村中健一の発言 (国際・地球環境・食糧問題に関する調査会)

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○政府参考人(村中健一君) 総務省でございます。
 当省からは、地方自治体水道事業の海外展開についてということで御説明をさせていただきます。
 資料一ページをおめくりいただきたいと思います。
 その資料の真ん中ほど辺り、二重括弧囲みにありますように、従来、地方自治体の水道事業に関します国際協力につきましては、豊富な経験あるいは知見や技術を生かして、専門家を派遣したり、研修生を受け入れたりといった技術援助を中心としたODAを実施してまいったところでございます。一方で、先ほど来、話が出ておりますけれども、世界的にも高水準にあります我が国の官民それぞれの水道技術であるとか、あるいはノウハウを活用して、官民が連携して国際展開を図っていくということにつきましては、国際貢献であるとか、あるいは日本経済成長の観点からも重要だということでございます。
 こうしたことから、総務省といたしましては、関係省と連携をさせていただきまして、地方自治体水道事業の海外展開検討チームというものを平成二十二年の三月に設置いたしまして、海外展開に意欲のある自治体の一助となるように、地方自治体が有します水道の管理運営に関しますノウハウを活用して海外展開を行う場合の課題を整理し、基本的な考え方を取りまとめて、各水道事業体へその結果を平成二十二年の六月に提供させていただいたところでございます。若干、もう古く、古いといいますか、旧聞に属することではございますけれども、以下、その内容を簡単にまとめさせていただいておりますので御紹介させていただきます。
 第一点目は、海外展開に当たりましては、その趣旨、目的を明確にする必要があるということでございます。考えられます趣旨、目的といたしましては、資料に記載しておりますように、一つには、水道事業のビジネスとしての海外展開と国際貢献といった視点があろうかと思います。すなわち、高水準の日本の自治体水道技術を生かして、ビジネスの形態により海外展開を図るということによりまして海外の水道技術の普及、発展に寄与するということは、現在の生活水準の向上を通じまして開発効果をもたらすという観点から国際貢献というふうに言えるというふうに考えます。
 二点目は、水道事業の持続性確保という観点でございます。海外展開の実施によりまして知識あるいはその技能が有効活用されまして、また、厳しい経営環境にあります水道事業体の新たな収入源になる、なり得る可能性もありますことから水道事業の持続性の確保にもつながるというような観点でございます。
 三つ目が、技術の継承と人材育成という観点でございまして、日本の自治体の水道技術を海外に普及いたしますことは、水道職員の技術継承やその経験のフィードバックによりまして人材育成にもつながるという観点でございます。
 四点目は、地域産業振興という観点でございまして、海外展開を官民連携して行うことにより、また、例えば地場の中小企業等と一緒に連携して出ていくということになりますと、地域の産業振興にも資するという面もあろうかと思います。
 二点目といたしまして、事業資金については、そこにございますように、JBICであるとかJICAであるとか日本貿易保険だとかいったところの各政府関係機関の資金を活用して出ていくということが考えられるというふうにまとめております。
 三点目といたしまして、海外展開に関します際には様々なリスクというものが考えられますことから、これまで広く海外展開を行ってきた民間企業によって蓄積されましたリスクに対応するノウハウを活用することによりまして、あるいはその対応マニュアルを作成することなどによりまして、リスクに対応できる体制をつくるということが肝要であるというふうに考えているところでございます。
 四点目といたしまして、海外展開に当たりましては、地方自治体が単独で事業展開する場合にはリスク管理にどうしても困難が伴いますことから、それからまた、地方自治体、民間企業、それぞれが有します技術、資源を生かして官民連携して事業を展開することがより有効な方策であるというふうに考えられますことから、事業の実施主体としましては、第三セクターであるとか、そういった形で自治体が民間と連携するということが現実的であろうというふうに考えているところでございます。
 また、五点目といたしましては、地方自治体の水道事業が海外において収益を伴う事業活動を行うことが地方公営企業法上可能なのかという、関係法律等の解釈についての明確化を図ったということでございます。
 最後は、特に留意すべき事項というふうにしておりますけれども、そもそも地方自治体が地方公営企業として実施しております水道事業につきましては、地域住民に水道水を供給することにより公共の福祉の増進を図るということを本来の目的としております。したがいまして、地方自治体による海外展開は、その性格上、地方公営企業の本来事業ではなくて、あくまで附帯事業として実施することになりますことから、事業を始める場合も、あるいは撤退する場合も地方公営企業の経営原則を踏まえて、本来の事業以上に住民の理解を得るということが必要であるというふうに考えているところでございます。
 特に、多くの水道事業体は、現在、水道施設の大量更新であるとか、あるいは耐震化の推進といった課題を抱えておりますので、海外展開がその本来の事業運営に支障を生じさせることがないように、十分な採算性を有しているかを慎重に検討するという必要があることはもちろんのことでございますし、また経営状況が悪化している場合、あるいは本来の国内の水道事業に支障が生じる場合には直ちに撤退するなど、適切な措置を講じる必要があるというふうに考えているところでございます。
 私どもとしては、このような形で海外展開に関します基本的な考え方を取りまとめた上で各事業体にお知らせをしたところでございまして、意欲のある事業体におかれましては、こうした内容を踏まえた上で海外展開について御検討をいただいているというふうに考えております。
 次の二ページ目は、これは私どもの方で把握している限りの、現在進行中の自治体の水道事業の海外展開の主な取組の事例でございますが、既に他省庁からも御紹介もあったところとも重なりますので、説明の方は割愛させていただきます。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 村中健一

speaker_id: 30422

日付: 2013-03-13

院: 参議院

会議名: 国際・地球環境・食糧問題に関する調査会