中川秀直の発言 (予算委員会)
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○中川(秀)委員 最後のところが不明確でよくわかりませんね。FRBは五年、では日銀は十年のままでいいという、そんな御答弁ですかね。
国民が見ていますから、真剣に検討して、私が今問いかけたことに日銀はメッセージを出して、改善することは改善しなければいけない。でなければ、何が説明して責任を果たすですか。なってないですから。議事要旨なんか、詳細といったって、名前も書いていないじゃないですか。誰が何を言ったかも書いていない。それが何が詳細な議事要旨ですか。ちっとも詳細じゃない。
いずれにしても、今度の決定、発表だって、国民に対して目標物価の幅も十分に示されていない、実現の期間も不明確、責任の所在も不十分、目標の決定権者は誰なのか、こういう説明責任を十分果たしていない。本当に、そんな意味で、こんなやり方じゃだめだと私は思うんですよ。
野田総理、こんなことでいきますと、このままでは、あなたが増税を実施しようとしている二〇一四年にはまだデフレかもしれませんよ。あなたがこれから提出する増税法案では、二〇一四年、二〇一五年、デフレが続いても増税をする、そういうことになりかねませんよ。
もしデフレが続いていても、総合的判断で増税を強行する、そういうことになった場合、いいですか、一九九七年に三%から五%に消費税を増税しました。さっきも言った。しかし、この年だけは増収になったけれども、その後、税収はかえって減ってしまって、いまだに、増税前年の五十二兆、この税収を超える税収が実現したことは一回もない。
おととしですが、二〇一〇年の消費税の新規発生滞納額は三千三百九十八億円。御案内のとおりです。
つまり、こんなデフレ下で物価がどんどん下がっているときに、消費税というのは、納税義務者は事業者ですからね。消費者から消費税を預かったって、税務署に二カ月置きに来て消費税を払っているのは事業者です。この事業者が、このデフレ下でどんどんやって、消費税をせっかく消費者から預かりながら払えない。
あるいは、それよりもう少し、いいことではないんですけれども、零細業者あるいは下請、納入事業者、これは、消費税が上がった分だけ、その分だけ企業努力で値下げしなければうちは買わないよ、そんなことになって、結局、デフレ下で価格転嫁ができない、倒産してしまう。
そんなことを思わせる数字が、この一年間で発生した消費税の新規滞納額三千三百九十八億円なんですよ。このままこれを一〇%だ八%だとかにしたら、滞納額は一兆円規模になると言う学者が多いですよ。
そういうようなことで、以上、考えてみると、デフレ下でこういうことをやっていくということには大いに問題がある。私は、国民も、今のままだったら、消費税増税法案が出てきても、デフレ下での増税には大多数が賛成しないと思いますね。自民党も賛成すべきではないと私は思います。我々は、やはり経済の状況の好転を条件に増税を国民にお願いするのが正しいと。
ともかく、そういうことをきちっとやっていかないと、めどが立たなければ、さっきからの質疑のように、日銀もこういうことであるならば、もう日銀法も改正して、物価変動にかかわる目標について政府と日銀の間で協定を締結すべきだ。また、英国のように、その協定の内容が実現できないときは国会報告義務を課すべきだ。日銀法の第二条は、理念としかなっていなくて、目的と書いていない。FRBの法律と違う。これを目的条項として、アメリカのように雇用の最大化も入れるべきだ。
また、専門家の中には、岩田一政元副総裁だけれども、五十兆円規模の国際的な金融危機予防基金を提案する人もいるし、あるいは学習院大学の岩田規久男先生らのグループは、あと四十兆、六十兆、今度のあれでも十兆円ぐらいふえたからあっという間に円高が戻ったわけで、八十円に戻ったわけで、それを百円にするのにあと四十兆ぐらいそういうベースマネーをふやせば、目標インフレ率も二%から三%の達成は可能だし、円・ドル相場も九十八円から百九円になるというシミュレーションを出している。
いいですか。総理、我々政権時代は、小泉時代を初め、経済と財政の一体改革というのを進めてまいりました。医療、介護、年金も、社会保障も、ほとんど財源は国民の保険料ですよ。経済が破綻したら、社会保障も成り立たないんです、財政も成り立たないんです。だから、あえて言えば、税と社会保障の一体改革じゃない、経済と社会保障と財政の一体改革と言うべきです。そういう発想を持たなきゃだめです。
いずれにしても、円高とデフレからの脱却なくして財政再建なんかあり得ない。円高とデフレからの脱却に与党も野党もないんです。したがって、野田総理には、日銀としっかりアコードを結ぶ、そういう決意を持ち、増税と同じ決意を持ってこの円高とデフレの、克服じゃない、脱却に命をかけていただかなきゃいかぬ、そのことを強く申し上げますよ。
御答弁があれば、最後にどうぞ。