白川方明の発言 (財政金融委員会)
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○参考人(白川方明君) まず、上振れリスクそれから下振れリスクについての御質問でございますけれども、日本銀行に限らずどの中央銀行も、あるいはどの民間の予測機関につきましても、先行きの経済の標準的な見通しと、それから上下のリスクをやっぱり点検するということは、これは行っていることでございます。
今、日本銀行について例がございましたけれども、どの中央銀行も上下共に発表しておりますけれども、例えばFRBでは、六月の議事要旨で、これはFRBのリスク評価ですけれども、現在の緩和的な金融政策が過度に長期化してしまうことを上振れリスクとして明記する一方で、金融危機の連鎖や投資家のリスク回避姿勢の高まりなどを下振れリスクとして指摘しております。それから、ECBも先週金融政策の決定会合を開きましたけれども、そこで世界経済の回復に伴う輸出の増加ということを上振れリスクとして、一方で、金融市場の緊張の再燃というのを下振れリスクとして挙げております。
これは、その時点時点で見ますと、もちろん下振れリスクの方が強いんじゃないかというふうに判断される局面もございます。しかし、これは振り返ってみますと、我々の予測、これはどの予測もそうですけれども、将来を完全に見通すことはできない、したがって、どんなときであっても、一方で人々が上振れを議論しているときには下振れのリスクはないんだろうか、下振れを議論しているときには上振れはないんだろうかということをバランス良く点検していくということは、これは中央銀行に求められる、これが節度だというふうに思っております。
そう申し上げた上で、現在の状況につきましては、世界経済の下振れリスク、特に米国経済からスタートしまして、下振れリスクの方により注意が必要な局面であるというふうにこれは判断しておりまして、この点は決定会合後の発表文にも明らかにしておるところでございます。