田中康夫の発言 (東日本大震災復興特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○田中(康)委員 私は、やはりこれはもっとシンプルに考えるべきなんじゃないかと思うんですよ。
 二十ミリシーベルトといいますけれども、既に朝令暮改ということです。だって、従来の上限は一ミリシーベルトだったわけですから。そして、原子力発電所で労働されている方というのが約八万四千人いらっしゃいます。これらの方の今までの年平均被曝量というのが一・五ミリシーベルトなわけですよ。にもかかわらず、二十ミリシーベルトには達しないように努力をすると言いますけれども、前回の、四月二十九日、五月十六日の予算委員会でも私は述べましたけれども、放射線というものは、まさに、範囲であったり濃度であったりあるいは残留であったりというものが変幻自在なわけですね。(パネルを示す)ごらんいただきますとわかりますように、まさに同心円状に広がる形ではないという形です。
 そして、航空事故や列車事故というものは、一定の場所の一定の時間の一定の集団の方々に悲劇が訪れます。しかし、この問題というのは、海上も空中も地上も地中も海中も、範囲も社会も時間も、これはもう予測不可能、そしてまさに私たちの国土は、放射能に汚染されたのではなく占領された領土であるということだと思っております。
 これがまさに示しているとおりでありまして、後ほど扱う南相馬市というものは、二十キロから三十キロ圏内がありますけれども、まさに東京電力や原子力安全・保安院の方々が逃げていった県庁所在地の福島市の三分の一の放射線量という形なわけです。ですから、この問題というものは、お子さんがいらっしゃる枝野さんにとっても、もっと想像力を働かせていただきたいと私は思っています。
 続いて、緊急時避難準備区域というものを同時に設定されました。これは、二十キロから三十キロの南相馬市という場所において、常に緊急的に屋内避難や自力での退避ができるようにしなさいと。住んでもよいと言っているんです。しかし、住み続けたければ自己責任で住みなさいと言っていて、判断、責任を、地域主権といって住民に丸投げしている、自治体に丸投げしているということです。では、判断できるだけの情報を下さいというのが地域住民の考えです。後手後手の情報を、今のところは大丈夫と言いながら、何カ月もたって、外国の機関の圧力があれば違うことを言うというのでは、これは私は信が立たないということだと思います。
 もう一点、この点に関してお尋ねをいたしたいのでございますけれども、年内に既に工程表の終了は無理だと東京電力自体も認めてきているわけです。
 次のパネルに行きたいと思いますが、南相馬市というのは、実は二十キロまでの範囲というのがありました。ここはもう既に人は住めないという形になっています。しかし、二十キロから三十キロがあり、そしてさらに三十キロから上の地域という三つに分かれている。厳密に言えば、それ以外に計画的避難区域になっているところもあるから、四カ所に分かれているわけですね。
 しかも、この南相馬市というのは、双葉町や大熊町と違って、東京電力関連の原子力交付金を一円ももらっていない、つまり原発交付金とは無縁の自治体なわけです。原発のおかげで体育館や公民館や役場が立派にできたわけでもない。まさにそうした原発交付金の麻薬的な中毒とは無縁の自主自立の町だったわけです。そして、ここがあめならぬむちを一方的に打たれているということだと思います。
 まず、学校の問題、そして病院の問題を質問いたしたいと思います。
 枝野さん、このまさに二十キロから三十キロの人たちは、住んでもいいけれども、いつ何どきでも逃げられるように自分で努力せいと言われている。この南相馬市が今置かれている、医療や教育に関しての不自由を超えた理不尽な状況というもの、準備区域に指定されたわけですから御存じかと思いますが、その状況というものの御認識をお話しくださいませ。

発言情報

speech_id: 117704858X00620110531_016

発言者: 田中康夫

speaker_id: 6612

日付: 2011-05-31

院: 衆議院

会議名: 東日本大震災復興特別委員会