北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2012-06-01 衆議院 全84発言

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会議録情報#0
平成二十四年六月一日(金曜日)
    午前九時三十二分開議
 出席委員
   委員長 中津川博郷君
   理事 黒岩 宇洋君 理事 後藤 祐一君
   理事 柴橋 正直君 理事 谷田川 元君
   理事 山花 郁夫君 理事 江藤  拓君
   理事 古屋 圭司君 理事 竹内  譲君
      小野塚勝俊君    小原  舞君
      大谷  啓君    櫛渕 万里君
      楠田 大蔵君    高野  守君
      長尾  敬君    野木  実君
      向山 好一君    森山 浩行君
      小里 泰弘君    北村 誠吾君
      坂本 哲志君    高木  毅君
      吉野 正芳君    笠井  亮君
      渡辺 義彦君    中島 隆利君
    …………………………………
   政府参考人
   (内閣官房拉致問題対策本部事務局内閣審議官)   木村 茂樹君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    西村 泰彦君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  高宅  茂君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 新美  潤君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 高岡 正人君
   政府参考人
   (財務省関税局長)    柴生田敦夫君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           尾崎 春樹君
   参考人
   (北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表)     飯塚 繁雄君
   参考人
   (北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長)   増元 照明君
   参考人
   (北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長)        西岡  力君
   参考人
   (特定失踪者問題調査会代表)           荒木 和博君
   参考人
   (福井県立大学教授(北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会副会長))         島田 洋一君
   参考人
   (特定失踪者拉致認定訴訟原告代表)        竹下 珠路君
   衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長          綱井 幸裕君
    —————————————
委員の異動
六月一日
 辞任         補欠選任
  中野 寛成君     森山 浩行君
  村上 史好君     大谷  啓君
  高木  毅君     吉野 正芳君
同日
 辞任         補欠選任
  大谷  啓君     村上 史好君
  森山 浩行君     小原  舞君
  吉野 正芳君     高木  毅君
同日
 辞任         補欠選任
  小原  舞君     中野 寛成君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 北朝鮮による拉致問題等に関する件
     ————◇—————
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中津川博郷#1
○中津川委員長 これより会議を開きます。
 北朝鮮による拉致問題等に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房拉致問題対策本部事務局内閣審議官木村茂樹君、警察庁警備局長西村泰彦君、法務省入国管理局長高宅茂君、外務省大臣官房参事官新美潤君、財務省大臣官房審議官高岡正人君、財務省関税局長柴生田敦夫君及び文部科学省大臣官房審議官尾崎春樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中津川博郷#2
○中津川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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中津川博郷#3
○中津川委員長 本日は、参考人として、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表飯塚繁雄君、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長増元照明君、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長西岡力君、特定失踪者問題調査会代表荒木和博君、福井県立大学教授・北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会副会長島田洋一君及び特定失踪者拉致認定訴訟原告代表竹下珠路君、以上六名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、飯塚参考人、増元参考人、西岡参考人、荒木参考人、島田参考人、竹下参考人の順に、お一人五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 御発言は着席のままで結構でございます。
 念のため申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださいますようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることはできないこととなっておりますので、あらかじめ御承知おきいただきたいと存じます。
 それでは、まず、飯塚参考人、お願いいたします。
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飯塚繁雄#4
○飯塚参考人 この日本人拉致問題につきましては、相当長い間、課題となっておりまして、解決のためにあらゆる手段を講じてまいりました。
 私たちは、一九九七年三月二十五日に家族会を立ち上げ、もう十五年も家族の救出活動を行ってまいりました。そういう中では、あらゆる活動をしながら世論を盛り上げ、また政府の後押しをしながら、結果を待っている状態でございます。しかしながら、いまだに解決の糸口が見つからないというのが実態でございます。
 この間、政府におかれましては、拉致対策本部が設置され、また、その中にそれぞれの分科会も発足したようでございます。そしてまた、こうした委員会、あるいは国会でもかなりの論議を重ねてまいりましたけれども、それの結果がどうしても見えない、こういう実態の中で、私たちとしては、どうしても、これを直接担当する政府批判にならざるを得ないという状況下にあります。それぞれ活動はなさっていただいていると思いますけれども、なかなか結果が出ないというのが、我々としては非常に苦しい状況下に置かれております。
 そういうことでは、それぞれの組織あるいは役割、その辺につきましても、この問題のいわゆる時間との闘いということに本当になっているのかどうか、そういう疑問も実は持っているわけでございます。今この時間も、北朝鮮にいる被害者たちは、今か今かと救出を待っているんですね。私たちは、一つの活動を済ませればほっとする、また何かをやる、こういう繰り返しをしておりますけれども、彼らは本当に毎日毎日、救出を待っているというのは明らかでございます。
 そういった状態の中で、どういう手を尽くせば本当に解決に進んでいけるのか。北朝鮮を取り巻く状況というのは非常に難しいものがあるようですけれども、私たちは、あくまでも、いとしい家族を早く取り返してほしいというのが、まず最低限度の願いでございます。
 そういったことでは、これは国としても重要課題、最優先課題という位置づけのもとに組織的に活動なさっておると思いますけれども、本当に、何かをやった後のフォローですとか、次にどうつなげるかとか、そういった、いわゆる我々で言う行程表みたいな感じのものがどうも見えないというのが、我々素人から見ても非常に感じておるわけでございます。
 今後、あす以降、またこういった委員会の結果を踏まえて、経過を踏まえて、この活動について、それこそ時間との闘い、これは総理も言っております。時間との闘いをどうしてやっていくのかということがそれぞれのお立場で考えていただけないと、いわゆる一体として、国として、あるいは政府、議会、全てのこの問題に関する協力的な組織も含めて、一体化をしながら突き進んでいくことが必要であるというふうに感じております。
 我々は、とにかく家族を取り戻したいという一念だけなんです。我々素人については、細かいいろいろな問題、状況、その判断が難しいわけでございますから、それぞれの専門家の方々を含め、何とかことしじゅうにという意気込みで闘っております。ことしは勝負の年だというふうな位置づけをしまして、あらゆる人たちの活動、御支援、そして国の姿勢、これらも含めて確たるものにしていただきたい。そして、ことしにはある結果が出るように、皆様の御協力というか、お働きを期待するところでございます。
 以上でございます。
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中津川博郷#5
○中津川委員長 ありがとうございました。
 次に、増元参考人、お願いいたします。
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増元照明#6
○増元参考人 おはようございます。ありがとうございます。家族会の増元です。
 今代表がおっしゃったように、ことしは勝負の年という位置づけなんですけれども、これは、十年前に金正日が拉致を認めて一応謝罪をし、そしてこの問題が公になった。それから十年という月日の中で解決したのは、結局は、北朝鮮の言う五人生存の被害者とその家族だけ取り戻したにすぎずに、そのほかは全く進展がしていない。十年の間で全く進展のしていないというこの状況が、私たち家族にとっては非常にいらいらを、焦りも含めて発せられることなんですけれども、私たちがなぜこのような状況に追い込まれているのか、本当に残念なんです。
 私たちは、十五年前に家族会を結成して、北朝鮮に私たちの家族が連れ去られておりますというふうに申して、国民の皆さんに御理解をいただこうと思いましたけれども、なかなかそれが浸透しなかった。本当に北朝鮮は拉致をしているのというような話、そして、政党の中には、拉致などあり得ないという政党までありまして、私たちの活動を妨害というか、障害になっていたのは確かです。
 それが、ようやく二〇〇二年に金正日が拉致を認めて、しかし、五人生存、八人死亡。今度は、私たちは、北朝鮮のそれまでの発表、ずっとうそを続けてきた北朝鮮が途端に二〇〇二年に拉致を認めるような状況になった、それが公になって、今度は、八人死亡という報告をほとんどの方が何となく受け入れてしまったような状況を覆さなきゃならない。八人の死亡は、全く北朝鮮の報告だけで、何の根拠もないものであり、そして、私たちは、家族が生きているということを国民の皆さんに説明しても、今なお、それさえ信じていただけない方たちもいらっしゃるということ。それが、この十年間、被害者を救出しようという緊急性を持たなかったことではないかと私は思っているんです。
 ぜひ、ここにいらっしゃる方だけでも、生存、日本政府は生存を前提にということをおっしゃっていますけれども、本当にその生存を前提にやっているんだったら、もっと早い、スピード感のある解決方法を国会の中でも審議いただき、そして政府に対して意見具申をしていただくことが必要なんではないかと思っています。
 私たちの家族は生きています。それを私たちは、世の中にも、そして先生方にも訴えていきたいと思っています。生きているんです。その人たちを、なぜこの十年、もっとそれ以前から、三十年も放置しておかなければならない国家であるのか。そのことを本当に、我々は一般の人間ですからそこまでは言えませんけれども、国会にいらっしゃって審議されている方たちは、国家というものは何なんだということをもう少し考えていただきたい。
 私たちは家族を取り戻したいだけ、それは確かです。でも、その家族の意味というか、彼らがなぜこの三十数年間もこのような立場に追い込まれてしまったのか、その意味が私は問われているものだと思っています。彼らのその意味は、この国がまともな国になるための犠牲であった、彼らは身をもって、この国がおかしい国であるということを示したのだと私は考えています。その彼らを本当に救出するために、私たちはこの一年、いろいろなことをやっていきたいと思いますし、私たち個人の力ではどうしようもない部分、ぜひ先生方にも助けていただきたいんです。
 この生きている人たちが、この十年の間に病気になったり、そして事故に遭ったりして、もし死んだ場合、では誰が、どなたが責任をとっていただけるんでしょうか。そして、私たちは、日本でまず家族がもう高齢化していて、もう本当に命が短い状況になっている方たちもいらっしゃいます。その方たちが亡くなった場合、どなたが責任をとっていただけるんでしょうか。
 大臣がおっしゃっているように、もう時間がないし、このどちらかが亡くなっても最終的な解決ではないというその思いを共通して、一緒にというか皆さん方にやっていただきたいと思っています。我々もやります。よろしくお願いします。
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中津川博郷#7
○中津川委員長 ありがとうございました。
 次に、西岡参考人、お願いいたします。
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西
西岡力#8
○西岡参考人 中津川委員長、ありがとうございます。また、諸先生方におかれては、このような機会をつくっていただいたことを感謝申し上げます。
 私はメモを準備してまいりましたので、そのメモに従って三つのことを申し上げたいと思います。
 第一に、拉致問題の現況であります。
 二〇〇二年以前は、拉致があるかないかという闘いをしておりました。そして、二〇〇二年に拉致はあるということを金正日が認めた。一つの勝利だったと思っています。しかし、そのとき彼らはまた新たな二つのうそをついた。一つ目のうそが、拉致したのは十三人だけだといううそです。そしてもう一つが、八人は死んだといううそです。
 彼らは、十三から五人帰して、八人死んだから、二〇〇二年の段階で拉致問題は解決したと今でも言っています。しかし、我が国政府は十七人を認定しています。ここでも四人の違いがあります。久米さん、曽我ミヨシさん、田中実さん、松本京子さんについて、彼らは拉致を認めていません。十七人以外にも被害者は必ず存在します。そのことについては、荒木代表などがお話しされると思います。
 そしてもう一つ、今、増元さんも強調されましたが、八人死亡という彼らの主張には全く根拠がありません。証拠がないんです。遺骨、死亡診断書が全てにせものでした。それは彼らも、死亡診断書については慌ててつくって間違えたと認めています。そして、最近ですが、ここ数年、確実な生存情報が多数、北朝鮮内部から出てきています。
 この彼らの二つのうそをどう打ち破るかというのが我々の課題だと思います。その中で、松原仁大臣が就任されて、先ほど増元さんも言いましたけれども、解決の定義について、家族が亡くなってから被害者が戻ってきても解決じゃないというふうに言っています。そして一方で、死亡していると言っている人が生きているということになっても責任は問わないということを、繰り返しいろいろな場所で言っています。
 時間はないけれども、時間がないのは北朝鮮なんだ、家族が生きている間に帰さなければ解決にならなくて、日本から支援はとれないよというメッセージをされているということは、この上の二つのうそを、金正恩の代になって父親のついたうそを覆してもいいじゃないかというメッセージで、的確なメッセージだと私は評価します。
 一方で、民主党政権は、今回、北朝鮮がミサイルの発射実験をしたわけですが、それに対して追加制裁をしていません。自民党、公明党政権時代は、ミサイル発射、核実験のたびに、少しずつですけれども、制裁を上げてきました。それは、日本の安全保障にとってもミサイル発射も核実験も到底容認できないし、国連の安保理事会の決議違反だからです。しかし、今回は追加制裁がなかったことは残念であります。
 特に、いまだに朝鮮総連の幹部たちが北朝鮮にお金を運んでいます。日本の財務省の調べによりますと、昨年の十二月からことしの二月までで約一億三千万円が北朝鮮に持ち出されています。朝鮮総連の副議長、五人いるんですが、その人たちがほぼ月に一回訪朝してお金を持っていっています。どこに持っていっているのか。労働党の三十九号室という機関に持っていっているんです。その資金が核・ミサイル開発に使われたりテロに使われたりしているんです。
 今現在、お金の持ち出しは、十万円以上が届け出が必要です。しかし、届け出さえすれば無制限で持っていける。改正外為法によってそれを制限することができるわけです。その議論をぜひ先生方の中でしていただきたい。
 そのためにも、実際に、では昨年幾ら持ち出されたのか。この四月、金日成生誕百周年ということで彼らは大々的な行事をやったんですが、そこに朝鮮総連は三つの訪朝団を出しています。幾ら持っていったのか。産経新聞の報道によると、十一億円、日本国内で募金をしていたという報道もあります。
 そのようなことをぜひ国政調査権を使って統計を明らかにしていただき、北朝鮮の核・ミサイルやテロ行為を支える資金がいまだに日本から持ち出されている状況を何とかしていただきたいというふうに思っています。
 以上です。
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中津川博郷#9
○中津川委員長 ありがとうございました。
 次に、荒木参考人、お願いいたします。
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荒木和博#10
○荒木参考人 特定失踪者問題調査会の荒木でございます。
 特定失踪者の問題は、そのかなりの部分が日本国内における問題でございます。現在、特定失踪者の御家族が置かれている状況がどういう状況かということについては、後ほど竹下参考人の方から具体的にお話があると思います。
 私は、この問題の中の一点を取り上げましてお話をさせていただきたいと思います。それは、お配りいただいている資料の中にございます、山本美保さんにかかわるDNAデータ偽造事件に関してでございます。
 この事件は、特定失踪者、現在私どものリストに約四百七十人いるうちのお一人である、昭和五十九年六月四日に山梨県甲府市から失踪した山本美保さん、当時二十の女性でございますが、この人に関する問題であります。失踪後四日して柏崎市の海岸に御本人のセカンドバッグが一つ落ちておりまして、それ以後の情報はない。私ども、御家族からの届け出をいただいて、この件について調べ、他の失踪との類似点とかそういうことから考えて、拉致の可能性が高いという判断をいたしておる案件であります。
 これに対して、八年前の三月五日に山梨県警の警備一課長は記者会見を行いまして、失踪から十七日後、昭和五十九年六月二十一日に山形県遊佐町の海岸に漂着していた身元不明遺体が、DNAの鑑定の結果、山本美保さんの双子の妹さんの血液のDNAのデータと一致した、したがって、この遺体は山本美保であるというふうに発表をいたしました。
 しかし、その後、私どもが調べてみますと、どう考えてもこれが同一人物には思えない。それについては、資料の中に漫画になったものがあります。これを見ていただくと非常によくおわかりになると思うんですが、ともかく、つけていた遺留品等々が全く本人のものと、家族も見たことがないし、サイズも全く合わない。
 これに対して、山梨県警にただしたところ、これはつけることは可能であるというような、かなりとんちんかんな答えが返ってきて、何度聞いても我々の疑問には答えてくださらなかったということで、今、この資料の中にございます、日本弁護士連合会に人権救済申し立てということを行っております。
 それから、きょう御出席であります渡辺義彦委員の方から質問主意書を提出されております。これは、全体の問題の中の、遺体と山本美保さんのデータの違いについてに限定した質問でございますが、質問して最初の答弁は、山梨県警がこういうふうに言っているという答弁で、これは可能であるということでございました。それに対して、では警察庁も同じなのか、これはおかしいんじゃないかというふうな質問主意書を再質問主意書として出していただいたところ、捜査に支障があるので答えられないという答弁が返ってまいりました。最初に半ば答弁をしているのに、二回目では答弁できないという質問主意書で、三回目の質問主意書が今出ておりまして、本日、回答が送付されるというふうに聞いております。
 いずれにいたしても、このことは、かかわっているところが山梨県警だけではなく、警察庁の科学警察研究所それから名古屋大という非常に広範囲なところになっておりまして、もちろん山梨県警だけでできることではないというふうに理解をしております。つまり、これはもっと大がかりな構造の中で動いたことであり、そして、これは拉致問題を、ある意味でいうと、とめるために行われたということが推測がなされるわけでございまして、まさに拉致問題を解決する上において絶対にこの問題の真相究明ということは欠かせないことだというふうに思っております。国会の中で各委員の先生方にも、ぜひ積極的にお取り上げをいただきたいと思う次第でございます。
 以上でございます。
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中津川博郷#11
○中津川委員長 ありがとうございました。
 次に、島田参考人、お願いいたします。
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島田洋一#12
○島田参考人 私は、まず、昨年の夏以降浮上してきたアメリカ人拉致疑惑について触れたいと思います。
 失踪したのはデービッド・スネドンさんという二十四歳の男性、二〇〇四年、中国雲南省で行方不明になっております。
 もちろん国籍にかかわりなく、全ての拉致被害者は救出しないといけないんですけれども、アメリカ人が拉致されていたとなって、アメリカが当事者意識を持ってこの拉致問題に取り組んでくれば、これは戦略的に大変大きいと思います。そういう意識で、五月六日から約一週間、拉致議連、救う会、家族会で訪米もしてまいりました。
 この件は、チャック・ダウンズというアメリカ有数の北朝鮮問題専門家で、拉致問題に最も詳しい、日本人拉致問題に関してもアメリカで一番最初に助けになってくれた人物から情報がもたらされたもので、彼は既にアメリカの議会でも証言しておりますけれども、このデービッド・スネドンさんの家族からも、日本からぜひアメリカ世論を喚起してほしいという協力依頼も来て、家族の方々が四月の末に来日もしております。
 先ほど申し上げた訪米の際に、いろいろな議員、有識者、政府高官等と会いましたけれども、例えばそのうちの一人、スネドンさんの地元であるユタ州選出のマイク・リー議員、若手の大変有望株の方だと聞いていますけれども、近々家族と面談し、話を聞きたいということが議員の事務所から家族に連絡があって、数日以内に面談ということになると思うんですが、こういった流れをよりしっかりしたものにしていくために、ぜひこの委員会としての訪米等も考えていただければと思います。
 このスネドンさんの件が拉致ではないかと思われる根拠をごく簡単に言いますと、二〇〇四年、雲南省、雲南省というのは中国の一番南のタイ、ミャンマー、ラオス、ベトナム等と境界を接する地点ですけれども、いわゆる脱北者が助けを得て東南アジアに逃げる脱北ルートの最終地点に当たっております。そこで、北朝鮮の特務機関が、脱北を手助けしたと思われる人々、それからもちろん脱北者自身を捕まえるために当時網を張っていたと言われておるところです。
 このスネドンさんは、中国にいる朝鮮族等の研究をしていて中国当局から目をつけられ、国外退去を命じられたアメリカ人の友人と数日間北京で過ごした後に、雲南省に来ているんですが、その友人と間違えられた、あるいはデービッドさん自身も脱北支援者と疑われた可能性が十分ある。
 それから、デービッドさん失踪の一カ月前の七月、アメリカの下院が、脱北者の保護、受け入れ規定を含む北朝鮮人権法というのを可決しております。北朝鮮は、直ちに報復を示唆するような反発の声明を出している。あるいは、同じく一カ月前にベトナム政府が、ベトナムにいた北朝鮮の難民四百六十八人を韓国に移送を決定して、北朝鮮側が、脱北を支援する人間には報復するということをこの機会にも宣言しておりました。
 アメリカ人で中国で行方不明のままになっているというのは、このデービッド・スネドンさんだけであります。登山中に死亡とかいう例はあるんですけれども、遺体が回収されたり、死亡状況がいずれも確認されています。全く行方不明というのはこのケースだけ。以上のような理由から、拉致の可能性が高いとアメリカの専門家が見ておるケースです。
 重要なポイントとしては、この失踪事件、二〇〇四年八月、つまり小泉訪朝以後なんですが、小泉訪朝以後であっても、特に脱北者支援に関係したと北朝鮮側が見たようなケースでは拉致は十分起こり得るし、現に、二〇〇〇年以降も拉致されている韓国系の人たちとかが少なからずおります。
 要望の一つとして、ミャンマーに連れ出されて、それから北に運ばれたんじゃないかとアメリカの専門家等は見ているんですけれども、当時、ミャンマーは北朝鮮と大変親しい関係にありましたが、近年、自由化、民主化が急速に進んでいますので、ミャンマー政府から何らかの情報がとれる可能性が十分あると思いますので、これは我々が訪米したときも、アメリカの情報関係者の人間が、アメリカ情報部もミャンマー政府に、特に失踪してから一週間以内にミャンマーの港に北朝鮮の船の妙な出入りはなかったか、そういうことをチェックしたいと言っておりましたけれども、日本側としても、ぜひそういう調査をミャンマーに対して依頼いただきたいと思います。
 とりあえず、以上です。
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中津川博郷#13
○中津川委員長 ありがとうございました。
 次に、竹下参考人、お願いいたします。
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竹下珠路#14
○竹下参考人 本日は、特定失踪者家族のためにこのような発言の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 妹、古川了子の件につきましては、お手元に、妹古川了子の失踪という資料をお届けしましたので、それをごらんいただければありがたいと存じます。そして、その後の動きについてきょうは申し上げます。
 平成十四年十二月には千葉県警察本部に対して古川了子の北朝鮮による拉致事案として捜査要請を行い、平成十六年一月には同警察本部に対して国外移送目的略取誘拐の告発をしました。
 さらに、行政訴訟目的とその経緯という資料にございますように、平成十七年四月十三日、東京地方裁判所に対して、古川了子さんの拉致認定を求める行政訴訟を提訴しました。
 この資料は、特定失踪者問題調査会が裁判のたびに報道関係者に報告した資料やメールニュースに載せた文章を、日付を追ってまとめたものでございます。
 この訴訟は、北朝鮮当局による拉致事件について、被害者家族が日本政府に対して拉致認定を求めた初めての訴訟であり、拉致被害者の救出を実現するために裁判所が的確な判断を行うことを求めた唯一のものです。また、この訴訟は、古川了子の母と、姉である私とが告発人になって提訴しましたが、本訴訟の背景には政府認定されていない数多くの被害者の存在があり、実質的には被害者家族の代表訴訟というべきものでした。
 この訴訟は、平成十九年四月、法廷において当時の内閣府拉致被害者等支援担当室長が表明書というものを読み上げまして、私と弁護団は提訴を取り下げ、和解しました。その状況は、口頭弁論調書と、和解に当たってというお手元の資料も、後ほどお読みいただければありがたいと存じます。
 この訴訟の後に変わったこととしましては、内閣府が家族から特定失踪者の情報を文書で直接集めたことと、時々ではありますが、外国首脳との会談で拉致問題を取り上げたりした情報が直接家族に届くようになったことです。
 ここで特にお願いしたいことは二つあります。
 一つ目は、訴訟の目的とその経緯の最後に四角い枠の中で示しましたように、平成十四年の第一次小泉訪朝で曽我ひとみさん、ミヨシさん、石岡亨さんが拉致認定された後に拉致認定されたのは、平成十七年四月二十七日、田中実さん、平成十八年十一月二十日、松本京子さん、そして平成十九年四月十二日に高敬美さん、剛きょうだいだけであり、全て訴訟の期間中であります。和解成立の後は一人も認定には至っておりません。
 二つ目は、表明書六、七、八でうたっていますように、政府は、認定被害者以外にも北朝鮮当局による拉致の可能性を排除できない人が存在するとの認識のもと、国連の場や政府の広報において、全ての拉致被害者の速やかな帰国を実現すべく全力で取り組んでいることが対外的に認知されるよう努めるとおっしゃっていますけれども、政府のホームページでは、北朝鮮に対して約三十名の安否確認をしているという文言はありましたが、これも裁判中の平成十八年のことでした。という文言はありますが、特定失踪者四百七十人ということも、それから、昨年の十二月の政府主催拉致フォーラムで、三谷事務局長代理が壇上で、九百人にも及ぶ対象者がいるとおっしゃっていながら、これらの数字はどこにも出てきません。これは、日本政府が、国の内外はもとより、北朝鮮に対して、拉致の可能性を排除できない人々は三十人ほどである、そう認識しているという大変間違ったメッセージを発していることになると思います。
 私どもの家族は既に高齢に達し、次々に他界している現実です。そしてこれは、四百七十人を上回る特定失踪者の家族たちは、拉致認定もされず、北朝鮮にも氏名すら公開、交渉されず、このまま日本政府から日本の中で拉致被害者の切り捨てをされるのではないかと大変心配していますことを、どうぞ御理解いただきたいと思います。
 ありがとうございます。
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中津川博郷#15
○中津川委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。
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中津川博郷#16
○中津川委員長 これより参考人及び政府参考人に対する質疑を行います。
 参考人及び政府参考人に対する質疑は、理事会の協議に基づきまして、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
 この際、委員各位に申し上げます。
 質疑を希望される委員は、お手元にあるネームプレートをお立ていただき、委員長の指名を受けた後、御発言ください。発言が終わりましたら、ネームプレートは戻していただくようお願いいたします。
 また、発言の際は、着席のまま、所属会派及び氏名を述べた上、お答えいただく参考人を御指名いただくようお願いいたします。
 なお、理事会の協議によりまして、一回の発言時間は、答弁を含めおおむね五分以内を目安とすることとなっておりますので、委員各位の御協力をお願い申し上げます。
 それでは、質疑を希望される委員は、ネームプレートをお立てください。
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柴橋正直#17
○柴橋委員 民主党・無所属クラブの衆議院議員柴橋正直でございます。
 委員長、御指名いただきまして、ありがとうございます。また、参考人の皆さんも、大変お忙しい中御出席いただきまして、ありがとうございます。
 いきなり政府参考人に聞いて恐縮でありますけれども、先ほど飯塚代表から、時間との闘いだ、こういう御発言がございました。私も同じ認識を持っているところであります。
 そこで、政府参考人に御質問したいんですが、昨年のこの拉致問題特別委員会でも、私、質問をさせていただきまして、まさにこういった時間との闘いであるにもかかわらず、せっかく予算が増額をされているのに執行率が上がってこない、こういう御懸念は参考人の皆さんも持っておられるのではないかというふうに思っています。
 ちなみに、私が、平成二十二年の執行率が二七・五%だ、その後、きちっと改善をしてほしいという質問をさせていただいたときに、きちっとやりますということでありましたが、どうも聞いていると、平成二十三年度も執行率は余り変わらないぐらいだということを聞いておりますけれども、なぜ、この予算、せっかく情報分析、調査についての予算が計上され、そして、それをきちっと執行して、ありとあらゆる情報収集をしながら拉致問題の解決に向かっていかなきゃいけない、こういう状況がある中で執行率が上がってこないのかについて、政府参考人の答弁を求めたいと思います。
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木村茂樹#18
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、拉致問題対策本部、特に民主党政権になりましてから非常に大きな予算の増額をいただいております。そうした中で、執行率という意味において、二十二年、御指摘のとおり約三割でございます。二十三年、まだ集計中でございますが、やはり同程度にとどまるという見込みでございます。せっかく予算をこれだけいただいておりながら、それを全き使用をできないというのは、大変私どももじくじたるものがあります。
 さらに努力しなければいけないと思っておりますが、一言申し上げさせていただければ、私どものいただいております、特に情報関係の予算でございますが、これは使い切り、必ずその額をその年に使い切るという性格のものでは必ずしもないのではないかと思っております。つまり、情報というものの性格上、必要なタイミングで必要なものを的確に執行する、そのための予算であると思っております。
 予算の計上額につきましては、例えば北朝鮮情勢の変化などに応じて非常に重要な情報が次から次へと出てくる、こういう状況に機動的に対応できるために一定の予算をお願いし、お認めいただいているところでございます。
 予算の執行に当たりましては、その必要性、有効性を確認しながら効率的に実施をしております。執行率については、結果的に三割ということになっておりますが、今後、より強力に各方面からの情報収集に努めてまいりたいと思っております。この点につきましては、大臣からも特に強い指示をいただいているところでございます。
 今後とも御指導をよろしくお願いいたします。
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古屋圭司#19
○古屋(圭)委員 委員長、ありがとうございます。
 参考人の皆様、本当にきょうはありがとうございます。
 何問も質問したいんですけれども、まず最初に、五月六日から十二日まで私も同行させていただきました。飯塚さんあるいは増元さんからもお話があるように、ことしは勝負の年、時間との闘い。そういう意味では新しい要素というのが必要である。そこで、島田先生から御指摘のあったスネドン氏の問題というのは、私はこれは大きな拉致問題解決に向けてのチャンスだというふうに認識しています。
 やはり、アメリカ人自身が拉致をされれば、自国民が拉致をされた、要するにテロ、主権の侵害でありますから、アメリカ人は黙っていない。アメリカも日本の拉致問題には大変協力をするとは言っているものの、やはり本音を言えば、アジアのよその国の話。しかし、現実に起これば、同じ土俵に乗って対応ができる。私は、そういう意味でチャンスだと思います。
 そこで、島田先生から今報告ありましたけれども、まず一点目は、スネドン氏がトレッキング中に死んだ、こういうふうな報告が恐らく中国から国務省の方にあったんでしょう。これに対して違う反論が恐らくあるというふうに、客観的な情況証拠も含めてあると思いますし、また、遺体というのは実際に見つかっているんでしょうか。そのことをお伺いしたい。
 それから、五分以内ですから、もう一問いいですか。
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中津川博郷#20
○中津川委員長 はい、どうぞ。
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古屋圭司#21
○古屋(圭)委員 政府にお伺いします。
 今、ミャンマーとのアプローチが大切だということがありました。それも含め、この問題、我々訪米後、具体的にアメリカの政府に対してどのような形でアプローチをして、アメリカのスネドン氏の対応の背中を押しているんでしょうか。この具体的な状況についてお伺いしたい。
 以上、二点です。
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島田洋一#22
○島田参考人 私の方から事実関係に関して簡潔にお答えいたします。
 まず、遺体は全く見つかっておりません。また、本人のクレジットカードが使われた形跡もない、パスポートが売り買いされたというような記録も全くありません。したがって、犯罪に巻き込まれたというのも考えにくい、一般の犯罪に巻き込まれた可能性ですね。
 トレッキングの話ですけれども、雲南省のシャングリラ県というところの虎跳峡、英語で言うとタイガーリーピングゴージ、ここはトレッキングの名所になっているんですけれども、スネドンさんはそこを踏破していた。
 中国の当局は、そのトレッキング中に谷に落ちたんじゃないかというような調査結果を当初出していたようです。ところが、家族はその一カ月後に現地に行って、実際にその虎跳峡というところをトレッキングで渡って、渡り切ったところでいろいろな人に情報収集をした結果、その渡り切ったところにある韓国レストランにスネドンさんが来ていて、彼は韓国で二年ほど過ごしたことがありますので韓国語が大変堪能で、中国語もできるんですけれども、写真を見ても、間違いなくこの人だと。しかも、スネドンさんは、その渡り切ったところで散髪もしております。したがって、彼がトレッキングの途中で落ちた可能性はないということが、そういった証言によって証明されております。
 最後に目撃されたのはその韓国レストラン。韓国レストランですから、北朝鮮の特務機関の人々なども利用していた可能性は十分あると思われます。
 事実関係はそういうことです。遺体等は全く見つかっておりません。
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木村茂樹#23
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 スネドン氏の件につきまして、今回、議連、家族会、救う会の訪米団から御提起があったこと、私ども、非常に重要な提起として重く受けとめております。
 本件につきましては、既に、あるいは今後、各国、特に米国が中心になると思いますが、各国の当局と、あるいは関係者と緊密に連絡をしてまいりたいと思っております。
 例えばですが、先日、アメリカの国務省のデービース特別代表が来日されて、松原大臣と会談を持ちましたが、その席で松原大臣から、この件についてはアメリカ側としてどうするのかということについては、きっちりと提起をさせていただいております。また、こういう情報のことでございますので、私どもとしても、重要な情報として、例えば近日中に職員を米国に派遣いたしまして、米国の関係者とこの件についての情報交換等々をさせていただきたいと思っております。
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竹内譲#24
○竹内委員 公明党の竹内譲でございます。きょうは本当にありがとうございました。
 まず、共感する部分として、西岡先生がおっしゃったように、金融制裁の必要性というのは常々私どもも言っているところでありますし、強化する必要がある。コーエンさんも、これは必要性を認めているということを強く感じました。それから、島田先生がおっしゃったように、ミャンマー政府への働きかけをやらないといけないというふうに思ったところでございます。
 五分しかありませんので、増元さんにちょっとお伺いしたいんですが、今回の訪米を通じまして、特に米国の要人の皆さんと会われて、アメリカの姿勢につきましてどういう印象を持たれたか。特に、子の連れ去り問題とかと絡めたりとか、それから、テロ支援国家再指定についての姿勢とか、まずその辺の印象につきまして、そして、御要望があればおっしゃっていただきたいと思うんです。
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増元照明#25
○増元参考人 ありがとうございます。
 私たちは、二〇〇一年からずっと訪米し、そして米議会、それから政府関係者にお会いして、この拉致問題への協力を求めてまいりました。その間、アメリカも表面上は協力するということはおっしゃっていましたけれども、CIAが実際に情報収集に関して動いたという話は全く聞いておりません。
 つまり、言葉だけのものではないかというふうに感じていますし、クリストファー・ヒル次官補の際、私たちは本当に、議連の先生方と一緒に、救う会、三者で行って、絶対にテロ支援国指定は解除してはならないというか、しないでほしいという要請までしました。シーファー大使に対しても、直接、テロ支援国指定解除は間違った政策であるというふうに訴えてきましたけれども、最終的にはアメリカはテロ支援国指定を解除し、核の問題を解決させようとしましたけれども、これも失敗しております。
 今回、カート・キャンベル国務次官補にお会いして、彼は彼なりの事情があったんでしょうけれども、私たち拉致被害者家族そして拉致問題の解決に協力を求めているデリゲーションに対して、親権の問題を持ち出して、これは関係ないこととはいえという注釈はつけましたけれども、アメリカ国内で、ルース大使が拉致現場を視察に行ったことに対して、あいつをやめさせろという声まであるんだ、私たちにそう言ったんですね。つまり、親権の問題とこの拉致問題を全く同一視しているとしか思えない発言を我々に対してやられました。
 これは、拉致被害者を救出するというか、拉致問題の本質と親権の問題の本質を全く履き違えているというか、国家犯罪と夫婦間の問題を全く同一視するようなことで、とても許されないし、容認できないというふうには申し上げました。
 これまでの経緯も含めて、今回で私は本当に思ったんですが、アメリカは、アメリカの国民の国益、アメリカ国の国益で政策を決定します。我々が一応協力要請はしますけれども、他国の国民の命にかかわる問題、特に同盟国ですから、それは考えましょう、でも最終的にはアメリカの国益で判断をしますということを明確に私は感じた次第です。
 ですから、記者会見でも申し上げましたけれども、きょうも申し上げたいと思うんですが、日本人を救出するのは日本の国家であり、日本国が主体的に拉致被害者の救出に動くべきだと思っています。そこにアメリカとヨーロッパを巻き込んでいくことが重要だと思っています。まあ、巻き込めるだけの力があるのかどうかはわかりませんけれども、でも、主体的に日本が動くことによってアメリカを動かすような状況をつくっていただければというふうに考えております。
 ありがとうございます。
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竹内譲#26
○竹内委員 では、時間がありませんので、これで終わります。ありがとうございました。
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笠井亮#27
○笠井委員 委員長、ありがとうございます。
 日本共産党の笠井亮です。参考人の皆さん、きょうはありがとうございました。
 飯塚参考人から、時間との闘いになっているのかと強く言われたことは、そのとおりだと思います。政治が重く受けとめなきゃいけないということを改めて痛感いたしております。
 そこで、例えば二〇〇八年の八月の日朝実務者協議で、拉致問題の再調査ということで合意したわけですが、それ以来、四年近くもこれが履行されていないという問題が重大だと思っておりまして、我が党なりにもこれまで、安否不明の拉致被害者の方々について、北朝鮮から提示された情報、物証の信憑性について、公開された情報をもとにして我々なりに議論してきた経過もございます。
 そこで、増元参考人に、増元るみ子さんの夫の市川修一さんに関連して伺いたいんですけれども、北朝鮮が、市川修一さんについて、一九七九年の九月四日の日に、元山の松涛園の海水浴場で、水深が深くないところで海水浴中に心臓麻痺で死亡したというふうに説明しております。しかし、日本におられたころに泳げなかったと伺っていますが、市川さんが海岸から一体どれぐらいの地点で心臓麻痺を起こしたのか。それから、松涛園というのは遠浅の海水浴場と指摘される場所で、韓国の報道によれば、約四キロにわたる白浜で、海岸から百メートル先に行っても、水深が一・五メートルから、深くても二メートルにしかならない。本当に市川さんが海水浴中に心臓麻痺を起こしたというならば、その地点が一体どれぐらいのところだったのかが問題になると思うんです。
 また、市川さんが死亡されたとされる当日の水温なんですけれども、北朝鮮は、当日の水は冷たくなかったとだけ説明して、具体的な温度は明らかにしていないわけですが、一体何度だったのかというのも重大な疑問で、私どもも日本の気象庁から資料をもらいまして、元山海域の海面水温を示した資料を見ますと、当日の平均水温というのは二十二・五度だった。他方で、北朝鮮は、当日、最高気温が二十二・四度で平均十八・八度だったというふうに説明しているので、十八・八度と。そうだとすると、やはり水中の方が陸上よりも温かかったことになるわけですよね。このような状況で果たして心臓麻痺というのが起こるのかということだと思うんです。
 全く筋が通らない、到底いかない北朝鮮の説明だと思うんですけれども、これらの点について、実務者協議をやっているわけで、これまで日本政府からはどんな説明を受けておられるかということを、もしありましたら、増元さんに伺いたいんです。
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増元照明#28
○増元参考人 日本政府から詳しい、今先生がおっしゃったように、水深何メートルのところで水温がどのぐらいのところだったという話は、私は市川家ではないので聞いておりません。市川家に対して話しているかというのも、私はまだ聞いておりません。
 ただ、おっしゃったように、非常に不自然な点は、市川さんは、鹿児島とはいえ、山の方に住んでいらっしゃって、ほとんど泳ぎに対して余り興味がなかった。その方が、九月四日という、皆さんも御存じのように、北海道と同じようなレベル、もっとそれ以下かもしれませんけれども、九月というと本当に寒くて、冷たくて、入る気にならないですよね。私も北海道に住んでいましたから、八月の後半以降はもう水泳しようと思っていませんでしたけれども。そういった中で、水泳を好きでない市川さんがあえて水泳をしたいということを言うかというと、全くあり得ない、そういう報告をしてきていました。
 市川さんは心臓麻痺で亡くなったといいますが、私の姉も、実は一九八一年の八月十七日に突然の心臓麻痺。夫婦で、非常に簡単に考えたんだと思いますけれども、一人が心臓麻痺で死んだから、もう一人も心臓麻痺で死んだことにしてしまえというだけのことだと思います。
 さらにもう一つ言わせていただきますと、一九七九年の九月に亡くなったと言っていますけれども、祐木子さんは私の姉と一九七九年の十月まで一緒に招待所で暮らしていた。その後、るみ子さんは結婚のために私とは別れたということは、その十月以降に結婚したことになりますので、その前に市川修一さんが死んでいるというこの情報も、非常に怪しいというか、信頼に足らないものだと私は思っております。
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渡辺義彦#29
○渡辺(義)委員 新党きづなの渡辺義彦でございます。本日はありがとうございます。
 私は、先ほど特定失踪者問題調査会の荒木代表が御説明をされました、いわゆる山本美保さんのDNAデータ事件、そのことには大変興味を持って、三度ほど質問主意書も出させていただいて、きょう三回目の答えもいただきました。今の荒木参考人からのお話を聞く中で、私は、政府の拉致問題に対する本質というのはこの問題にも見えてくると思っております。
 そういう中で、先ほどの荒木参考人のお話の中で、ある構造の中で云々ということでおっしゃっておられましたが、荒木参考人がお考えになっている構造とは、どのような構造で行われたということをお考えになっておられますでしょうか。
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