忠聡の発言 (農林水産委員会)

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○参考人(忠聡君) おはようございます。新潟から参りました忠と申します。
 私の経営は、先生方のお手元に既に配付されているかと思いますが、昭和五十九年、一九八四年に設立をいたしまして、今年がちょうど三十年目、三十期目になります。従業員が今、常勤の役員が三人、それからほか十一人の従業員。それから、今この季節は農産加工ということで、おもちの製造の真っ盛りでございまして、先月、十一月、給与を支払ったんですが、私を含めて四十二人、随分大世帯、今パート、アルバイトがいっぱいいるものですから、そんな形でいわゆる六次産業化にも早くから取り組んできました。
 栽培のメーンは、約六十ヘクタールの水稲が中心になっておりますけれども、近年、農の雇用事業を活用して三十代前半の、採用したときは二十代だったんですが、若者三人を雇用をいたしました。おかげさまで、この三人は昨年、今年、来年にかけて伴侶を見付けまして、結婚して家庭を持つということで、私の責任も更に重くなっているなということを実感しております。
 先ほど奥村さんの御発言にもありましたけれども、長い年月を掛けて地域の信頼をいただきながら農地の拡大をしてきたわけでありますけれども、もちろん経営の基盤をつくるために一定の耕作規模というのは必要だというふうな思いで、積極的に農地をお借りしてきたということは事実でありますが、一方では、本来であれば所有者が自ら耕作をしたいんだけれども、やむなくどなたかに農地を預けなければならないという、そういう農家の方々からやっぱり大切な農地をお預かりしてきたという、そういう、一方では経済的にそれを事業として活用しようという思いと、もう片一方では地域からのそういった要請にこたえてきたという、そういう両面からの農地拡大、規模拡大であったのかなというふうに思っております。
 本題に入る前にちょっと今の状況をお話し申し上げているんですが、今年の秋、収穫が終わったころから、にわかに農政の状況が変化してきました。たしか今日のこの中間管理機構法が十月二十五日に上程されているというふうにお聞きしましたけれども、その間これまで、特に十一月の末にかけては、随分大きな私どもの変化があったかなというふうに思っております。
 一つは、経営安定対策の考え方、それから一方では、地域政策という形で日本型直接支払ということなんですが。実は、私の経営では、昨年決算では、経営安定対策で得た、いただいた交付金が約七百万。それが今回半分になるというようなことでございまして、その新聞報道があった翌日に地方紙の取材を受けまして、どうですかと。いや、まあはっきり言って、七百万が半分の三百五十万になるから、まあ人一人、人件費が飛んでしまうねと言ったら、翌日の朝礼で、誰から先に首切られるんですかねみたいな、そんなちょっと笑えない話にはなったんですけれども、地域に対しての交付もあるということで、それでどれだけのものがいただけるかといいますか、活用できるかということはこれからなんですけれども、正直申し上げまして、少しの不安があるということも事実でございます。
 そういった中で、今日のこの中間管理機構の御検討ということなんですが、これにつきましては、期待を持ってまずは受け止めたいなというふうに思っております。と申しますのも、いろんな状況から今までの規模を築いてきてはおりますけれども、先ほど申し上げました、人を抱え、さらには家族も増えていくという状況にあっては、やはり前向きに経営を拡大していくということがないと、人が増えていくという経営体の中で、一定の収入を確保して従業員にある程度の生活を保障するということはやはり難しいわけでありまして、ここはやっぱり更に拡大しながら、収益を更に向上させながら経営を前向きに進めていくということがどうしても必要だというふうに思っております。
 それにおいて、この中間管理機構が地域の有効な農地を一旦借り受けて、それを担い手に再配分していただくというシステム、仕組みは望んでいることだなというふうに期待をしているということでございます。
 ただしかし、少しの不安というのもここにもございます。幾つかを申し上げたいというふうに思いますが、奥村参考人もおっしゃいましたように、やはり今までの私どもの努力、私どもだけではない、地域にいる、今頑張っている担い手に対して大きなマイナスの影響が出ないように、ここだけはしっかりと踏まえていただきたいなというように思います。
 それから、あくまでも経営ですので、生産するためのコスト、これが非常に重要になってきます。たしか今、国では、生産費の何割かを削減するための検討に入っているというふうにお聞きをしておりますが、借地農業で一番コストが掛かっているのはまさに地代であります。人件費もそのとおりなんですが、人件費は所得に通ずることですので、そこも努力の必要はあるんですけれども、地代、これをどのようにこの機構が設定してくださるのかということについては大きな関心を持たざるを得ません。
 御案内のように、以前、標準小作料、農地法における標準小作料があった時代は、所有者と利用者が協議してそれを適当な価格を定める、しかもそれを地域の基準とするということがあったわけでありますけれども、その後それが廃止されて、今は双方で納得が得られる水準でということになっております。
 これは、地域によっていろんな考え方、見方、基準があるわけでありますけれども、それが果たして経営の実態にそぐうものなのかどうなのかということについてはやはり十分議論をする必要があるのではないかな、その議論に基づいて、拘束力は持たなくとも、おおむねこんな価格がこの地域においてはいいのではないかなというような、そういう考え方に是非立っていただきたいなというふうに思っております。
 生産費の相当部分を占める地代の在り方というものについて十分御議論をいただきたいというふうに思います。
 三つ目になりますが、たしか法案の中には、一旦所有者から農地を引き受けるんだけれども、なかなかそれが耕作が難しい場合にまた所有者にお返しするということが含まれているようでありますけれども、どうなんでしょうかね。一旦貸してしまった農家が戻されても更に困るわけでありまして、間違ってもそれがやむなく私どものようなところに押し付けられるということも更にまた負担を増幅させるということになります。
 この点においては、機構そのものの信頼性というのをどう確保するかということも大事な部分なのではないかなというふうに思いますので、慎重に御検討をいただければ有り難いというふうに思います。
 さらにもう一つは、条件が余りよろしくないところにあっては、受け手が決まったという前提において再整備をしてお貸しすると、貸していただけるということになっているようでありますけれども、これもどうなんでしょうか。荒れている原野を目の当たりにして、じゃ、ここ私借りますというふうに果たして担い手が積極的に手を挙げるかどうかであります。
 たしか各地に工業団地が造成された時代がありました。企業誘致のための用地でありますが、立派に整備されて、電気も水道もすぐそこまで来ていて、駐車場もあり、さあどうぞおいでくださいといって企業が入ってきていました。そういう考え方を持つならば、やはり圃場そのものもそうですし、農道も含めて、そこまで大型機械が入れるような整備を踏まえた上で担い手に貸していただくという、そういう方向でお願いしたいなというふうに思います。
 機構は、恐らく大事な組織ということになると思います。私たちがこれまで年月を掛けて地域の信頼を得てやってきたわけでありますけれども、是非機構にも、新しく参入する企業も含めて、地域との連携ですとか地域との貢献ということも踏まえて活動していけるようになってほしいなということを願いながら意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 忠聡

speaker_id: 7568

日付: 2013-12-05

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会