田中康夫の発言 (国土交通委員会)

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○田中(康)委員 大変心強いお話だと思います。
 産経新聞がこの遊覧船の機関長だった方の発言を載せております。その撤去を見守りながら、震災の象徴として残してほしい気持ちもなくはない、こういうふうにおっしゃっているわけですね。
 これはかつても、大槌町の方々もやはり多くの方が亡くなった、私ども、貞観地震という平安前期の地震、四月二十九日の予算委員会でも述べましたが、その地震があった。しかし、そのことが記憶とともに薄らいでいく。あの広島の原爆ドームというものは、もちろん、原爆の悲惨さだけでなくて、歴史をきちんと刻む、そしてその場所に多くの世界の方々がお越しになる。私は、例えば気仙沼も、水産市場、漁港として再生すると同時に、これは地元選出の自由民主党の小野寺五典議員にも御賛同いただいておりますが、あの一角をきちんと国が買い上げて残す、そしてそこに津波研究所であったり震災博物館をつくるということ、これは生きた歴史教育の世界遺産として、世界からその場所に訪れる、そのことが結果として、皆さんに深く刻んでいただいて、観光資源にもなるのではないか。
 このことは、地域の方が思われていてもなかなか、よい意味で政治主導、トップダウンなのではなくて、やはり一人一人の国民に根差して、ぜひとも国土交通大臣がそのような場所を何カ所か設ける、私はこれはとても大事なことではないかと思っております。ミラノにも、ビアカルドゥッチという通りのところに魔女博物館というのがございます。これはまさに魔女狩りがあったことで、いわゆる好奇の目でつくられたのではなく、やはりそのような歴史をきちんと我々が刻み込んでいくということでございます。ぜひお願いを申し上げたいと思います。
 そして、続いてでございますが、先日、連休前に、御存じのように、東日本大震災による被害を受けた公共土木施設の災害復旧事業等に係る工事の国等による代行に関する法律案と東日本大震災により甚大な被害を受けた市街地における建築制限の特例に関する法律案、これが通りました。ですから、最大六カ月延びました。
 しかし、私が思うのに、都市の計画というものは、やはりよい意味で責任のある者がビジョンを示す。後藤新平だけではございません。パリの町も、皆様御存じのように、ルイ・ナポレオン三世というときに、ジョルジュ・オスマンという県知事であり都市計画家が、三十メートルの高さの建物にするというパリ大改造を行いました。そして、おおむね八階建てでございます。ファサードがついていて、そして並木のブールバードをつくる。ルーブル美術館もそのときにできました。これは都市における、パリの町には食べ物や洋服があるからだけ訪れるのではない、やはりその町自体が魅力があるからであろうと思います。
 私は、津波に遭ったような場所も、もちろん、都市の方々はその地域に根差して何かしようと思います。しかし、そのときに国が、頭越しなのではなくて、今申し上げたような、マスターアーキテクトと呼ばれますが、そうした一人の都市計画家であったり建築家であったりがきちんとしたビジョンを示して、その上で地域の実情をわかっている方々と一緒につくっていく。そうでありませんと、自治体がつくるもの、よいものもあるかもしれません、しかし未成熟なものもあるかもしれないときに、国の側はお金を出すだけで、何かそれに協力するという形では、手続は踏んでも、成果が出ないのではなかろうかと私は思っております。
 こうしたマスターアーキテクトという概念に関しても、大畠さんの御見解をお聞かせください。

発言情報

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発言者: 田中康夫

speaker_id: 6612

日付: 2011-05-11

院: 衆議院

会議名: 国土交通委員会