遠藤乙彦の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○遠藤(乙)委員 そこで、私は、これからの日本再構築に当たってのキーワードは二つあって、一つはセーフティーネットの構築、もう一つはイノベーションだと思っております。
 今、国民の現場は、やはり不安に満ち満ちている。豊かになったはずなのに、無縁社会なり、さまざまな不安に満ち満ちているわけであって、介護の問題、年金の問題、あるいは孤独死の問題等々、非常に不安に満ちておりまして、そういったものに対して、あと雇用も含めて、どんな状況でも安全と言える、健康で文化的な生活を送れる最低限のそういったミニマム、セーフティーネットをつくる、これがやはり大きな国民の期待。
 もう一つは、それを実現していくには、こういった人間の安全保障を実現するには膨大な財源が要るわけでありまして、当然、雇用機会、成長ということをしなければそれは持続不可能であります。そういった意味で、イノベーションということが極めて重大なキーポイントになるとも考えております。
 そこで、このイノベーションということについてちょっと振り返ってみますと、日本では、このイノベーションが、従来、技術革新というふうに訳されております。これはたしか、もはや戦後ではないと書いた経済白書が、同時にイノベーションを技術革新と訳したために、このイノベーションが非常に狭く、技術の分野だけに限定されたものとしてとらえがちであった。かつての高度成長はよかったけれども、今にしてみると、これが逆にむしろマイナスになっているわけで、もっと本来のイノベーションというところにこの考え方を、了解をしっかりと定着させなきゃいけないというふうに思っております。
 もともとは、このイノベーションという言葉は、シュンペーターという経済学者が「経済発展の理論」という中で展開した概念でありまして、本来であれば新機軸とか創造革新というふうに訳されるものであるべきであって、新しい製品の開発、新サービスの開発、あるいは新市場の開拓、新しい組織をつくる等々、実はいろいろな広い分野で価値を創造するというふうに定義をされておりまして、まさに日本で言うイノベーション、技術革新とは随分違ったものなんですね。
 中国も、当初はこの日本の訳した技術革新という言葉を使っておりましたが、途中でこれはおかしいということに気づいて、創新、まさに漢字の国らしく、創造革新を略した創新という言葉に変えておりまして、今、中国全体が、そういう単なる技術革新だけに限定されない、幅広いイノベーション、創新に向けて今体制を整えているということでありまして、これは如実に中国の国家戦略にも見てとることができるわけであります。
 また、シンガポールなども、今、先ほど申し上げたように競争力第一位でありますけれども、実際に行ってみると本当にすごいダイナミズムを感じておりまして、やはり、もう少し我々は広く視野を世界に開いて、もう一度学び直すべきではないかと考えているところでございます。
 そこで、イノベーションという言葉、これをもう一度政府としてきちっと、技術革新というのは、これはある意味では誤訳なんですね。絶対的な間違いとは言えないけれども、これは極めて趣旨をたがえた訳でありまして、本来の姿である創造革新とか創新とか、やはりそういう方に統一をすることによって、国民全体の意識をもう一度しっかりと、イノベーションの本来の意味を定着させるということが非常に大事だと思っておりますので、そういったことについてどのようにお考えか、国家戦略担当大臣にお聞きしたいと思います。

発言情報

speech_id: 117705261X01720110224_224

発言者: 遠藤乙彦

speaker_id: 22256

日付: 2011-02-24

院: 衆議院

会議名: 予算委員会