近藤三津枝の発言 (予算委員会)

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○近藤(三)委員 私は、両大臣とは全く逆の、ノーという考え方です。この菅総理の一人当たりのCO2排出量を国際基準とすることには、断固として反対です。鳩山前総理の二五%削減と同じように、菅総理も、地球温暖化対策についてまた、国益を損なおうとする大変自虐的なことを言い出していらっしゃるなというふうに思っております。
 一人当たりの排出量を基準とする菅総理の主張、こちらにパネルでお見せします、三つの無配慮の問題点を抱えていると思います。
 まず、第一の無配慮は、産業構造に対する無配慮です。
 人類は、エネルギーを使ってさまざまな製品やサービスを生み出す過程でどうしてもCO2を排出します。一人当たりのCO2の排出量には、国民生活から出るCO2だけではなく、日本の富を生み出している産業活動からの排出量も含まれています。CO2の総排出量を単純に人口の数で割った一人当たりの排出量は、工業化が進み、なおかつ人口が少ない国ほど、この数値は高くなってしまいます。
 資源の乏しい日本は、海外からの資源をもとに少ないエネルギーで加工し、製品に変え、これを海外に輸出する。その過程でどうしても排出されるのがCO2で、この宿命を少しでも克服するために、日本の製造業は、乾いたタオルを絞るように、世界トップレベルの省エネに取り組んできたわけです。鉄鋼やセメントを考えれば明らかなように、同じ製品を製造するにしましても、海外の生産現場と比較にならないほどCO2の排出を少なくして、省エネで製造しています。
 しかし、もし、菅総理が言うように、一人当たりのCO2排出量を指標にすると、この日本の血のにじむような努力、国際的な貢献が全く配慮されず、不利な基準となります。一人当たりのCO2排出量を国際基準としようとする菅総理は、我が国のこれまでに培ってきたグリーン政策、グリーン産業をだめにしてしまう、このことを全然わかっていらっしゃらないんだと思います。
 二点目です。二点目の無配慮は、各国の人口構造の変化に対する無配慮です。
 一人当たりのCO2の排出量を国際基準にしますと、各国のCO2排出枠は、人口が増加する国ほど排出枠が大きくなり、日本のような人口が減少していく国は、逆に、毎年毎年排出が小さくなっていきます。
 そして三つ目の無配慮は、各国の地理的、文明的な差異に対する無配慮です。
 各国のCO2の排出量は、気候、国土の大きさ、人口密度など、避けることができない、つまり、地理的な、文明的な状況によりCO2を削減しにくい地域もあるということです。例えば、寒さの厳しい地域の人々は、温暖な地域の人々よりも、寒さを防ぐためにエネルギーを消費する。一人当たりのエネルギー消費量は大きくなるのは当然ですけれども、これを配慮できないという基準になるわけです。
 ここまで説明いたしましても、松本環境大臣、菅総理が提唱した一人当たりのCO2排出量を新たな国際基準として提示したいという考えに賛同なさるんでしょうか。イエスかノーかでお答えください。

発言情報

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発言者: 近藤三津枝

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日付: 2011-02-24

院: 衆議院

会議名: 予算委員会