安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 水野賢一議員の御質問にお答えします。
日本銀行法改正及び日本銀行総裁の条件についてのお尋ねがありました。
政府としては、まず、今般取りまとめた共同声明にあるように、日本銀行が自ら設定した二%の物価安定目標について、責任を持ってできるだけ早期に実現することを期待しております。
なお、今般の所信表明演説では、経済再生、震災復興、外交・安全保障の三つの課題に絞り込み、我が国が直面する危機を突破していく決意を述べたところであります。日銀法改正については、将来の選択肢の一つとして引き続き視野に入れてまいります。
また、次期日本銀行総裁については、出身母体は問わず、デフレ脱却に向け、金融政策に関する私の考え方に理解をいただき、確固たる決意と能力でこの課題に取り組んでいく方を人選してまいります。
消費税率引上げ実施の判断についてお尋ねがありました。
昨年八月に成立をした税制抜本改革法では、来年四月に消費税率を引き上げることが決まっております。ただ、機械的に何が何でも引き上げるということではありません。引上げ実施時期の半年前に、経済状況等を総合的に勘案して判断することとなります。また、その後においても、経済財政状況の激変等が生じた場合には適切な対応を行っていくことになると考えます。いずれにしても、我が国経済を全力を挙げて再生してまいります。
消費税の軽減税率についてお尋ねがありました。
今般の与党税制改正大綱では、軽減税率については、その対象品目を含め、様々な課題について協議し、関係者の理解を得た上で結論を得るものとされており、御指摘の懸念につながらないように、与党における御議論を踏まえながら検討を行っていく必要があると考えています。
自動車重量税についてお尋ねがありました。
自動車重量税は一般財源であり、道路特定財源を復活するものでは全くありません。
国会議員の定数削減についてお尋ねがありました。
衆議院の定数削減など、選挙制度の在り方は議会政治の根幹にかかわる重要な課題です。さきの三党合意においても、抜本的な見直しについて検討を行い、今般の国会終了までに結論を得て必要な法改正を行うこととしているところであり、各党各会派において十分御議論をいただき、しっかりと改革を進めてまいります。
議会雑費の廃止についてのお尋ねがありました。
衆参両院の役員等に支給される議会雑費については、国会の運営にかかわる問題でありますので、国会において十分に議論されるべき問題と考えております。
高レベル放射性廃棄物の最終処分と原子力発電所の再稼働や新増設についてお尋ねがありました。
高レベル放射性廃棄物の最終処分については、処分制度を創設して以降、十年以上経た現在も処分地選定調査に着手できていない状況です。こうした現状を真摯に受け止め、処分地選定に向けた取組の強化について国が責任を持って検討してまいります。
原発の再稼働については、科学的安全基準の下で判断していくこととし、原発の新増設については、今後の我が国のエネルギーをめぐる情勢などを踏まえて、ある程度の時間を掛けて腰を据えて検討してまいります。
核燃料サイクル政策についてお尋ねがありました。
使用済燃料への対応は世界共通の課題であります。我が国は世界でも高い核燃料サイクル技術を有していることから、世界各国との連携を図りながら取り組んでまいります。
地球温暖化対策についてのお尋ねがありました。
美しい地球を次世代の子供たちに残すことは、今を生きる私たちの責任であります。このため、低炭素社会の創出にも資する省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入等を始め、地球温暖化対策をしっかりと推進してまいります。
そうした考えに基づき、十一月のCOP19までに二五%削減目標をゼロベースで見直すとともに、技術で世界に貢献していく攻めの地球温暖化外交戦略を組み立ててまいります。
電力自由化についてお尋ねがありました。
低廉で安定的な電力供給の確保及び消費者の電力選択の幅を広げる観点から、電力供給構造の在り方及び小売全面自由化の工程等について検討を進め、安定供給を大前提としつつ、しっかりと具体化を図ってまいります。
拉致問題についてお尋ねがありました。
拉致問題の解決を始め、人権状況の改善を北朝鮮に強く求めていくため、政府として、本年三月の国連人権理事会で新たな人権調査メカニズムを設置すべく関係国と協議を開始いたしました。今後も、北朝鮮に対し、拉致問題の解決に向けた具体的な行動を強く要求してまいります。
中国の民主活動家等をめぐる人権状況や劉暁波氏の釈放についてお尋ねがありました。
国際社会における普遍的価値である人権及び基本的自由が中国においても保障されることが重要であります。劉暁波氏についても、そうした人権及び基本的自由は認められるべきであり、釈放されることが望ましいと考えます。このような観点から、これまでも政府間の対話などの機会をとらえて民主活動家についての我が国の懸念を中国側に伝えてきております。
尖閣諸島への公務員常駐についてお尋ねがありました。
自民党のJ―ファイルには、島を守るための公務員の常駐等を検討する旨、記述をしております。これは、尖閣諸島及び海域を安定的に維持管理するための選択肢の一つと考えております。いずれにせよ、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も我が国固有の領土であり、自国の領域を守るという断固たる意思を持って適切に取り組んでまいります。
TPPについてお尋ねがありました。
今般の所信表明演説では、今後、施政方針演説が行われることから、経済再生、震災復興、外交・安全保障の三つの課題に絞り込み、我が国が直面する危機を突破していく決意を述べました。言及しなかった施策について、決してその重要性を否定するものではありません。
TPPについては、政府としては、これまでの協議の内容、TPPに参加した場合に生じる様々な影響等も含め、しっかりと精査、分析した上で、国益にかなう最善の道を求めてまいります。このため、交渉参加の是非の判断時期については、現時点では決めておりません。
犯罪被害給付制度の改正についてお尋ねがありました。
犯罪被害者への経済的支援の在り方については、現在、第二次犯罪被害者等基本計画に基づき開催されている有識者等による検討会において、犯罪被害給付制度の拡充及び新たな補償制度の創設に関する検討を行っているところであり、今回のアルジェリアにおけるテロ事件も踏まえ、更に検討してまいります。
道州制についてのお尋ねがありました。
道州制の導入は、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国の在り方を根底から見直す大きな改革であります。与党において、道州制に関する基本法の早期の制定を目指し、議論が行われています。今後、政府としても連携を深め、取り組んでまいります。
復興庁の設置場所についてお尋ねがありました。
復興庁が司令塔機能を発揮するためには、各省庁に対し、閣僚レベルでの調整を強力に行う必要があります。また、立法府への対応や予算要求の調整等を迅速に行うことも重要であることから、東京に本庁機能を持つ必要があります。一方、現場主義を徹底するため、特に福島における復興については、復興大臣をトップとした体制を一元化する福島復興再生局を現地に設置し、本庁事務方トップクラスを常駐させることにより、抜本的に体制を強化してまいります。一々東京に陳情するということは今後は起こりません。
天下りについてのお尋ねがありました。
国家公務員の再就職に関して問題なのは、公務員OBの口利き、予算・権限を背景とした再就職の押し付け等の不適切な行為であります。昨年立ち上がった再就職等監視委員会による監視の下、こうした不適切な行為を厳格に規制していくことで、天下りを根絶し、再就職に関する国民の疑念を払拭してまいります。
一票の格差是正についてお尋ねがありました。
選挙権は国民が主権を行使する上において最も基本的な権利であり、一票の格差是正への取組は極めて重要であると考えます。
なお、衆議院選挙については、〇増五減による格差是正法に基づき、新たな区割り案が区割り審で現在検討中であります。その勧告を待って、速やかに公職選挙法改正案を成立させ、一票の格差是正を図ってまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕