赤松正雄の発言 (外務委員会)
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○赤松(正)委員 実は昨日、この建言を私は、この三月三十一日というのは選挙の前の日なので、私も恥ずかしながら約十日間このことを知らないでいたんですが、まさに私は、この文書を読んで、私どもの原子力対策委員会の人間は一様に、背筋が凍る思いがしたという表現は非常に陳腐な表現の仕方ですけれども、大変に驚愕を持って受けとめました。
要するに、部分的だけですけれども紹介しますと、「度重なる水素爆発、使用済燃料プールの水位低下、相次ぐ火災、作業者の被ばく事故、極めて高い放射能を含む冷却水の大量漏洩、放射能分析データの誤りなど、次々と様々な障害が起り、本格的な冷却システムの回復の見通しが立たない状況にある。」
こういう認識を中心に、もう本当に、今挙げた、かつて伏見康治さん、日本学術会議の議長をされた彼が公明党から参議院議員に出たんですが、一期六年だけされた、日本の原子力の専門家でありますけれども、彼のお弟子さんの住田健二さんを初めとして、言ってみれば、原子力という問題に造詣の深いと思われた、それこそ、この事故の前にこの人たちの名前を見たら、名前を見るだけで原子力神話を信じてしまいそうな人たちばかりの名前のもとに書かれた、さっき、ほんの一部ですけれども、現状の掌握、現状の分析、その上で助けてくれという悲鳴を上げている建言です。
日本が国家を挙げてこの対応に取り組まないと大変なことになる、「国家的な事件というべき事態に直面している。」「国を挙げた福島原発事故に対処する強力な体制を緊急に構築することを強く政府に求める」こういう言葉で結ばれている緊急建言書なんですね。これを本当に私たちは深く重く受けとめました。
私は、その松浦元原子力安全委員長に、このことが菅直人総理大臣に正確に伝わっていますかということを申し上げました。松浦さんは、私ごときは総理大臣に直接物を言う立場にないので、そのことについては存じ上げません、こう言われました。
ただ、そのときに、原子力安全・保安院の方は、こうした緊急事態、つまり、最悪になるとこれだけ恐ろしい事態になる、現状はそこまでは行っていない。さっき大臣が、いみじくもレベル7について非常に悠然と答えられた話と匹敵すると思うんですけれども、全体像を示した上で、今はこの辺だということをしっかり言う必要があるということを私どもはかねて言ってきた。それに比べて、政府当局の発表の仕方というのは、全然そういう危機感がない、情報の小出しであるということを思ってまいりました。
そういうふうなことを思ってきた人間にとって、総理大臣がきちっとした認識を持っているかどうかは極めて重要なことだと私たちは思いました。そうしたら、原子力安全・保安院は、そのことを総理大臣に早い段階で伝えているということを聞いたわけです。ということは、私はそのことを聞いたときに、総理大臣が知っている情報を、外務大臣はこの建言さえ知らない、私たちが大変重要な文書だと。これは今直ちにそうだと言っているわけではないですよ。だけれども、さっき読み上げた厳しい現状のもとに、もう国家的破綻を迎える危機に行く流れの中にあるというふうに読める文書を発表しているわけです。
松浦さんはそれを直接総理大臣には言わなかった。言える立場ではない、言っていない。だけれども、これは世の中に公表している話ですから、当然、三月三十一日の時点では入っている。だけれども、もっと前、三月十一日から近い段階で、原子力安全・保安院はこうした事態を、最悪こうなる事態の認識というものをとらえて総理大臣に言っている。
こういう一連のいきさつ、この事態の深刻さというものを松本外務大臣は知らなかったんですね。