荒木和博の発言 (北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○荒木参考人 特定失踪者問題調査会の荒木でございます。
特定失踪者の問題は、そのかなりの部分が日本国内における問題でございます。現在、特定失踪者の御家族が置かれている状況がどういう状況かということについては、後ほど竹下参考人の方から具体的にお話があると思います。
私は、この問題の中の一点を取り上げましてお話をさせていただきたいと思います。それは、お配りいただいている資料の中にございます、山本美保さんにかかわるDNAデータ偽造事件に関してでございます。
この事件は、特定失踪者、現在私どものリストに約四百七十人いるうちのお一人である、昭和五十九年六月四日に山梨県甲府市から失踪した山本美保さん、当時二十の女性でございますが、この人に関する問題であります。失踪後四日して柏崎市の海岸に御本人のセカンドバッグが一つ落ちておりまして、それ以後の情報はない。私ども、御家族からの届け出をいただいて、この件について調べ、他の失踪との類似点とかそういうことから考えて、拉致の可能性が高いという判断をいたしておる案件であります。
これに対して、八年前の三月五日に山梨県警の警備一課長は記者会見を行いまして、失踪から十七日後、昭和五十九年六月二十一日に山形県遊佐町の海岸に漂着していた身元不明遺体が、DNAの鑑定の結果、山本美保さんの双子の妹さんの血液のDNAのデータと一致した、したがって、この遺体は山本美保であるというふうに発表をいたしました。
しかし、その後、私どもが調べてみますと、どう考えてもこれが同一人物には思えない。それについては、資料の中に漫画になったものがあります。これを見ていただくと非常によくおわかりになると思うんですが、ともかく、つけていた遺留品等々が全く本人のものと、家族も見たことがないし、サイズも全く合わない。
これに対して、山梨県警にただしたところ、これはつけることは可能であるというような、かなりとんちんかんな答えが返ってきて、何度聞いても我々の疑問には答えてくださらなかったということで、今、この資料の中にございます、日本弁護士連合会に人権救済申し立てということを行っております。
それから、きょう御出席であります渡辺義彦委員の方から質問主意書を提出されております。これは、全体の問題の中の、遺体と山本美保さんのデータの違いについてに限定した質問でございますが、質問して最初の答弁は、山梨県警がこういうふうに言っているという答弁で、これは可能であるということでございました。それに対して、では警察庁も同じなのか、これはおかしいんじゃないかというふうな質問主意書を再質問主意書として出していただいたところ、捜査に支障があるので答えられないという答弁が返ってまいりました。最初に半ば答弁をしているのに、二回目では答弁できないという質問主意書で、三回目の質問主意書が今出ておりまして、本日、回答が送付されるというふうに聞いております。
いずれにいたしても、このことは、かかわっているところが山梨県警だけではなく、警察庁の科学警察研究所それから名古屋大という非常に広範囲なところになっておりまして、もちろん山梨県警だけでできることではないというふうに理解をしております。つまり、これはもっと大がかりな構造の中で動いたことであり、そして、これは拉致問題を、ある意味でいうと、とめるために行われたということが推測がなされるわけでございまして、まさに拉致問題を解決する上において絶対にこの問題の真相究明ということは欠かせないことだというふうに思っております。国会の中で各委員の先生方にも、ぜひ積極的にお取り上げをいただきたいと思う次第でございます。
以上でございます。