轟木利治の発言 (環境委員会)

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○轟木利治君 是非、積極的な予算確保についてはお願いをしたいと思います。
 今の段階で、私の知っている範囲でいきますと、水素還元の製鉄では約百億ぐらいの予算が付いているわけですけれども、実際これを実証プラントまで持っていくにはその数倍は多分掛かるだろうと思っております。そういった意味も含めてお願いしたいと思いますし、若干この技術について意見を申し上げさせていただきますと、CCSにおいては、先日、政務官、そして環境省のメンバーの方が実際商業ベースで動いている北九州の設備を見ていただきました。
 このCCSでいえば、まだ、そこの設備がされているのも、自家発からCO2を分離して、そしてそれを原料として、一般的によく言われるのはドライアイスとかそういうのを造っているということで商業ベースで動いているわけですが、EUもこの技術というのは相当前向きにやっております。EUなんかも二〇二〇年以降は新しい火力発電は義務化するんだと、このCCS。ということも言われておりますし、日本でも今技術の確証というものを確立をしていただいておりますけれども、先日の環境省の成長ビジョンではこの確立を、今まではどちらかというと二〇二〇年と言われた日付が二年前倒しになって二〇一八年ということで、やる気をそのまま出していただいて大変有り難いとは思うんですが。
 ただ、よく言われるのは、これは埋めることもセットになっておりますので、地下に埋めたら地震が起きるんじゃないかというようなこともおっしゃる方もいて、これも科学的に立証しなきゃならないんですが、地層的に見ても、日本でも今探しておるわけですけれども、私は日本の地層からいくと埋めることは非常に難しいんではないかという判断をしております。
 となると、EUが義務化をして付けるということになると日本も当然付けなきゃいけない。これは、埋めるところが一番いいのは石油を掘った後、出した後なんかに埋め込むのが一番効率的だと言われております。それと、石油を、出てもまだ下にたまっている残った石油のときにCO2なんかを入れ込んで全部吸い上げると、この効率性も言われておりますし、いずれ、私は、ですから日本にはなかなか難しいかも分からないんで、先に技術を確立して国際標準にして、それをやはり世界標準にしていくということが、今商業ベースでこのシステムをやっている企業というのは世界で二社ぐらいしかございません。その一社が日本の企業でもございます。
 そういった形を考えると、日本が席巻できるチャンスがある。しかし、日本の中で埋めれるかどうかというのはクエスチョンマークだと。そうすると、技術を提供すればその分また排出権をもらうとか、近いところでいえば、東南アジア等で石油が出たところで、日本が埋めれないからそこで埋めてもらうということで排出権をペイにしてもらうといったようなシステムを考えていくと、これは非常に重要であると思っております。そういった意味でも、是非この開発についてはお願いをしたいということ。
 そして、製鉄でいいますと、水素還元でCO2がなくなるんだというイメージを持たれると思いますが、現実はそうではありません。鉄を造るのは、もう御存じだと思いますが、鉄鉱石と石炭を混ぜて還元して造っていくわけですが、そのときにCO2が大量に発生するわけで、鉄鋼の生産がエネルギーを大量消費して出るCO2だけであります。
 そういった面では、プロセス的に出ていくということをまず理解していただきたいと思いますし、そして、この鉄鋼の水素還元も、石炭の代わりに水素を入れて還元させるということと、もう一つ、CCSをマッチングさせてペアにしてこのシステムというのはでき上がってきていると。これで今考えられている技術は現在の三〇%削減というレベルでございます。今度この委員会でも、今度の月曜日、そのプラントを持っている新日鉄の君津の方に視察に行っていただくということにもなっておりますが、是非また一度、大臣を始め皆様も見ていただきたいと思いますが。
 ただ、心配するのは、私が懸念しているのは、今までの省エネというのは、日本のこのCO2を削減する技術というのは省エネという形で考えていた。使う分だけエネルギーを使わなくて済むからコスト的にもうかる、利益が出ると、そういうことで普及してきたというのがあるんですね。でも、このCCSにしても水素還元にしても、エネルギーコストが下がるわけではありません。逆にエネルギーが掛かるという形になります。そうすると、この技術が確立されてだけでは普及はしない。そのことを使うことが国際ルールにならないとこれは普及もしないわけでございまして、せっかく資金を投入して技術を確立するんだということで頑張っていただくわけですが、そのルール作りはやっぱり政治がきちっと先行してやっていただかなきゃならないと思っております。このことを大変私は心配しておりますので、せっかくの日本の技術が生かされることに対して最大の支援をお願いしたいと思います。
 そして、一点、もう一つ付け加えると、よく言われるのは、CCSと排出権の値段、CCSが今現状大体一トン当たり七千円ぐらいだと言われております。先日お邪魔したときには、五十ドルぐらい、国際レベルでいって五十ドルぐらいにしたいと。ですから、排出権と同じぐらいのレベルにしないとこれは普及しないんだというような感覚があると言われておりますが、私は、排出権というのは一回減らしたものを売買している、その値段とCO2を減らすための技術が同じに評価されるということはこれは正しいのかと。おかしいんじゃないかと。減らすための技術のコストであって、このCCSのコスト七千円というのも、設備の費用ではなくてランニングコストが掛かるという、ゼロからエネルギーコストが掛かるということなのでそのレベルになっていると。当然、このことも普及すれば設備の費用はだんだん低くなると思いますし、エネルギーコストも効率が出てくるとは思います。
 そういった意味で、是非、最初に申し上げましたように、この革新的な技術というのは国際ルールをしっかり作らないと普及されないということですので、これはやっぱり政治の仕事として是非お願いをしたいと思います。
 時間が半分ぐらいになってしまいましたので次に入らせていただきますが、これも大臣にお聞きしたいと思うんですが、第十二条、また基本計画になりますが、温室効果ガスに関する中長期的な目標について。この中期目標の設定については前提条件がありまして、すべての主要国による公平かつ実効ある国際的な枠組みと排出量に関する意欲的な目標について合意したと認められる場合という前提が付いております。一方、二〇五〇年までに八〇%という長期目標についての前提条件は付いておりません。その長期目標の達成に向けては、今度は第十条の四項で、中期目標が設定されるまでの間においても基本的施策について積極的に講ずるということになっております。
 したがって、ちょっとお聞きしたいのは、長期目標に向けて前提条件が設定されなかった場合にこの基本計画をどのように設定されていこうとされるのか。そして、条文にありますけれども、二〇三〇年、四〇年、ここも一応ポイントとして数値を設定していこうということ。そして、中期目標について、二五%について前提条件が整わなかった場合、こういう政策について基本計画をどのように策定されようとしているのか。
 要は、ちょっとごちゃごちゃ言いましたけれども、お聞きしたいのは、グラフでいうと、一九九〇年が一〇〇だとすると二〇五〇年が二〇という数字になるわけですね、排出量からいけば。こういった線になって、一直線に線を結ぶんであれば単純になるんですが、現実はそうはもうなっていないと。一直線に結ぶと年率で、一・三三%ぐらいの年率でやっていかなきゃいけない。そうすると、二〇二〇年にはもう四〇%ぐらい削減していなきゃいけないという線になるわけですね。
 そうすると、今あるのは京都議定書でやった六%、これが二〇一二年で最終になるわけですが、この六%は前回大臣も達成できるだろうということをおっしゃいました。その線と、今度二五という点ができるわけですね。六%達成して、実際二五%を目標として実行していくのが多分二〇一三年辺りから実効が出てくるんだろうと思いますが、そうすると、その七年間に関して言えば二・七%ぐらいの年率でやっていかなきゃ大変カーブは落ちるわけですね。そして、二〇二〇年から二〇五〇年を考えると、今度は一・八%ぐらいの年率で線を引けるということになるんですが。
 要は、この線をどういったイメージで、八〇に向かって、前提条件もある中、描こうとされているのか。イメージで結構です、具体的なことはもう結構ですけれども、そういうところを若干心配しておりますので、お答え願えればと思います。

発言情報

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発言者: 轟木利治

speaker_id: 7067

日付: 2010-05-27

院: 参議院

会議名: 環境委員会