樋口美雄の発言 (国民生活・経済・社会保障に関する調査会)

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○参考人(樋口美雄君) 私もこの問題は非常に関心強く持っていまして、海外でのいろんな実態調査を行っております。その中で、多くの国々、グローバル化の中で、特に資本主義の国で株式会社によらない新たな企業というのをつくろうというような動きがいろんなところで見て取れるかと思います。
 例えばイギリスを見ますと、ソーシャルエンタープライズというふうに言われています社会的企業といったものがそれになるかというふうに思います。その一つの例がロンドンのダブルデッカーのバスがあります。あのバスを運営している、委託を受けているのは株式会社だけではなく、今のソーシャルエンタープライズといったところもやっております。
 そこは長期失業者をまず最初に受け入れて、そして、そこでいろんな一年間掛けて訓練をやっていきます。訓練といっても、まず最初は朝起きることの大切さ、そしてしつけの重要さ、そういったところからスタートして、そして一年を掛けて運転手にしていきますというところですね。運転手にした後、今度はそこで雇用する。要するにダブルデッカーの運転手さんになってもらうという雇用機会をつくるということです。要は能力開発と、それとその後の雇用とが一体になっていくということであります。
 株式会社とどこが違うのかということでありますが、株式会社はやっぱり利益が出ればそれを株主に配当するというのが目的ですが、そうではなく社会に還元するといったものが目的だということでありまして、その資金提供者に直接必ずしも配当を行うわけではないというような点が大きく違っております。また、それを国あるいは地域が第三セクターという形で、日本の第三セクターとは違うんですが、そういったものを育てようというような施策がいろんなところで使われている。
 これは、イギリスは一つの例ですが、ほかのところでも多くの国で、こういう仕組みによって、社会から排除されてしまった人たち、そういった人たちをむしろ頑張れば何とかなるんだというような状況まで、意欲がある人ということじゃない、意欲を高めながらそれを就業につなげていくというような取組をいろんなところがやっている。アメリカでもそうですし、イタリアでもそうですし、そして、そこでは国と同時に地方の自治体、こういったものがサポートしていくというような仕組みをつくっているということで、これは参考になるんではないかというふうに思います。

発言情報

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発言者: 樋口美雄

speaker_id: 1884

日付: 2013-02-27

院: 参議院

会議名: 国民生活・経済・社会保障に関する調査会