後藤祐一の発言 (本会議)
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○後藤祐一君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました政府提出の安全保障会議設置法等の一部を改正する法律案及び民主党、自民党、公明党、日本維新の会提出の修正案に対し、ともに賛成の立場から討論を行います。(拍手)
民主党は、近年の我が国をめぐる安全保障環境が大変厳しくなっていることを踏まえ、かねてより、安全保障に関する情報を集約、分析して、総合的な安全保障戦略を策定する体制の必要性を提起してまいりました。
与党時代の平成二十二年十二月に閣議決定された防衛大綱においても、南西諸島を守ることに重点を置き、根本的な防衛戦略を転換する、この内容とともに、このNSCの設立についても盛り込んできたところであります。また、ことし夏の参議院選挙のマニフェストにおいても、NSCの設立を明確に約束しているところであります。
したがって、NSCを設立することについては是とするところでありますが、政府案では十分に機能しないおそれがあり、より機能するNSCをつくる、まさに魂を入れる観点から、民主党は四点の修正案を提出し、特別委員会で審議してまいりました。
第一に、政府案では、NSCは関係行政機関の長に対して資料または情報の提供及び説明その他必要な協力をするよう求めることができるとされていますが、これでは、どうしても各省が拒んだ場合に、NSCが情報を入手できなくなるおそれがあります。これに対し、我が党が提出した修正案では、関係行政機関の長は情報の提供及び説明その他必要な協力を行わなければならないこととし、協力義務を明確にさせていただきました。
第二に、政府案では、国防等に関する重要事項は全てNSCに諮らなければならないと解釈できる規定になっています。しかし、これでは、諮問事項を必要以上にふやしかねません。我が党の修正案では、従前どおり、内閣総理大臣が必要と認めるものに限ってNSCに諮らなければならないとし、文民統制の内容は維持しつつ、防衛大臣の迅速な判断を引き続き可能とすることにいたしました。
以上の二点については、そのままの形で自民党、公明党、日本維新の会とともに再度修正案として共同提案し、みんなの党の賛成も賜り、特別委員会で可決をいただきました。特に、ねじれ国会が解消しているにもかかわらず、与党に御賛同いただいたことについては、自民党の中谷元筆頭理事、公明党の上田勇理事を初め、御努力いただいた皆様の真摯な対応に、感謝申し上げたいと思います。
当初の民主党修正案の三点目は、NSCの組織のあり方について、政府案では、安全保障担当の内閣総理大臣補佐官を置くこととなっておりますが、民主党案では、情報系統が二重になりかねない総理補佐官ではなく、安全保障危機管理専任の内閣官房副長官を新設するなど、指揮命令系統を一本化する案を提出させていただきました。
NSCにかかわる組織のあり方については、まずは生んで育てることが大事だと考えますことから、政府案で示された組織がうまく機能するかどうか見守ることとし、今回、附帯決議において、「機動性及び実効性の観点から不断の見直しを行うこと」とされたところであります。
民主党修正案の四点目は、NSCの議事録作成を義務づける点であります。
NSCにおいては、機微な内容を議論する場合もあり、すぐに公開すべきでない場合もあると思います。
しかし、少なくとも、記録は残していくべきです。この点については、特別委員会でも、与野党の各委員から数多くの指摘がなされてまいりました。しかしながら、残念ながら、条文修正には至りませんでした。
その思いは、附帯決議の中に盛り込まれ、「国家安全保障会議の議事について、」途中は省略しますが、「速やかに会議録その他の議事に関する記録の作成について検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること」とされたところであります。
これは、通常の附帯決議に見られる、やったふりになりかねない、単なる検討とは違います。今申し上げた「検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること」という文章が暗に示しているのは、閣議の議事録の義務づけとの関係であります。
これについては、参議院本会議における公明党の山口代表の質問に対し、安倍総理が、閣議の議事録を作成し一定期間経過後に公開するための公文書管理法改正法案については、途中省略しますが、政府部内で必要な調整、検討を行った上で提出することとしたいと答弁しておられます。また、公明党の上田理事も、昨日の特別委員会において、NSCの議事録について、閣議等の記録作成の調整、検討とあわせて御検討していただくものだというふうに考えておりますと御発言されておられます。
きのうの特別委員会では、同僚の大島敦理事からNSCの議事録作成の意義について問われ、私は、修正案の提出者として、第一に、政府内で事後的に会議の内容を検証できるようにしておく必要があること、第二に、将来において政策判断が妥当であったかどうかを国民が外部から検証できるようにしておくことにより、今の時点において、国民に堂々と説明できる、質の高い政策決定を行っていただく必要があること、このように答弁をさせていただきました。
これについて感想を求められた安倍総理が、次のような御発言をなさいました。総理の発言です。
今の答弁を聞いていても、なるほど、もっともというところも確かにあります。あのとき政府は、どういう議論をして、そういう判断をしたのか。それは、後の政府あるいは政治にかかわる人々が、二度とそうした、もし過ちがあったとすれば、同じ過ちをしなくて済むし、意思あるいは政策決定過程、情報の分析が間違っていたかどうかも含めて、検証できることも必要なんだろうと思います。
これは総理のお言葉です。全く同感であります。
論語の言葉に、過ちては改むるにはばかることなかれと言います。検証し、反省し、改めることのできる、粘り強い安全保障政策を実現していこうではありませんか。
ぜひとも、与野党を超えて、閣議の議事録作成の義務づけとあわせて、NSCの議事録についても対象としていくべく、公文書管理法の改正等必要となる措置を講じていただくよう、取り組んでまいりたいと思います。
最後に、改めて、我が党は、NSCを設立し、官邸主導で安全保障政策に取り組む体制を整えるべきとの観点から、政府案及び修正案に賛成することを申し上げ、討論とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)