遠藤乙彦の発言 (予算委員会)
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○遠藤(乙)委員 道路政策については、ぜひ大いに議論はすべきだと思っております。
しかしながら、現在の日本の厳しい財政状況、特に、民主党においても財政再建は非常に重要なテーマとして今あるわけで、国民全体が重大なテーマであると。特に、先ほど指摘したように、財政的に持続可能性が全くない、そういった状況においてこの実験を続けることは非常に無理があるというふうに考えておりますし、また、CO2の問題、渋滞の問題、事故の問題、いろいろな面からネガティブなエビデンスが出ているわけでありますから、ぜひそういう方向で見直しを強くお勧めしたい、そう申し上げまして、この質問を終えたいと思っております。
続いて、次のテーマであります科学技術、イノベーション、成長戦略といった問題につきまして議論を進めたいと思います。
たしか、お手元に資料を配らせていただいたと思っております。ぜひ、お手元にある最初のページを見ていただきたいと思っておりますが、これは、一九九〇年から今日まで二十年間、日本にとっていわゆる失われた二十年になってしまいましたが、この間における世界あるいは主要国、主要地域の経済の拡大の状況をマクロ的にまとめたものでございます。
我々は、失われた二十年といって、日本では経済成長ペシミズムが非常に蔓延をしておりますけれども、世界を見ると、そうでもない、むしろ順調に拡大をしておるというのが実際ではないかと思っております。
今、国際的なシンポジウム等では、日本のことを、ディクライニングネーション、衰退途上国、あるいはさらにはジャパニーズディジーズ、日本病といった言葉すら出てきているわけで、そういった意味では、日本を見る目が極めて厳しくなっているわけでありまして、私たちは、この失われた二十年が三十年となることのないように、ぜひともここで大きく軌道修正をしなければならないかと思っております。そういった問題意識で質問をしたいと思っております。
今、この表を見ていただきますと、そもそも、七十億の人口の世界全体は、九〇年から二〇〇九年までに約二・六二倍になっている。平均成長率に直すと約五・一五%という、結構高い成長率なんですね。
一番多く拡大しているのが、いわゆるBRICsと言われるグループで、ブラジル、ロシア、インド、チャイナ、これが全体で五・三三倍です。中でも中国は、この間、十二・三二倍に拡大しておりまして、年間成長率に直すと一四・一三%。驚異的な成長が続いている。
次のグループが、いわゆるネクストイレブン、これがその十一カ国でありまして、下の注に書いてございますが。これが三・四七倍で、平均成長率が六・七六%。特に、この中のベトナムが、この二十年間に十四・四倍、平均成長率が一五・〇七%と、まさに驚異的な、中国よりも速いスピードで伸びているわけであります。
他方、先進国はといえば、米国が二・四五倍、四・八二%の成長率。それからEUにしても、これは二十七カ国で計算をしておりますが、二・二四倍、四・三三%。なのに、日本だけはこの二十年間でわずか一・六六倍、平均に直すと二・七〇%ということで、日本だけが突出して衰退をしている。世界の成長から背を向けて、まさに日本だけが低迷しているという状態になっているわけであります。
したがって、私たちは、この状況をもう少し深く分析して、どうしたらこの傾向を変えていけるかをぜひとも真剣に総括していく必要があるかと思っております。
特に、この二十年間何が起こったかを考えますと、まず、冷戦構造の崩壊、これで世界の国境が非常に開かれて、真の意味でグローバル化が進んだ。特にIT革命が物すごい勢いで進展し、インターネットが普及をして、共通のプラットホームでみんな仕事をするようになった。さらには、BRICsとかネクストイレブンとか、新興国の急速な成長が始まっており、真の意味でグローバリゼーションが進んでいる。フラット化する世界という表現で述べた人もいます。
ところが、日本はこの間、むしろ内向き、下向き、後ろ向きといいますか、そういう志向性になって、世界から背を向けてきているのではないか。これがまさに、この表が示すことではないかと私は思っております。
よく世間のいろいろな会合に行きますと、リーマン・ショックだとかあるいはサブプライムローンの問題とか、外在的な要因で日本の不況を言いわけしておりますが、それはあくまで一時的、局部的な現象であって、この二十年をとってみると、むしろ日本自身にそういった構造的な原因があるのではないかというふうに私は思っておりまして、ぜひともこれをよく分析し、総括して、次の十年が衰退の三十年にならないようにやるべきだと思っております。
もし日本が例えばアメリカ並みの成長拡大をしていれば、今ごろ日本のGDPは、現在約五百兆円ですけれども、約七百三十兆円ぐらいにはなっているんですね。そうすれば、財政問題、こんな深刻にはならなかった。また、社会保障も余裕を持ってできたわけでありまして、いかに成長率が、この差が、二%台と四%台では大きな格差があるわけでありまして、どれほど重大なマイナスを日本にもたらしたかということを今肝に銘じてこれを議論する必要があるかと思っております。
そういった意味で、私はもう少し構造的な理由を分析していく必要があると思っておりますが、その前に、両大臣いらっしゃっておりますので、では、国家戦略を担当する玄葉大臣から、この二十年間の日本の低迷、突出した低迷をどう総括し、これからどうしていくのか、そういうことにつきまして、まず玄葉大臣の御意見を承りたいと思います。