阪口直人の発言 (外務委員会)
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○阪口委員 国交のない国、また、北朝鮮という国の特殊性を考えると、この情報収集は大変困難であるということは私も承知をしております。一方で、先ほど申し上げたように、日本国籍者に対する待遇が改善しているということは、北朝鮮としては、この問題をある種の外交カードに使いたいという思い、思惑を持っていることのあらわれであるとも思います。そういう意味では、これは、しっかりと先方に要望することによってこの問題の解決につなげていける可能性があると私は思っておりますので、政府としての対応をぜひお願いしたいと強く要望させていただきたいと思います。
一方で、先ほどの同行していただいた方の場合、現地で北朝鮮の方と結婚されているんですね。北朝鮮の方にとっては、日本の方と結婚するというのは大変に大きなリスクがあったことだと聞いておりますが、そういう方も中にはいらっしゃる。ただ、その場合、お子さんたちは国籍が北朝鮮になるわけですね。ですから、そういう方々が自由に往来できるように働きかけていく、これも重要であると思います。これは先ほど私が問題提起したテーマと通ずるものがあると思いますので、あわせて強く要望していただきたい、このように思います。
次に、中朝国境地域における脱北者に対する人道支援のあり方について質問させていただきたいと思います。
私が今回主にリサーチをしたのは、北朝鮮国境の長白という町でございました。中国、北朝鮮、ロシアの国境近くに延吉という町があるんですが、そこから五百キロ近く、国境沿いに西方に行ったところで、中国では長白山、北朝鮮では白頭山と言われる、朝鮮民族にとっての聖なる山と言われている、その山の麓にある町でございます。
川幅が、狭いところでは本当に数メートルということで、対岸の北朝鮮の人々の生活が手にとるようにわかる地域なんですね。川で洗濯をしていたり、あるいはごみを拾っているような様子がはっきりとわかる。服装や生活ぶり、本当に貧しい生活であるということが一目瞭然でありました。また、夜になると真っ暗になってしまって、電気が通っていないということも私の目にもはっきりとわかりました。こういう状況、大変な貧困と、そして自由がない状況から逃れたいということで、この地域はいわゆる脱北者の方々が特に多い地域でございます。
ところが、今の政権の中で大変に厳しい措置がとられている。脱北しようとしていらっしゃる方に対する北朝鮮の中でのさまざまなチェック、また、中国においても、私自身も何度もチェックをされた、トランクをあけて調べられたりということもありまして、一旦中国に逃れた方であっても、無事に安全な国に移動することがいかに難しいのかということは、私も想像できました。
一方で、川幅自体は、渡ること自体は決して困難ではないけれども、脱北が明らかになり、中国で捕らえられた場合、中国と北朝鮮の間には、中朝犯罪者相互引き渡し協定、これは一九六六年に締結されました。また、辺境地域の国家安全と社会秩序維持のための相互協力議定書、一九八六年締結。このようなさまざまな決まりがある。また、一九九七年に刑法を改正するときに、刑法八条、国境管理妨害罪を新設して、中国内の脱北者を手助けする自国民を五年以下の有期懲役に処するようにする、このような大変に厳しい法律がございまして、脱北した方をかくまった中国人に対しても大変に厳しい罰則があるということでございます。
一方で、中国は、一九八二年に国連の難民協約に加盟をしており、難民や人権問題に直接関係するこうした脱北者の問題には向き合わなければならない立場でもございます。北朝鮮に強制送還された脱北者の方々に、人道的に看過しがたい大変厳しい措置が行われるということを考えたときに、中国が国際社会の一員としてとるべき態度というのは、そういう方々に対して、人道的に国際社会に対して恥ずかしくない措置をとることであると私は思っております。
まず、この点について大臣はどのようにお考えになっているのか、見解を伺いたいと思います。