伊佐進一の発言 (安全保障委員会)
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○伊佐委員 ぜひ政府も積極的に北極海の戦略に取り組んでいただきたいわけですが、各国はもう既に、日本が議論するはるか前から、いろいろな議論を行っております。
例えば、中国は九〇年代から北極海を重視している。温家宝首相、一昨年ですが、二〇一二年にアイスランドを訪れて、アイスランドとはもうFTAを締結しております。アイスランドのレイキャビクに大使館を設置して、レイキャビクの港を中国が独占的に使用できる海運のハブ港にしているというような状況もあります。
また、昨年十二月、中国は北欧五カ国との間で、中国・北欧北極研究センターというものを上海に設置することで合意した。かなり前向きな取り組みをしております。ぜひ日本も積極的な取り組みをしていただきたいと思っております。
安保に話を移させていただきますと、例えばロシア軍は、非常に北極戦略、軍事力が必要だということを強調しております。一つの理由は、北極海の沿岸国というのは、ロシア以外全部NATO同盟国ですので、ロシアだけが違うというような状況が一つあると思います。北極の名を冠するような北極軍というものを設置したり、さまざま積極的な取り組みをしております。
では、我が国に対してどういう影響があるか。先ほど申し上げたように、さまざまな観点から北極海の位置づけが、戦略的な重要性が増している。そうすると、各国、ロシアもアメリカも含めて、ここの地域に対して一定の戦力を割かざるを得ないというような状況になってくると思います。
では、米国の動きですが、二〇一一年五月、国防省がアメリカの議会に報告書を出しました。北極海作戦。この報告書には何と書かれているかといいますと、北極圏の部隊、施設の強化は当面見送り、二〇三〇年までは現有兵力で北極海にも対応する。つまり、北極海に特別何かをつくらないけれども、今ある兵力で対応する。つまり、太平洋艦隊の一部を差し向けるという意味です。
そうすると、当然、太平洋の今のリバランスの中で、太平洋を重視するという中でも、今は予算的な制限もありまして、アメリカがどんどん、もしかすると太平洋の軸足が十分ではなくなるのではないかという懸念の中で、さらにこの北極海というような新しい制約条件が出てくる。
あるいは、核抑止力という点に関しても、今は例えば、ロシアの戦略原潜、ロシアの北極海の海域の活動期間とか哨戒範囲というのが拡大する。アメリカにとっても活動期間、哨戒範囲が拡大する。そうすると、核抑止力という点でも日本に影響があるのではないか、そう思っております。
そこで質問させていただきたいのは、北極海でのこの動き、日本の安保環境にどういう影響があると防衛省は認識しているか、お伺いしたいと思います。