瀬谷俊雄の発言 (国家安全保障に関する特別委員会)

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○参考人(瀬谷俊雄君) ただいまの江島先生の御発言は、誠に私は当を得たものであると。先ほどちょっと触れましたように、我々金融業というのは、今日から銀行を開きますといってオープンできるものじゃないと。必ずこれについては、許認可といいますか、我々とすれば金融庁の認可を得て仕事をしているし、業績についてもあるいは内部の不祥事件についてもあらゆる問題について管理監督を受けているわけでございます。もちろん銀行法という法規もございます。
 ですから、先ほど申し上げましたように、我々はその範囲内においてきちんと仕事を進めていって、もしよしんば何かそういった、今の秘密漏えいや何かにつきましては、先生おっしゃったように、法的に言えばインサイダーの問題もあり得ますし、あるいは再びの不祥事件もありますが、前者の場合には、いろいろな意味において、金融庁からの処罰という問題で業務改善命令なりなんなり出てきますし、物によってはこれは一つの刑法にも抵触いたしますので、そういうことで逮捕されると。もちろん新聞に報道されまして、レピュテーショナルリスクというものが大きく拡大すると。そういう意味で、何といいましょうか、そういうルールがうまくワークしていると私は思っております。
 ところが、今回のこの特定秘密、これは全く我々の民間のそういったビジネス上の問題とはジャンルが違うと。先生おっしゃったように、国益の問題にぶつかるわけです。じゃ、その場合、国益とは何ぞやと。国益と言えば全てがもう黙らざるを得ないほどあれなのかと。
 もう一つは、知る権利ということです。知るって、どこまで知りゃいいんだと。例えば、我々は何度か衆参両院の選挙をやらせていただいています。選挙は何だといったら、その政党が掲げる一つの政権運営に対する信任投票あるいは不信任投票であるかもしれないし、あるいは洗い替えかもしれないんですよ。そのとき、じゃ、どれほどまでの情報を全部開示しているかといったって、それは今の与野党、ここから先は少し言葉を差し控えますけれども。
 じゃ、そこのところは、例えば防衛に関する情報、あるいは今問題のTPPに対する、一センチ以上も譲れないとおっしゃっているその一センチの中身は何だと、こうおっしゃっても、それは政策当局は知っているけど、それをなぜ開示しないと。じゃ、それはマスコミの方々が一センチの中身をもっと開示しろと、せめて全部とは言わないけど九ミリぐらいまで開示しろとおっしゃるのかどうか。この辺の開示を迫る正当性とはどこにあるのだろうかと。つまり、だから知る権利というのは、一体何がどこまで、それを言わば当然知らしめて知るべきなんだろうかと、それが、そのルールが貫徹されなければその国はもう駄目なのかと、この辺について私は非常に疑問を持っております。
 あと、ついでに申し上げたいのは、今のお二方の参考人の御意見を拝聴していますと、やはり行政が、何というか、国政というか憲政に対する優越といいますか、やっぱり独走するんじゃないかと、そういう懸念といいますか、何というんですか、行政優位でどんどん事を運んじゃうと、それの懸念はあり得ると思います。そういう御懸念はあり得ると。このままこれが成立していくと、やはり場合によってはその恣意的な運用というものは出てきて、それがある種の弊害をもたらすかもしれないと。
 じゃ、私はこの日本のシステムというのは、政権というのは、まあ一つの政党が政権をお取りになってある政策を進められると。でも、それが何年か後には必ず衆議院の場合には解散総選挙となりますし、この良識の府といえども六年間たてば一応洗い替えが行われると。そこで、例えば今幾つか申し上げた、そういったTPPの問題にしろ日米安保の問題にしろ、もっと突き詰めて言えば沖縄というものの存在をどういうふうに定義付けるか、それをどう将来考えていくかと、この問題について私は十分過ぎる情報はもう開示されていると思う。それが不当に、何といいましょうか、抑圧されることはないと、こう思っております。
 だから、例えば、私は経済関係を主としてやってまいりましたから、いつも記者会見というのは日銀記者クラブでやるんですよ。日銀記者クラブというのは日銀の片隅にありまして、そこにマスコミの方が集まるのでございますけど、ここも実を言うとかなり閉鎖的でございまして、誰でも入れるわけじゃないんだ。その認めた人しか入れない。どうしてそうなっているか分からぬけどね、だから地元の秘書が来ても入れないというんですよ。なぜ入れないんだと言ったら、いや、そこはちゃんとそうなっている、全てがそうですと。全てがそうですということは、通産なら通産、大蔵なら大蔵でそういう記者クラブがあって、そこがそれなりのグループをつくっているから、そこが一つの、まあちょっと何というか、なれ合いみたいなところになっていてね、そこを声高にどうこう言いますけど、そんな問題はないと思う。
 だから、例えば言論の弾圧なんというのは、明治時代じゃあるまいし、そんなことで恐らく政府はもたないと、絶対もたないよ、いずれ潰れるんだから。だから私は、個々の問題があっても、最終的には選挙という洗い替えの制度がある以上、その点はもうちょっとおおらかに見ていいんではないかと。
 ただ、今諸先生がおっしゃったように、私も初めて耳にするお話がいっぱいあるんですけれども、これはやっぱりちょっと危ないなと。いや、決して笑い事ではない。だから、第三者機関設けるなら、俺も年だけど委員に立候補して出てみようかなと。
 そういう、何というか、要するにコモンセンスという枠で考えた場合に、私は、ちょっと瑕疵はあるだろうけど、まあいいじゃねえのかと、これは必要だよと。当然、この辺で、日本という国も少し情報音痴という面から独立して、日本としての主権をどう守るべきかということについてきちっとした対応をしたらいいと。
 例えば、中国が設定した例の領空の問題ですね。あれもかなり恣意的なお話でございまして、今日、総理と何かバイデンさんが話をするということらしいですけれども、あんなものもやっぱりこれは非常に許せない話でございますし、そういう事象が起きてくればくるほど、やっぱり我々としては、本来、国民が本当に知らなくちゃいけない問題、そういう問題の情報と、それから特殊なそういう防衛関係、外交関係、あるいは通商関係の情報については、その一部のところはやっぱりひとつシークレットにしておいていいんじゃないかと、こう思う次第でございます。
 ちょっと御質問の趣旨に沿ったかどうか分かりませんが、以上でございます。

発言情報

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発言者: 瀬谷俊雄

speaker_id: 12085

日付: 2013-12-03

院: 参議院

会議名: 国家安全保障に関する特別委員会