松本剛明の発言 (外務委員会)
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○松本国務大臣 EUとASEANのFTAの交渉の現状については、委員もよく御案内であろうと思いますけれども、二〇〇七年の七月に交渉を開始して、二〇〇九年三月に一たん中断をしておりまして、EUはその後、ASEAN加盟各国とのバイ交渉にシフトしておりまして、シンガポール、マレーシアと交渉を実施しているというふうに私のところにも報告が入っております。
全体的には、EUもやはり、成長するアジア、その中でも、成長する核の一つである東南アジアとの関係を深めていこうということを基本的には考えているのではないかということは、もちろんEU自身の意思を私どもがそんたくする立場にはないわけですけれども、委員が御指摘になられたように、十分考えられるところではないかというふうに思います。
そこで、我が国としてということがあるわけでありますけれども、貿易通商政策というものを基本的に考えた場合にも、いわば世界全体をカバーするWTOの形と、それからバイもしくは地域間であるFTA、EPAというものの組み合わせをどう考えるかといったときに、我が国としては、最終的に、ある意味ではひとしくとそのまま言っていいかどうかはわかりませんけれども、広く進められるWTOという形で進むことが大変望ましいということでこれの積極的な推進を進めてきたわけでありますけれども、他方で、世界の中では二国間もしくは地域間のFTAなどが急速に今進展をしつつあるということがあります。
今回、今お話がありましたように、EUとASEANがもし関係を深めるということになるとすれば、直接は我が国と確かに関係がないようになりますけれども、広くネットワークがつながるということは、最終的には、二国間、二地域間のネットワークが広がって、そちらからのアプローチによって結局は世界全体をカバーされるような開かれた社会ができるということは、日本にとっては最終的には大きなメリットがあるというふうに考えてもよいのではないかと私自身は思っているところであります。
おっしゃったように、条約の構造としては一遍にこれを拘束するようなものではないという、政治的な要素のかなり強い構成になっているというのは御指摘のとおりでありますが、先週、ASEAN関連外相会合に参加する機会を国会の御了解もいただいて得た私の率直な感想を申し上げれば、もちろん拘束力があるわけではありませんけれども、定期的に地域の外相が集まり、さらにそこに拡大をされた形でEUまで含めて集まる協議の場が定期的にあるということは、経済的にも、安全保障の面でも政治的な面でも、やはり安定的な状況をつくり出すということには大変大きく寄与する部分があるのではないかというふうに思っておりまして、その意味でも、私どもとしては、歓迎される方向ではないか、このように考えているところであります。