谷垣禎一の発言 (法務委員会)
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○谷垣国務大臣 従前の罹災都市借地借家臨時処理法、これは、災害によって建物が滅失した場合には、建物が再び建てられた場合に、今までの借家人が新しく建てられた建物を強制的に賃借することができる優先借家権制度というのが設けられていたわけなんですね。これは御承知のとおりでございます。
しかし、再築された建物を強制的に賃借することができるというのはかなり強い権利でございますので、被災地においては賃貸人もみずからが被災者であるという場合も、極めてそういう確率は高いわけですね。余り重い義務を負わせますと、それなら新しい建物を再築するのはやめようかというようなちゅうちょが生ずるおそれもある、こういう問題点が従前から指摘されておりました。
そこで、今度の被災借地借家法案においては、こういう優先借家権制度は廃止しようということにしたわけですが、今までの賃貸人に過重な義務を負わせることなく、借家人の保護も図るということが必要だろう、災害により建物が滅失した後、従前の賃貸人が建物を再築して、また賃貸しようとする場合には、従前の賃借人のうち、どこにいるか所在がわかっている人に対しては、その旨を通知することとして、今までの賃貸人と賃借人の間で任意の交渉を促すことにしよう、これが今度の趣旨でございます。
こういう制度が設けられまして、従前の賃借人は、今までの賃貸人と再締結に向けた交渉の機会を得ることができる、建物が再築されたことを知らないまま従前の居場所に戻る機会を逸してしまう事態を防ぐことができるのではないか、そして、従前の賃借人が再築された建物に戻ることは、コミュニティーの維持、あるいは被災地の健全な復興ということにも資するのではないかというのが、今回のこの立法の趣旨でございます。