農林水産委員会

2013-12-05 参議院 全225発言

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会議録情報#0
平成二十五年十二月五日(木曜日)
   午前十時四分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任
   アントニオ猪木君     儀間 光男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野村 哲郎君
    理 事
                猪口 邦子君
                山田 俊男君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                古賀友一郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                平木 大作君
                横山 信一君
                山田 太郎君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       農林水産副大臣  吉川 貴盛君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       横山 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       内閣法制局第四
       部長       北川 哲也君
       文部科学大臣官
       房審議官     藤原  誠君
       農林水産省生産
       局長       佐藤 一雄君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     實重 重実君
   参考人
       農事組合法人サ
       カタニ農産代表
       理事       奥村 一則君
       有限会社神林カ
       ントリー農園代
       表取締役     忠   聡君
       熊本県副知事   小野 泰輔君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○農地中間管理事業の推進に関する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○農業の構造改革を推進するための農業経営基盤
 強化促進法等の一部を改正する等の法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○政府参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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野村哲郎#1
○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 農地中間管理事業の推進に関する法律案及び農業の構造改革を推進するための農業経営基盤強化促進法等の一部を改正する等の法律案の両案を一括して議題といたします。
 本日は、参考人として農事組合法人サカタニ農産代表理事奥村一則君、有限会社神林カントリー農園代表取締役忠聡君及び熊本県副知事小野泰輔君に御出席をいただいております。
 この際、参考人の皆様方に一言御挨拶を申し上げたいと存じます。
 本日は、御多忙のところ、そしてまた、緊急に御出席をお願い申し上げましたところ御出席賜りましたことを、心から委員会を代表して御礼を申し上げる次第でございます。
 ただいま議題となっております法律案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見を賜りたいと存じますので、どうかよろしくお願い申し上げたいと存じます。
 本日の議事の進め方について御説明申し上げます。
 まず、奥村参考人、忠参考人、小野参考人の順序でお一人十分程度で御意見をお述べいただき、その後、各委員の質疑にお答えをお願い申し上げたいと存じます。
 なお、御発言の際は、その都度、委員長の許可を得ることとなっております。
 また、参考人の皆様の御発言は着席のままで結構でございますが、質疑者は、慣例により、起立の上発言することとしておりますので、よろしくお願い申し上げたいと存じます。
 それでは、早速で恐縮でございますが、奥村参考人からお願いを申し上げたいと思います。奥村参考人。
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奥村一則#2
○参考人(奥村一則君) 私、ただいま御紹介いただきました奥村でございます。
 私は、富山県の西部、南砺市という市を中心にいたしまして、約三百五十ヘクタールの借地稲作経営を営んでおります。内容につきましては、水稲が約二百六十ヘクタール、大豆、大麦で九十ヘクタール、果樹栽培が二・七ヘクタール、それから、今年は露地野菜、延べで約二十五ヘクタールの栽培を、総勢、常時雇用三十一名で経営をしております。
 この度、今日の議題の農地中間管理機構の設置に際しましては、この機構が、我々プロ農業者である地域の担い手の役割を適切に評価していただいて、経営体の農地集積とコスト削減に寄与できるような仕組みとなるよう意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず、この農地中間管理機構でありますが、私たちは今日まで、自分たちの自助努力によって、お客様の信頼の下に、四十六年間掛けて三百五十ヘクタールの規模拡大を図り、自らの経営基盤の強化に努めてまいりました。この度の農地中間管理機構の実施は、我々担い手への農地の集積、集約をより加速化させ、日本農業を、より強固な経営となるためには有効な仕組みで、その趣旨には大変期待をしておるところでございます。
 今回の中間管理機構の設立に当たっては、まず第一には、我々が今日まで経営努力し、そしてそれが尊重される仕組みとなるよう期待しております。農地利用配分計画を作成する際には、少なくとも既存のプロ農業者が地域の信用を得て集積してきた耕地面積が減少することのないよう配分ルールを設けていただきたいと思います。機構による仲介の結果、既存の我々の借入農地がまた貸し剥がしがされるようなことのないような運用をされるべきだと考えております。
 今まで、農地の流動化について、その誘導策として、貸し手に農地集積協力金の支給がありました。これは、農地の貸し借りをもっと効率よくするための誘導策として大変効果があると思っております。
 ただ、受け手にも集積加算金等の支給があることに、私個人的には疑問を持っております。我々、今日まで、自らの経営基盤を強化するために、そして自らその農業経営で生計を営むとか、自分たちが生きるための手段として農業経営をしてきたわけでありますので、当然、農業には多様な、日本の農業には条件が不利なことがありますけれども、初期の段階では、立ち上げの段階では、一定の設備や機械に支援するということは、これは大変必要だと思いますが、自分の農地を取得、取得といいますか、借地を取得するために、受け手にそういう集積加算金というのは必ずしも必要なのかな。というのは、過去にもこういう集積加算金を当てにして貸し剥がしが現場で起きたということが多々あります。ですから、これは集積加算金の在り方というものをきちっとやっぱり検討していただけたらなと、こう思っております。
 ましてや、現状で貸している貸し手農家の田んぼが次の組織へ移動するだけで集積加算金というのは、大変私は矛盾しておるように思います。そういうことも含めて、是非ともまた新たな貸し剥がし等が発生しないような運用に努めていただきたいと思っております。
 次に、機構の受け手は、都道府県が営農実績や資本力、それから技術力、それから一番大事なのは持続力、それから地域の貢献度等の認定に基づき認定する農業者や生産法人、それから新規就農者、企業参入者等にすべきだと思っております。
 これまで、地域での共同出役作業等で地域の農道や用排水路などの維持管理に我々は一生懸命取り組んでまいりました。機構は、この農地の公益性というものをきちっと明確にし、地域の農地資源の維持向上に取り組んできた活動実績は配分計画案の作成において当然重視されるべきであると思いますし、受け手は農地の公益性を尊重するものでなければならないと思っております。
 配分に当たり、公開性というのは大変重要なことでありますし、一部に公募制を取るという話でありますが、私は、公募される側の人たちのやっぱり資格といいますか一定の基準というものは必要でないかと思っております。
 私、個人的には、地域農業の真の担い手たる者とは、地域に土着する、地域に生活を伴った農業を営む経営体が真の地域の農業の担い手だと、こう思っております。そういう意味で、やっぱりしっかりと地域に貢献する、それから地域の調整にきちっと寄与できるような担い手に限定してもいいのじゃないかなと思っております。
 このため、農業経営基盤強化促進法に基づく認定農業者制度を見直すに当たり、広域に農業経営を展開している農業者や参入企業を都道府県が認定できる仕組みとするべきだと思います。真に農業改善を図りながら地域農業の発展に寄与する経営体が引き続き認定される仕組みが大変重要だと思っております。
 あわせて、認定農業者制度の五年ごとの再認定手続でありますが、認定農業者の経営意欲や経営の継続性、それから経営の発展等をきちっとチェックする仕組みを充実させるべきだと思っております。
 次に、大規模経営を行う経営体は、当然でありますが、市町村を越えて耕作しているケースがあります。当社もいろいろ、今三つの市にまたがってやっておりますが、昔、やっぱり行政区域を越えていろいろやるときに、やっぱり一回地域の信頼というものを確固たるものにするために、あえて分社化を図ってきておるという経緯もあります。
 やっぱり、入り耕作した市町村では、まとまった農地を耕作していても、その市町村では認定農業者や中心経営体に位置付けられない、そういうケースがありました。こうした場合に、プロ農業経営体があらかじめ集積範囲や集積希望範囲を市町村に登録する仕組みとして、それが農地配分計画に反映される、そういう仕組みとすることが必要でないかと思っております。
 そして、機構の運営には、これまで農業経営の改善や地域の発展に努力してきた農業経営者の代表を是非参画させていただきたいと思います。地域の担い手への面的集積に配慮した農地の配分が行われるような組織運営が望ましいと考えます。
 地域の利用権は、借りている者の権利はとかく弱いものです。今度の機構の運営に当たり、借り手の権利もきちっと確保し、更新の保証もきちっと担保されるようにしていただきたいと思います。市町村が配分計画を作成するときには必要に応じて農業委員会の意見を聴くとしておりますが、借り受けた農地を効率的に利用することや、地域の農地利用と調和、いわゆる地域の調整を、それからみんなで仲よく助け合ってとか、いろいろな過去の仕組みとか、そういうことを話し合える、そういうことの要件として、是非それを選定されるときには一番現状を把握している農業会議等ときちっと意見を求めて、そこでいろいろ選定をするという手順が必要でないかなと思っております。
 終わりに、農業経営はこれからこの法律のみならず様々な政策が必要であり、関係しております。今まさに議論されております経営安定対策、日本型直接支払制度、水田利活用の交付金、米の直接支払の在り方、そして緊急に、にわかに出てきた、今までの生産調整の在り方等の見直しに密接に関係しておると思っております。今度の中間管理機構の事業が現場により効率的にスムーズに受け入れられ実効のある事業になるためには、まず私は、その規模の形、体系だけではなく、より強固な体力と強い体質の担い手、受皿を育成することがあっての中間管理機構の役割ができるものと思っております。
 もろもろの農業政策についても、中長期的な展望の下、慎重な議論を先生方にお願いして、私の意見とさせていただきます。
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野村哲郎#3
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。
 次に、忠参考人にお願いをいたします。忠参考人。
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忠聡#4
○参考人(忠聡君) おはようございます。新潟から参りました忠と申します。
 私の経営は、先生方のお手元に既に配付されているかと思いますが、昭和五十九年、一九八四年に設立をいたしまして、今年がちょうど三十年目、三十期目になります。従業員が今、常勤の役員が三人、それからほか十一人の従業員。それから、今この季節は農産加工ということで、おもちの製造の真っ盛りでございまして、先月、十一月、給与を支払ったんですが、私を含めて四十二人、随分大世帯、今パート、アルバイトがいっぱいいるものですから、そんな形でいわゆる六次産業化にも早くから取り組んできました。
 栽培のメーンは、約六十ヘクタールの水稲が中心になっておりますけれども、近年、農の雇用事業を活用して三十代前半の、採用したときは二十代だったんですが、若者三人を雇用をいたしました。おかげさまで、この三人は昨年、今年、来年にかけて伴侶を見付けまして、結婚して家庭を持つということで、私の責任も更に重くなっているなということを実感しております。
 先ほど奥村さんの御発言にもありましたけれども、長い年月を掛けて地域の信頼をいただきながら農地の拡大をしてきたわけでありますけれども、もちろん経営の基盤をつくるために一定の耕作規模というのは必要だというふうな思いで、積極的に農地をお借りしてきたということは事実でありますが、一方では、本来であれば所有者が自ら耕作をしたいんだけれども、やむなくどなたかに農地を預けなければならないという、そういう農家の方々からやっぱり大切な農地をお預かりしてきたという、そういう、一方では経済的にそれを事業として活用しようという思いと、もう片一方では地域からのそういった要請にこたえてきたという、そういう両面からの農地拡大、規模拡大であったのかなというふうに思っております。
 本題に入る前にちょっと今の状況をお話し申し上げているんですが、今年の秋、収穫が終わったころから、にわかに農政の状況が変化してきました。たしか今日のこの中間管理機構法が十月二十五日に上程されているというふうにお聞きしましたけれども、その間これまで、特に十一月の末にかけては、随分大きな私どもの変化があったかなというふうに思っております。
 一つは、経営安定対策の考え方、それから一方では、地域政策という形で日本型直接支払ということなんですが。実は、私の経営では、昨年決算では、経営安定対策で得た、いただいた交付金が約七百万。それが今回半分になるというようなことでございまして、その新聞報道があった翌日に地方紙の取材を受けまして、どうですかと。いや、まあはっきり言って、七百万が半分の三百五十万になるから、まあ人一人、人件費が飛んでしまうねと言ったら、翌日の朝礼で、誰から先に首切られるんですかねみたいな、そんなちょっと笑えない話にはなったんですけれども、地域に対しての交付もあるということで、それでどれだけのものがいただけるかといいますか、活用できるかということはこれからなんですけれども、正直申し上げまして、少しの不安があるということも事実でございます。
 そういった中で、今日のこの中間管理機構の御検討ということなんですが、これにつきましては、期待を持ってまずは受け止めたいなというふうに思っております。と申しますのも、いろんな状況から今までの規模を築いてきてはおりますけれども、先ほど申し上げました、人を抱え、さらには家族も増えていくという状況にあっては、やはり前向きに経営を拡大していくということがないと、人が増えていくという経営体の中で、一定の収入を確保して従業員にある程度の生活を保障するということはやはり難しいわけでありまして、ここはやっぱり更に拡大しながら、収益を更に向上させながら経営を前向きに進めていくということがどうしても必要だというふうに思っております。
 それにおいて、この中間管理機構が地域の有効な農地を一旦借り受けて、それを担い手に再配分していただくというシステム、仕組みは望んでいることだなというふうに期待をしているということでございます。
 ただしかし、少しの不安というのもここにもございます。幾つかを申し上げたいというふうに思いますが、奥村参考人もおっしゃいましたように、やはり今までの私どもの努力、私どもだけではない、地域にいる、今頑張っている担い手に対して大きなマイナスの影響が出ないように、ここだけはしっかりと踏まえていただきたいなというように思います。
 それから、あくまでも経営ですので、生産するためのコスト、これが非常に重要になってきます。たしか今、国では、生産費の何割かを削減するための検討に入っているというふうにお聞きをしておりますが、借地農業で一番コストが掛かっているのはまさに地代であります。人件費もそのとおりなんですが、人件費は所得に通ずることですので、そこも努力の必要はあるんですけれども、地代、これをどのようにこの機構が設定してくださるのかということについては大きな関心を持たざるを得ません。
 御案内のように、以前、標準小作料、農地法における標準小作料があった時代は、所有者と利用者が協議してそれを適当な価格を定める、しかもそれを地域の基準とするということがあったわけでありますけれども、その後それが廃止されて、今は双方で納得が得られる水準でということになっております。
 これは、地域によっていろんな考え方、見方、基準があるわけでありますけれども、それが果たして経営の実態にそぐうものなのかどうなのかということについてはやはり十分議論をする必要があるのではないかな、その議論に基づいて、拘束力は持たなくとも、おおむねこんな価格がこの地域においてはいいのではないかなというような、そういう考え方に是非立っていただきたいなというふうに思っております。
 生産費の相当部分を占める地代の在り方というものについて十分御議論をいただきたいというふうに思います。
 三つ目になりますが、たしか法案の中には、一旦所有者から農地を引き受けるんだけれども、なかなかそれが耕作が難しい場合にまた所有者にお返しするということが含まれているようでありますけれども、どうなんでしょうかね。一旦貸してしまった農家が戻されても更に困るわけでありまして、間違ってもそれがやむなく私どものようなところに押し付けられるということも更にまた負担を増幅させるということになります。
 この点においては、機構そのものの信頼性というのをどう確保するかということも大事な部分なのではないかなというふうに思いますので、慎重に御検討をいただければ有り難いというふうに思います。
 さらにもう一つは、条件が余りよろしくないところにあっては、受け手が決まったという前提において再整備をしてお貸しすると、貸していただけるということになっているようでありますけれども、これもどうなんでしょうか。荒れている原野を目の当たりにして、じゃ、ここ私借りますというふうに果たして担い手が積極的に手を挙げるかどうかであります。
 たしか各地に工業団地が造成された時代がありました。企業誘致のための用地でありますが、立派に整備されて、電気も水道もすぐそこまで来ていて、駐車場もあり、さあどうぞおいでくださいといって企業が入ってきていました。そういう考え方を持つならば、やはり圃場そのものもそうですし、農道も含めて、そこまで大型機械が入れるような整備を踏まえた上で担い手に貸していただくという、そういう方向でお願いしたいなというふうに思います。
 機構は、恐らく大事な組織ということになると思います。私たちがこれまで年月を掛けて地域の信頼を得てやってきたわけでありますけれども、是非機構にも、新しく参入する企業も含めて、地域との連携ですとか地域との貢献ということも踏まえて活動していけるようになってほしいなということを願いながら意見とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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野村哲郎#5
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。
 次に、小野参考人にお願いを申し上げます。小野参考人。
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小野泰輔#6
○参考人(小野泰輔君) おはようございます。熊本県副知事の小野と申します。
 私の方からは、熊本県が進めております農地集積の取組につきまして参考となりますような御意見を申し上げたいというふうに思います。
 お手元のくまモンの資料を御覧いただけますでしょうか。
 まず、県の問題意識として、なぜ農地集積をやる必要があるかということですが、二ページ目御覧いただきますと、農家戸数、これは全国的にも同じ傾向ですが、どんどん減少していると。そして、右側のグラフのように高齢化が著しいということがあります。そして、今後十年の間に、平成三十二年度に一万三千戸余り減ってしまうと。これを平均の耕作面積でいいますと、二万一千ヘクタールあるんですけれども、この分を集積しなければ担い手がいなくなってしまうというような問題意識の下で、蒲島知事が、農業の出身でもありますが、集積を県が先頭に立ってやっていこうというようなことで進めてまいりました。
 そのときの進め方でございますが、三ページに書いてありますが、県と市町村とそしてJA等農業関係機関、一体となって進めていくことが大事だという姿勢で進めてまいりました。
 四ページにその状況というものが書いてありますけれども、千七百八十ヘクタール、今までは割と横ばいで集積の方が来ていたんですが、私ども県の方で独自の政策というものも考えまして、それを実施していった結果、二十四年度には千七百八十ヘクタールというような面積の大幅な集積増を積むことができたというふうに思っています。
 四ページの右下の表にJAによる利用権設定というところがありますけれども、二十四年度、非常に増えておりまして、JAなど農業関係機関の方でも集積に関して非常に御尽力いただいたという状況でございます。
 五ページになりますけれども、そのときの体制ですね、これはもちろん県も一生懸命やるんですけれども、一体的に県民運動として取り組んでいこうというようなコンセプトを掲げまして、熊本県ふるさと・農地未来づくり運動というように銘打ちまして、関係者全員で認識を一にして推進をしていこうと。そして、キーになったのが、今回、農地中間管理機構の受皿になると思っていますけれども、農業公社の方の評議員の会長に知事が就任したということで、知事自らが集積をしっかりやっていきますよというメッセージを県民に対して発していったということが非常に大きかったかなというふうに思います。
 六ページになりますけれども、その知事が、じゃ、どういうふうにリーダーシップを発揮したかということですけれども、知事自らが、農地を借りますよ、そして意欲ある担い手の方に集積していきますよということをやったわけでございますが、七ページのようなパンフレット、こういったものを作りまして、それを配布をしていきました。そして、粘り強く関係者に説得をしていったと。
 具体的な施策としては、県単独でやったこととしては、七ページの右半分の県の支援策というところがありますけれども、合意を得た集積地には担い手に交付金を出しますよとか、それからあと、話合いがやはり重要なんですけれども、話合いの支援のための活動費を県単独で設けるというようなことを進めてまいりました。
 八ページは、これはJAの中央会の会長との対話を新聞紙上で出して、そして啓蒙を図る、周知を図ると。
 九ページなども、ビジネス雑誌の方にも今我々が取り組んでいることを広く知っていただくような活動も積極的に行っております。
 十ページの方で、それではどういう具体的な農地集積の方を進めたかというお話をさせていただきますけれども、十一ページ、こちらの方で我々は重点地区というものを設けました。平成二十四年度において二十地区、そして二十五年度において二十二地区を指定をしまして、今四十二地区で集積の方を進めています。そして、この半分ぐらいが中山間地域ということで、私ども、平たい平野部、条件がいいところだけ集積するということではなくて、やはり中山間地域でもどうやって永続的に営農を進めていくのかという問題意識の下で、中山間地域においても積極的に推進しようということを考えております。
 そして、十二ページから具体例でございますけれども、南関町という熊本県の北部の方の中山間地域です。こちらの方で農家が今八十二戸ありますけれども、将来的にどういうふうに集積を図っていくかということをこの集落の中で話し合っていただいて、六戸の農家さんに集積を図ろうということで、一番下の行にございますが、地区指定時の集積率は九%しかなかったんですが、そういった六軒のところに六割ぐらいの農地を今後集積していくということになっております。そして、そのプロセスでは、農業公社によって一括で農地を借り上げた後で再配分を行うというようなことをしております。
 十三ページの方ですけれども、これは知事の生まれ故郷の方ですけれども、こちらの方では地域営農組織を立ち上げて農業法人にする、そしてその法人の方に集約していくというようなことをやっております。先ほどの方は農家の方に集積するということですが、こちらはそういった団体の立ち上げとセットにして進めているということです。
 十四ページの方が、これが私ども平成二十五年度、本年度の目玉として進めてきたものでございますけれども、カントリーエレベーターが既に整備されているところで、それを中心として効率的な営農ができるように組織それから換地、そういったものを全部セットで進めていきましょうというような取組を進めております。下の図を見ていただきますと、それまでも十六ぐらいですか、営農組織があったんですけれども、それぞれがばらばらに作業しているということでございましたが、これを一つの地域を大きくまとめて計画的に作付けができるようにする、作業も大型の機械を使ってまとめて合理化できるようにするというようなことでやりました結果、大変大きな面積の集約ができたというふうに思っています。
 このモデル事業の結果が次の十五ページに新聞記事として出ているんですけれども、対象の七百ヘクタールのうち、今年度は二百七十三ヘクタールにおきまして一つの農業生産法人が立ち上がって、そこが一体的に効率的な経営をしていくというようなことになりました。この農業生産法人は、十二の集落営農組織がまとまってこれから経営をしていこうというものでございまして、単なる耕作ではなく、これから法人としていろんな加工ですとか新たな事業もやっていこうというような今機運に包まれております。
 十六ページでございますけれども、キーとなるのはやはり人なんですね。農地集積専門員というものを農業公社の方に配置をいたしまして、そして集約を積極的に働きかけていくというようなことをやっております。
 そして、十七ページにこの十四名、農地集積専門員を配置したというふうにありますけれども、これはただ人を置けばいいというものではなくて、やはり人選も非常に大事だというふうに思っております。地域農業に精通した市町村ですとかJAのOBの方々を積極的に採用して、地域が分かる方々、そして地域の信頼を得られる、あるいは合意形成をコーディネートできるというような人材を選んで配置をした結果、非常に農地集積が進んでいるというふうにも思っております。
 そして、十八ページになりますけれども、そのためのツールの整備というのが不可欠だというふうに考えております。GISシステムですけれども、十九ページ、御覧いただきますと、合意形成の際に効率的な見える化ツールというものを利用して、十年後、二十年後の耕地のその耕作状況、営農状況がどうなってしまうのかということをメンバーの方々に認識をしていただくと。そして、今度、具体的な集積の手段として、右側にありますけれども、しっかりと色分けして、皆さんが分かりやすいような形で集積の計画を立てていくと、こういったことをやっております。
 そういう意味で、農地中間管理機構という組織そのものをつくることも重要ですが、先ほどの人の問題、そしてこういったツールの問題というものを整備していくことが大事だろうというふうに考えております。
 最後にまとめですけれども、今まで私どもも集積をしようしようと思ってもなかなか進みませんでしたが、一つは、知事のリーダーシップの下に集積を進めると、そして、農業公社を中心にしてそれを動かしていくんだというような決意がまずあったことが大事だというふうに思います。そして、その旗印の下で、県、市町村、JAの連携で粘り強く一体的に進めていくというような進め方が大事だというふうに考えております。
 そして、これはこれからの制度改正にも非常に大事な点になってくると思いますけれども、出し手の税制対策ですとか、それから新たな担い手、これは先ほど奥村参考人もおっしゃっておりましたけれども、やはり担い手づくりというものもセットになっていかなければいけないと。そして、先ほど申し上げたような農地台帳を始めとしたツールの整備というものが総合的に考えられなければいけないというふうに思っております。
 熊本県の方で独自にいろいろやってまいりましたけれども、それが何か今後の参考になれば幸いだなというふうに思っております。
 以上でございます。
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野村哲郎#7
○委員長(野村哲郎君) ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の聴取は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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堀井巌#8
○堀井巌君 自由民主党、堀井巌でございます。
 参考人の皆様には、本当に貴重なお話を賜りまして、誠にありがとうございます。
 今回の農地中間管理機構の創設、これは、これまでずっと農政の重要課題だった農地の集積、あるいは担い手への集積ということをこれからしっかりと進めていく上でまさに切り札ともなる法案であると、このような期待を持って、私自身、この質疑に参画をしているわけであります。
 同時に、今三人の参考人の皆さんから様々な示唆を伺う中で、改めて、仮にこの法案が成立したとしても、やはりこの運用上の様々な点についてしっかりと工夫をしながら、あるいは考えを持ちながらやっていくことが重要であると、このようなことを改めて感じたところでございます。
 そういった中で、順次質問をさせていただきたいというふうに存じます。
 まず、奥村参考人の方にお伺いをいたしたいと思います。
 先ほどのお話もありましたように、これまで四十年以上掛けてこの三百五十ヘクタール、農地集積、これはこの法案が、今まだ法律がないですから、これまでの既存の制度の中でずっとお取組を進めてこられたということだと思います。
 この農地の集積をしていくということについて、人からお借りをしていく、そして集積をしていく、今まで一番苦労されてこられた、様々な苦労はあったと思いますが、それはどういう点なのか。そして、今回の法律によってそのことがどのように解消され、あるいはこの農地集約、集積が促進されるというふうに期待しておられるのかといったことも併せて、改めて教えていただければと存じます。
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奥村一則#9
○参考人(奥村一則君) お答えします。
 当社の四十六年間にわたっての規模拡大でありますが、一時期は、セールスをしたとか、それからテレビコマーシャルとか、もう新聞とか、ありとあらゆる、積極的に営業したとか、それから、二十年、二十五年前ぐらいは同業者同士で地代の競争をしたとか、いろんなことをここでやってまいりました。そうこうやってまいりましたけれども、最後に行き着くところは、今、近年、この十年、十五年前からですけれども、いかにその委託農家である貸し手のお客様が我々に安心して預けてくださるという、そういうのが評価されるようになりました。
 というのも、先ほどの陳述のときにちょっと触れましたけれども、そういうやっぱり昔の六つの市町村にまたがってやっておった関係で、やっぱりもう一回、地に足を着いた経営にしようと。そして、地域、委託農家の方である直接のお客様だけじゃなくて、その集落の皆さんのいろんな意味での信頼とか応援とか、そういうものをいただくことがやっぱり本当の地域の担い手になれるんじゃないかなというようなことで、それぞれ社員教育も含めて取り組んでまいりました。今現在は、もうほとんどそういう積極的な営業等はしておりません。
 それから、この中間管理機構、せっかくこれが運用されるに当たりましたら、それをよりやっぱり効率的に、いわゆる我々は点みたいな田んぼの集まりが三百六十ヘクタールでありまして、これを何とか効率よく、そんな五十ヘクタールとか三十ヘクタールに集積しなくても、せめて一日、二日、そこで作業できる分ぐらいの集積が図れればいいかなと思っておりますが、何分、やっぱり貸し手の意向というものは無視して本当にその管理機構ができるだろうかという心配もあります。その前に、将来的にはそうなると思いますが、当面は私は、それと同時に、農業者同士でいわゆる地縁型の連携をしたりとかすることによって機械の効率を上げるとか施設の効率を上げるということも同時に取り組むべきだと、こう思っておりまして、それをしながら、いわゆる安心して貸し手が白紙委任できるような、受け手全体でそういう地域のいろんな皆さんの信頼を受けれるような形に我々も積極的にかかわって、そういう我々もコスト削減に結び付くような中間管理機構の運用になってもらいたいと思っておりまして、そういう面では、大変、我々、今やっておることと並行して、中間管理機構をうまく活用しながら、十年後、二十年後、ポスト団塊の世代の地域農業の礎になれば有り難いと思っております。
 よろしくお願いいたします。
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堀井巌#10
○堀井巌君 ありがとうございました。
 この中間管理機構は、やっぱり今おっしゃられた安心というもの、貸し手にとって非常に安心できる存在であるということが重要であることを改めて痛感をいたしたところでございます。ありがとうございます。
 次に、忠参考人の方にお伺いをいたしたいと思います。忠参考人も、いろいろとこれまで苦労しながら、農地の集積あるいは六次産業化、努力されてこられたというふうに伺いました。
 その中で、ちょっと個別の論点になりますけれども、先ほど、いわゆる農地の集積に当たって条件の不利なところについての言及がございました。貸し手の方が、是非これは中間管理機構、どうぞ借りてくださいということで渡される。ところが、それを借りたいという候補者がなかなか出てこない。そうしたらまた、その貸し手の方にお返しせざるを得ないというお話がございました。
 今御案内のとおり、農政は生産調整というような形から転換をして、とにかく耕作放棄地をできるだけ減らして、例えば飼料用米をそこに植え付けて何とかやっていこうという、そういう今、思いでの農政の推進、取組が進められているところでありますけれども、こういった条件が比較的不利、借り手がなかなか現れにくいやっぱり土地も、農地もあろうかと思うんですけれども、こういったものをこの中間管理機構の中でどのようにうまく位置付けてやっていけば借り手も現れる、あるいはそこに様々な植付けも可能となってくるのか、お考え、御所見をお聞かせいただきたいと存じます。
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忠聡#11
○参考人(忠聡君) お答えいたします。
 私、村上市というところに住んでいるんですが、村上市内も近年、耕作放棄地が増えております。幸いにも、村上は北限のお茶どころということで、製茶業者も何軒かあります。そこの若手がまさに耕作放棄地を借り上げて、そこで緑茶の生産を始めました。これによって約四十ヘクタール、市内では解消されたということを聞いております。これを私はもっと地域の振興作物として推進していったらどうかなということで、それに取り組んでいるお茶屋さんにも聞いたら、やっぱり条件が良くないとなかなか難しいというふうにおっしゃっていました。
 申し上げたいのは、田んぼを田んぼとしてというふうな固定概念を捨てて、それを畑地あるいは樹園地、いわゆる、何といいますか、採算の見合う作物を奨励するという観点も踏まえてアドバイスするなり、そういったものをいわゆる付加価値を付けてどうだというふうなことをアドバイスされたらいかがかなというふうに思います。
 以上です。
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堀井巌#12
○堀井巌君 ありがとうございます。
 中間管理機構自身が、やはり様々な農政そのものに対して、またその地域の農業の発展をどうしていくかという知恵、工夫も持ちながら運営されることがやはり重要であることを改めて感じた次第でございます。ありがとうございます。
 次に、小野参考人にお伺いをしたいと思います。
 熊本県においては、これ私、お話お伺いしますと、言わばこの法案の一つの理念を先取りする形で取組を進められているように伺いまして、大変敬意を表しているところでございます。
 その上で、一つお伺いしたいんですけれども、この委員会の質疑の中でも出ておりましたが、市町村の農業委員会、こちらの役割というのはやはり農地の利用ということを考える上で非常に重要ではないかというふうに思っているわけでありますが、今回、この取組を進めておられる中で、特に市町村あるいは市町村の農業委員会との関係についてどのようにお取組を進めてこられたのか、お伺いをさせてください。
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小野泰輔#13
○参考人(小野泰輔君) ありがとうございます。
 農業委員会に関してはいろいろ議論が出ているところではございますが、私どもは、農業委員会は非常に大事だというふうに思っております。そして、集積の中で重要なプレーヤーとして位置付けております。それは、農地情報に関しては農業委員会が持っているということでもございますし、やはり地域の営農の実情を把握しているということでは非常に大事だというふうに思っております。
 そして、重要なことは、やはりそういった農業委員会、そしてあと、ほかのJAなどの農業団体、そして市町村、そして県も出先がありますけれども、関係者全員でやはり徹底した話合いをしていくということが大事でございまして、農業委員会なしには私はやはり集積はなし得ないのではないかというふうに思っております。
 以上です。
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堀井巌#14
○堀井巌君 ありがとうございます。
 やはり私も、この法案が仮に成立して、都道府県が中核的な役割を担う中でやっていくためにも、一つの存在じゃなくて、やはり既存の様々な農政に携わる関係の方々がこの農地の中間管理機構というものを奇貨として、ここに一つのみんなで理念、共通目標を共有をして、共に協力しながらやっていく、これは市町村も含めて、そのことが極めて重要であるというふうに考えているところでございます。
 その上で、もう一点、県の方にお伺いをいたしたいと思います。小野参考人の方にお伺いしたいんですが、こういった法人ができた場合に、もちろんその役割は期待はされるわけですけれども、一方で、法人をつくるということになりますと、いろいろ心配することもあろうかと思います。これまで、県という組織には様々な公社でありますとかいったものができて、それが、役割はもちろん果たしてきたけれども、結果的になかなか苦労をしたというものもあったんではないかというふうに思います。
 経営という観点から見たときに、この中間管理機構、どのように期待しておられるか、そしてまた、リスクというものをどのように把握され、それをできるだけ最小化するためにどのようなことが重要と考えておられるか、お聞かせいただきたいと存じます。
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小野泰輔#15
○参考人(小野泰輔君) まず、農業法人ということにつきましては、やはり農業のやり方というのも担い手の形態というのも時代に応じて変わっていくべきものだというふうに思っています。
 そして、地域の農業者の方々は企業参入することにもちろん心配、御懸念をされる方もいらっしゃいますが、それはやはりその法人がどれだけ地域に溶け込んでいるのかという問題に帰着するというふうに思うんですね。法人の中でも、やはり地域の理解ですとか、一緒に水路を守ろうとか、一緒になって助け合ってやっていこうというような共通認識を、そこの浸透を図っていらっしゃる方々はちゃんと中山間地域でも農地を借りてやっています。そういった企業もあります。ですから、そのことについては、やはり法人がどういうふうに考えて地域に溶け込むかという問題なんだろうと思います。
 そして、もう一つ、中間管理機構に関して今後どういうことが大事かということを申し上げますと、やはりコーディネート力だと思うんですね。中間管理機構は非常に強大な力をこれから持っていくと思いますので、かなり効率的にこれから物事を進められるというふうに私ども期待しておりますけれども、ただ管理機構がそういった制度を備えるだけでは不十分で、私どもも、先ほど申し上げたように、やはり地域の皆さんを巻き込んで徹底的に議論した上で、この地域の農地をどういうふうに守っていくのかということをしっかりと合意形成する、そのコーディネート力が大事だというふうに思っております。
 そういう意味では、先ほど後半の方で専門員を配置したというようなことも申し上げましたが、この人間の質自体が非常に大事だというふうに思っていまして、その地域に精通して、あるいはさらに信頼を置ける人をちゃんと据えるということが大事ですので、その機構の枠そのものはもちろんでき上がることは非常にこれはすばらしいことだと思っていますが、それ以上に、やはりそのコーディネート力、合意形成力、そういうものが実質的には重要になってくるというふうに考えております。
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堀井巌#16
○堀井巌君 参考人の皆様、大変ありがとうございました。
 終わります。
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平木大作#17
○平木大作君 皆様、おはようございます。公明党の平木大作でございます。
 本日は、お忙しい中、このように時間を取っていただきまして、また、わざわざお越しいただきまして、ありがとうございます。
 私の方から、まずは、この農地中間管理機構、今法案の審議を進めておりまして、一つは、制度、仕組みの部分はある程度見えてきたのかな、今日の午後も審議を行いますけれども、見えてきているのかなというふうな感触を持っています。
 一方で、これから各都道府県単位で今度中間管理機構を立ち上げたときに、やはり運用面でどうしても巧拙が出てくるのかな、この運用面をどう詰めていくかということが今後の一つのポイントかなというふうに考えております。
 そういった意味で、今御紹介いただきましたけれども、熊本県の方で先進的に進められている事例のまず運用面について、ちょっと幾つかお尋ねをさせていただきたいというふうに思っております。
 まず最初の質問なんですが、近年、この集積の面積が徐々に大きくできてきたというお話をいただきました。この農地の集積というときに、集積面積、これは必ず語られるんですね。今年一割増やそう、二割増やそうですとか、何割達成しました、何ヘクタール増えましたという話は出てくるんですけれども、実際にいわゆるこれを推進する側として、KPI、管理指標としてこの推進面積以外に結構いろんなものを使っていらっしゃるんじゃないかなというふうに思います。
 先ほど、資料の中にも、貸借残年数ですとかそういったものを見ていたりということもちょっと紹介していただきましたけれども、単純に面積を追うだけじゃなくて、何かもしKPIとして、管理指標として使っているものがあったら御紹介いただきたいというのが一点。
 それから、それを使って、どういわゆる進捗管理のようなものを行っているのか、どういう頻度で行っているのかですとか、どういう形で途中で施策を打たれているのか、こういう点、もしあったら教えていただきたいと思います。
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小野泰輔#18
○参考人(小野泰輔君) もちろん、面積が一番大事だと思っています。先ほども、年々耕作する人が減っている中でそこを、もう農地を維持できないという方が出ていますので、その分を、じゃ、どうやって意欲のある担い手に集約していくかということですので、やはり面積が一番だろうというふうに思っていますが、そのほかには、やはり営農組織の数とかしっかり法人化してやっているのかどうかというようなことが非常に大事になってきます。
 といいますのは、やはり規模が大きくなりますと、当然、単独の農家さんではなかなかうまくいかないと。やはり、生産から、それから販売、そして管理の面、しっかりとした組織がないと回っていきませんので、そういう意味で、私ども、KPIということで幾つも用意しているかというとそういうわけでもないんですが、もう一つとしてはやはり組織の数ですね。しっかりとした法人組織を中心とするような団体、組織がどれだけ増えてきているのかというようなことを指標として設けております。
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平木大作#19
○平木大作君 ありがとうございます。
 続きまして、先ほどもやはり資料の中で御紹介いただきましたが、今、十四人ですか、農地集積専門員、使われているということで、この十四人の方に今たまってきているノウハウですとかそういったものって大変貴重だと思うんですね。
 これについて、その研修会なども行われているというのもあったんですけれども、具体的にノウハウを継承していく、あるいはもうちょっと、じゃ、例えば人員増やそうというときに共有していくですとか専門員の間でベストプラクティスを共有する、何かそういった取組があったら是非教えていただきたいんですが。
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小野泰輔#20
○参考人(小野泰輔君) 当然、スキルアップが大事だというふうに思っています。こちらでももう研修会の実施をしているということもありますし、そしてあと、十四人今いる人数を増やしていくということが大事だというふうに考えておりまして、この中間管理機構が立ち上がった際には貸借専門人員をあと五人増やすというようなことを考えております。そして、経理関係ですとか裏方でいろいろやる人間もいなければいけませんので、それも五人増やすということで、人材の質を確保することを前提としながらやはりそのニーズを増やしていくというようなことを今考えておりまして、そのためには、今、これまで十四人が経験してきたことをしっかりと形式知化して、そしてしっかりとしたトレーニングをしていくということを目指していきたいというふうに思います。
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平木大作#21
○平木大作君 ありがとうございます。
 今、先ほどのお話の中でもう一つ非常に興味を引かれましたのが、重点地区として中山間地域のようなところも含めていますというお話でありました。県内で二十ぐらいの重点地区を定めていく上で、今、一つ中間管理機構としてやっぱり同じように重点地区って定めるわけですけれども、どうしても懸念としては、やっぱり中山間地域、集積に余り向かないんじゃないかなというところが取り残されてしまうんじゃないかという心配を持っています。
 そういった意味では、この重点地区、具体的にどのような形でどのような基準で選ばれていっているのか、中山間地域の取組が実際に効果を上げつつあるのかどうかも含めて、先ほどちょっとお話もいただきましたけれども、御紹介いただければと思います。
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小野泰輔#22
○参考人(小野泰輔君) 十一ページを御覧いただきますと、左下の方に重点地区をどうやって選んだのかということを記述をしてございます。関係者が一体となった熱心な取組が見込まれるとか、継続的な農地の利用調整体制の整備等に取り組む基盤があるとか、集積が期待できるとか、そういったことはあるんですけれども、要は、中山間地域においてもやる気のある担い手がきちんといるのかどうかというのが非常に大事だと思います。
 そして、あと、集積をしていて、この集落の農地そのものを守っていこうという機運醸成が、その兆しがあるのかどうかというところで我々は見ておりまして、そもそもやはりそこがなかなか期待できないようなところですと話合いそのものが成り立ちませんので、先ほど奥村参考人ですとか忠参考人もおっしゃいましたけれども、やはり中山間地域でもビジネスが十分成り立つというように考えている担い手もいらっしゃいますし、あるいは、その地域で地元の農家さんで、例えば先ほどの中山間地域で十二ページの南関町の場合には、六戸の担い手がしっかりとやっていこうというような決意の下で農地集積を進めておりますので、もちろんその圃場の条件ですとかそういったことも見るとは思うんですけれども、やはり担い手そのもの、その地域、あるいはその地域に着目してそこに参入しようとする人、そういった人たちがその中山間地域においてもいるのかどうかということを重視しております。
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平木大作#23
○平木大作君 ありがとうございます。
 時間がなくなってきましたので、次に、現場で生産に携わられておりますお二人にもお伺いしたいというふうに思っております。これはちょっと同じ質問で、問いに、奥村参考人、そして忠参考人にお答えいただきたいんですが。
 一つ、これまで農地保有合理化法人というものをやってきて、農地がなかなか出てこないという話があったと。それは売買を基本にしていたからであって、今度リースにすることで出てくるんじゃないかという期待を今持っているわけであります。具体的に、借り手として今実際に営農されている中で、いわゆる借りている農地、平均的に大体どのくらいの年数で借りて運営をされているのか。いわゆる、本当はもっと長く借りたいんだけれどもなかなか短くしか借りれないですとか、そういったところをちょっと、実感としてでもいいので、お答えいただきたいというのが一つと。
 借りていく中で、途中でやっぱり返してくれみたいな話になってしまって、なかなか、本当は保有、そのまま営農を続けたいんだけれども返さざるを得なかったもの、土地、これって一体例えば何割ぐらいあるのか。ここについてちょっと教えていただけますでしょうか。
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奥村一則#24
○参考人(奥村一則君) うちのところでは、まず現状の中で二百六十ヘクタール預かっておりますが、お客様に対しての解約というのは、いろんな事情で開発行為があったとき、それと微妙に相続の関係で多少解約というのは数件ありましたけれども、ほとんど解約というのはまれでございます。
 ただ問題は、やっぱり先ほどもちょっと意見の陳述でも述べましたけれども、借り手というのはやっぱりどうしても立場が弱いものですから、いろんな事情で何かあったときに同意せざるを得ないということがあって、私どもとすれば、今度の中間管理機構についてでもそうですが、できるだけ長期、例えば二十年とか二十五年とか、そういう長期の耕作権をきちっと維持できるような仕組みになればいいなと思っております。
 当社は、大体十年契約が六〇%くらい。あと、七年、五年、三年、お客様の意向に応じて。それから、一、二%は、将来やっぱり遺産相続とかいろんなことのあるようなところが一%か二%あります。大体は六〇%以上が十年契約という形でさせてもらっております。
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忠聡#25
○参考人(忠聡君) お答えいたします。
 利用権設定をいただいている期間は六年から十年、これでほぼ一〇〇%であります。途中解約は今までもございました。これはどういった場合かといいますと、地主さんが売りたい、田んぼを売却したいという、そういう要請にこたえてです。本来であれば、利用権を設定いただいている当社が買い求められればいいんですけれども、なかなか買うとなるとそう安いものではなくて、それじゃということでお断りした結果、じゃ、ほかへという、そういうパターンであります。
 私は、恐らくこの機構ができても、どんどんどんどん、じゃ、できたからといって農地が出てくるものでもないだろうというふうには思っています。
 今地域では何が大事かというと、やはり情報が少ない、どこに相談していっていいのかよく分からないというのも現実的にはあるのかなという感じがいたしますので、そこへの配慮、さっき小野参考人もおっしゃっていましたけれども、そういうコーディネートが大事なのではないかなというふうに思います。
 以上です。
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平木大作#26
○平木大作君 ありがとうございます。
 最後にもう一問だけ、また生産者のお二人にお伺いしたいと思うんですが。
 結局、借り手の選定を行うときに、やはり地域に、特にやる気のある方たち、意欲を持って農業取り組まれている方たちがいたときに、ちゃんとどう評価していくのかという点、ここが大事だというふうに思っています。一方で、この借り手の選定というのは、外にも開かれた、ある程度透明性を持って、後からもしっかり説明が付くようにやっぱり行っていかなければいけない。このバランスを取ることが必要かなと思っていまして、先ほどお話を伺っていましても、例えば、地域の営農されている方の実際の持続力ですとか、あるいは農道の整備ですとか、そういった地域に貢献されている貢献度みたいなことをやっぱり加味すべきじゃないかというお話がありました。
 具体的に、いわゆる現場にいらっしゃる方でこの地域の貢献度みたいなもの、あるいはこれからも地域に根差していかれる方たちのどの辺を見ていくといいとお考えか。先ほども、一つは貢献度として農道の整備とかおっしゃっていましたけれども、例えば月に何時間ぐらいそういった整備に時間を掛けられているその時間ですとか、何かこの辺を見ると、いわゆるルールの中に取り込みやすい貢献度として見ていけるのか。この辺、もしアイデアがありましたら教えていただきたいんですが。
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奥村一則#27
○参考人(奥村一則君) 貸出人の選定とかに当たっては、今までどおりやっぱり地域に、どういいますか、活動とかそういうものに根差した、それから農地を農業という手法で維持していくわけですけれども、その農法でも、やはり片一方で有機栽培しているのに片一方で乱暴に農薬をまくとか、それからその反対もあったりとか、いろんな地域で、それから今年は生産調整の畑地をどうしようかとか、団地をどう区切ろうかとか、それから水利の関係もあってこの流域を中心に米を作ろうとか、わせを作ろうとか、なかてを作ろうとか、いろんなやっぱり話合いをして進めているのが実態であります。
 そういうところにきちっと調和できる、いろんな地域のもろもろの今までやってきたこと、それから将来もやっていくためには、その地域の調和ができるような、そういう受け手でないと、なかなかその地域の全体がきちっと続いていかないのでないかなと思いまして、やっぱり地域での調整というのは大変大切だと思っております。
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忠聡#28
○参考人(忠聡君) 私は、門戸は大きく開いた上で、やっぱり地域部会、何か途中で話が消えたようですけれども、地域の話合いの場、これを設けるというのが大事なことなんじゃないかなというふうに思います。決して、地域は排除するということではなくて、やっぱりみんなでこの地域を考えましょうよという、そのみんなはやっぱり意欲、そして技術、能力のある方が一緒に話し合うというところが大事なのではないかなというふうに思います。
 以上です。
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平木大作#29
○平木大作君 大変参考になりました。本当にありがとうございます。
 私の質問は以上となります。
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