小野正昭の発言 (社会保障と税の一体改革に関する特別委員会公聴会)
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○小野公述人 お答えします。
企業年金の話をこの場でお話しさせていただける機会があるとは思っておりませんで、大変ありがとうございます。
御存じのとおり、厚生労働省でも有識者会議というのがございまして、ここで、厚生年金基金の問題、厚生年金基金を中心とした財政のあり方とか厚生年金基金そのもののあり方、こういったものが議論の対象になっている、私も委員の一人ということでございます。
公的年金との関係でいうと、一つは、公的年金を積立方式にしてはいかがかというような議論が一点あるかと思います。これに関しては、私も、多くの皆様が言っていますけれども、それは余り得策ではないというふうに思っております。
特に、積立金の運用利回りということを当てにすると、そこがいかにも世代間で全く不公平がないような印象を受けるような、そういった仮定というのが非常に横行しているように思っていますが、資産のリターンというのは、結局のところ、労働者が発生させるアウトプットに基づいてリターンがあるということでございますので、それは必ずしも公平性をそれで確保したということにはならないということとともに、積み立てとなりますと、今、例えばカルパースというアメリカの公務員年金、カリフォルニア州、ここが実は予定利率七・五%、こういう利率を使っていますが、アメリカの十年国債は、御承知のとおり、今二%を切った状態でございます。こういった財政問題等がありますと、公的年金の中で積み立ての要素を過度にふやすと、やはり非常な混乱ということがあるのではないかなというふうに思います。
それとともに、企業年金でございますけれども、この時点で、先ほど予算制約と申し上げましたけれども、企業年金という自助努力の手段を奪い取るというようなことというのは余り適当ではないというふうに思っております。
特に、個人に任せてしまうとなかなか難しい面がありますので、職域の年金というのは、そういったところを非常に効率的に運営できるということもございますので、こういったものの芽を摘むというようなことに関しては、やはりちょっと慎重に考えるべきだ。とにかく、トータルでもって年金制度を普及発展させていくということが重要かと思います。
以上でございます。