金子一義の発言 (社会保障と税の一体改革に関する特別委員会)
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○金子(一)委員 修正協議会で議論になると思います。
一方で、ではその二%、名目三%をどうやって成長させていくのか。
私、この問題について本会議で、分配を考えるだけじゃなくて、パイを大きくしていくことを考えるべきではないですかといって総理に御質問したら、御丁重な、だけれども木で鼻をくくったような答弁を受けちゃったんです。何かというと、新成長戦略で着実に実行しますと。では新成長戦略とは何ですかといったら、ことしの年央に出しますと。だから、まだ我々、新成長戦略を、どうやってこの二%、三%を進めていくのかよくわからない。当委員会でもなかなか議論ができていない部分なんです。
そこで、お手元にあります「成長戦略」。これは自民党の統一見解ではありません。しかし、この考え方というのは極めて自民党的なんです。だけれども、安住さん、これは決して手あかはついていないんですよ、手あかがついた話じゃないんです。
我々の認識は、名目のGDP、つまり我が国のパイというのが五百十二兆円から四百六十八兆円と、四十四兆円、二〇〇七年から一一年の四年間でおっこっちゃったねと。つまり、規模が小さくなっちゃっている。
もう一つは、賃金がどんどん下がっちゃっている。何で賃金が。いろいろな指標がありますけれども、一つだけ取り出しました。製造業の平均賃金というのは四百六十六万なんですよ。サービス業、医療とか介護とかいろいろありますけれども、これを伸ばそうと民主党の方は言っておられますけれども、三百九万なんですよ。つまり、この間に百五十七万の格差があるんです。
今このままいくと、製造業がどんどん海外に出ていっちゃう。サービス業は、公的な支出もふえてくるから伸びるだろう、ほっておいても伸びる分野でしょう。だけれども、結果として、賃金がどんどん下がっていく結果を招きかねない。デフレ、なかなか脱却できないという問題を我々は抱えている。だから、マクロ経済運営、今回の財政目標とあわせて短期のデフレ脱却対策というものを両方走らせなければいけないのではないか。
中期財政健全化計画と短期のデフレ脱却対策なんて書いてあって、いかにも自民党的だな。だけれども、皆さんが金科玉条にしている財政運営戦略、二〇一〇年のもの、これに堂々と書いてあるんですよ。この中期財政健全化と、中長期と書いてあるんですけれども、短期の経済政策は整合性、一体的で、経済の状況に応じて弾力的に考える。逸脱していないんですよ。逸脱したのは、政府部内の赤字を安易につけかえてはいけないということにかかわらず、交付国債、俗に言う安住国債を発行しちゃったことなんです。
我々の骨格では、通年度の予算のシーリングは一方でやはりきちんと守っていく必要があるよな、ですから、シーリングというのは一応堅持していこう。ただ、デフレ脱却としてやはり必要なことをやっていこう。具体的にちょっと書かせていただいた。いっぱい書きたかったんですけれども、一つだけ書きました。これは民主党の皆さんも言っていますよ。研究開発投資をやはりどんどんやって、企業の国際競争力をつけていこう。
ただ、皆さん、法人税率を引き下げた。そのかわり、租税特別措置法を全部見直しちゃって、圧縮しちゃっておりますよね。
今、研究開発型企業ってどんな思いをしているかといいますと、法人税は引き下げられると思ったけれども、しかし、それは東北の復興に持っていかれちゃった、だから法人税は引き下がらない、だけれども、租税特別措置の試験研究費、研究開発費は減らされちゃっている。国際競争力を大事にしなきゃいけないときに、こんな状況になっているんですよ。ですから、ペイ・アズ・ユー・ゴーという基本は、短期のデフレ対策の中では外していこうと。
もう一つは、伊吹先生も含めて、町村先生も、みんな言われていましたけれども、財政出動を今の赤字国債の配分の中で進めていこう。これは、何でもかんでも公共事業をやるという話じゃないんです。首都直下、東海、東南海、今すぐそこにある危機に対応して、やる必要のある優先順位をつけていこう。
岡田さん、浜岡原発をとめたでしょう。あれは、津波が来る可能性があったのでとめたんですよね。浜岡原発、さらに二メーター、三メーター高い塀をつくるということを要求されたんです。それでは、あのある地域の御前崎というのは何か津波対策はありますかと言ったら、何もないんですよ。何もないんです、予算もありませんから。あの浜岡の御前崎の地域、海岸べりには立派な道路が走っているんですよ。
ところが、仙台の、宮城で恐縮でありますけれども、津波が来たときに奥に逃げる退避路がないんですよ。非常に乏しいんです。奥に逃げる、内陸部に逃げる退避路というのは、そんなにお金がかかるわけじゃないんですよ。万里の長城をつくるわけじゃない。やはりそういう、国道と県道をつけかえて避難路を確保するとか、いろいろな工夫がありますよ。
中部地方整備局というのは、かなり絵を描いてくれていますよ。物すごく具体的に絵を描いています、予算はありませんけれども。だから、地方整備局は全部廃止だなんて、総務大臣は必死に、ひっちゃきになってやっているけれども、あんなものは無駄な話ですよ。やめた方がいい。
余談でありますけれども、そういういわば経済対策というのを講じていきたい。
これは法文に書く必要はありません。改めて二本立てで走らせていこうというのも、与野党協議なのかもしれません。本格的な国土強靱化の財政というのは、我々が政権をとってからやることだと思っていますけれども、総理、ぜひお考えを。