受けとめております。
御指摘の製造業派遣の問題については、従来、直接雇用または請負、請負というのは、それぞれの技能レベルを持った人たちがその企業の一つの生産工程のあるラインを責任を持って受け持つという形で、そこには技能の伝承がなされていたわけです。しかし、製造業に派遣を入れたことによって、技能の伝承ができなくなってきている、あるいは現場力が低下するという問題が起こってきました。
そういう意味で、今般、原則禁止という形にしたわけですが、日本の持っている物づくりの強さというのは、現場力にあると思います。その現場力で技能を伝承していくということがきちんと行われるような改正になってほしいということを願っております。