西岡力の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)

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○西岡参考人 中津川委員長、ありがとうございます。また、諸先生方におかれては、このような機会をつくっていただいたことを感謝申し上げます。
 私はメモを準備してまいりましたので、そのメモに従って三つのことを申し上げたいと思います。
 第一に、拉致問題の現況であります。
 二〇〇二年以前は、拉致があるかないかという闘いをしておりました。そして、二〇〇二年に拉致はあるということを金正日が認めた。一つの勝利だったと思っています。しかし、そのとき彼らはまた新たな二つのうそをついた。一つ目のうそが、拉致したのは十三人だけだといううそです。そしてもう一つが、八人は死んだといううそです。
 彼らは、十三から五人帰して、八人死んだから、二〇〇二年の段階で拉致問題は解決したと今でも言っています。しかし、我が国政府は十七人を認定しています。ここでも四人の違いがあります。久米さん、曽我ミヨシさん、田中実さん、松本京子さんについて、彼らは拉致を認めていません。十七人以外にも被害者は必ず存在します。そのことについては、荒木代表などがお話しされると思います。
 そしてもう一つ、今、増元さんも強調されましたが、八人死亡という彼らの主張には全く根拠がありません。証拠がないんです。遺骨、死亡診断書が全てにせものでした。それは彼らも、死亡診断書については慌ててつくって間違えたと認めています。そして、最近ですが、ここ数年、確実な生存情報が多数、北朝鮮内部から出てきています。
 この彼らの二つのうそをどう打ち破るかというのが我々の課題だと思います。その中で、松原仁大臣が就任されて、先ほど増元さんも言いましたけれども、解決の定義について、家族が亡くなってから被害者が戻ってきても解決じゃないというふうに言っています。そして一方で、死亡していると言っている人が生きているということになっても責任は問わないということを、繰り返しいろいろな場所で言っています。
 時間はないけれども、時間がないのは北朝鮮なんだ、家族が生きている間に帰さなければ解決にならなくて、日本から支援はとれないよというメッセージをされているということは、この上の二つのうそを、金正恩の代になって父親のついたうそを覆してもいいじゃないかというメッセージで、的確なメッセージだと私は評価します。
 一方で、民主党政権は、今回、北朝鮮がミサイルの発射実験をしたわけですが、それに対して追加制裁をしていません。自民党、公明党政権時代は、ミサイル発射、核実験のたびに、少しずつですけれども、制裁を上げてきました。それは、日本の安全保障にとってもミサイル発射も核実験も到底容認できないし、国連の安保理事会の決議違反だからです。しかし、今回は追加制裁がなかったことは残念であります。
 特に、いまだに朝鮮総連の幹部たちが北朝鮮にお金を運んでいます。日本の財務省の調べによりますと、昨年の十二月からことしの二月までで約一億三千万円が北朝鮮に持ち出されています。朝鮮総連の副議長、五人いるんですが、その人たちがほぼ月に一回訪朝してお金を持っていっています。どこに持っていっているのか。労働党の三十九号室という機関に持っていっているんです。その資金が核・ミサイル開発に使われたりテロに使われたりしているんです。
 今現在、お金の持ち出しは、十万円以上が届け出が必要です。しかし、届け出さえすれば無制限で持っていける。改正外為法によってそれを制限することができるわけです。その議論をぜひ先生方の中でしていただきたい。
 そのためにも、実際に、では昨年幾ら持ち出されたのか。この四月、金日成生誕百周年ということで彼らは大々的な行事をやったんですが、そこに朝鮮総連は三つの訪朝団を出しています。幾ら持っていったのか。産経新聞の報道によると、十一億円、日本国内で募金をしていたという報道もあります。
 そのようなことをぜひ国政調査権を使って統計を明らかにしていただき、北朝鮮の核・ミサイルやテロ行為を支える資金がいまだに日本から持ち出されている状況を何とかしていただきたいというふうに思っています。
 以上です。

発言情報

speech_id: 118005253X00420120601_008

発言者: 西岡力

speaker_id: 5754

日付: 2012-06-01

院: 衆議院

会議名: 北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会