中根康浩の発言 (厚生労働委員会)
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○中根(康)委員 民主党の中根康浩でございます。
委員会開会に先立つ理事会で、まだ審議時間が二十八時間にしか至らない、十九本の法案が束ねられておるわけでありますので、これは一本当たり一・五時間にもならない極めて短い審議時間で、きょう、与党から採決が提案をされたと聞きました。とんでもない不見識であると思います。
引き続き議論を深めていく、議論を尽くしていく必要があると思っておりますので、きょうの採決、全政党が合意をしない場合の採決ということになれば、これは強行採決という形になりかねないわけでありますので、そういった無理な、強引な国会運営、委員会運営は決してとっていただきたくない、まず、このことを強く与党の皆様方にお願い申し上げておきたいと思います。
社会保障の充実のために消費税が上げられました。そして、その消費税を有効に使って、今回提出をされているような介護やあるいは医療の充実が国民の皆様から期待をされているわけであります。しかしながら、充実どころか、給付が抑制をされ、サービスが制限をされ、自己負担がふえていくという、国民にとっては大変厳しい内容の法律案であるわけであります。したがって、国民の声を十分受けとめながら審議をし、結論を導いていかなければなりません。
問題は介護だけでもまだまだ、もう何回も何回もここで繰り返し質疑をしておりますが、まだ国民の皆様が納得できているわけではありません。
例えば、後ほど質問をいたしますけれども、多様な担い手、多様なサービスということを言いながら、実は、その本質にあるのは、予算、財政、支給の削減ということであります。自然増五%から六%というところを三%から四%に削減する。したがって、要支援切りと我々が申し上げておりますような、介護給付から要支援者のホームヘルプサービスやデイサービスを切り離す、保険の対象外にするという考え方がそこから出されてきているわけであります。
しかも、資料三の四角の下の方にありますけれども、「短期的には、生活支援・介護予防の基盤整備の支援充実にあわせ、より大きな費用の効率化」ということが示されているわけであります。したがって、短期的にはさらに一層厳しい給付抑制が行われる、単価の切り下げが行われるということが見込まれる法案の内容であるわけであります。
そのことが結果的に千七百億円以上、しかも短期的にはもっと極めて急激な給付の削減が行われるということについてはまだまだ議論を尽くさなければなりませんし、国民の御理解をいただくまでこの審議は続けていかなくてはならないということであろうと思います。
したがって、きょう、まだ二十八時間にしか至らない段階での採決ということは決してあり得ないということを改めて申し上げておきたいと思います。
その上で質問に入らせていただきますけれども、例えば、厚労省あるいは大臣もよくこの委員会でも例示をされた和光市のことを改めて振り返ってみますと、和光市の例というのは、一つは、専門性あるメンバーによる徹底した地域ケア会議による支援内容の吟味ということであります。そして、介護保険を地域包括ケアの大黒柱として位置づけているということでございます。その上で、和光市独自の上乗せサービス、横出しサービスを展開し、健康づくりやあるいは介護予防、重度化の予防につなげているということであって、ボランティアの方々はその専門職の周りで健康づくりなどを中心にいい役割を果たしていただき、御貢献をいただいているということであります。
まさにこういった体制づくり、和光市のような好事例をつくるために消費税は使われなければならないということを私どもは視察などを含めて学ばせていただいたわけでありまして、そのことをもって給付の削減につなげるような、和光市の取り組みを読み取るようなやり方は間違っていると私は申し上げておかなければならないと思います。
資料三から五に添付をさせていただきましたように、これは繰り返しになりますけれども、要支援サービスの予算の伸びを今までの五%から六%を三%から四%に抑制する、そしてそれを市町村に義務づける、これが今回の見直しの最大の狙いであるということがこれまでの議論の中でも明らかになりつつあるのだと考えさせていただいております。その結果として、千七百億円の給付抑制が行われる。
資料六に添付をさせていただきましたけれども、事業費の単価は市町村が決めるということで、訪問型、通所型のサービスは、現在の訪問介護、通所介護の報酬以下の単価を市町村が設定することになっているわけであります。
どんな分野のビジネスであっても、利益が減れば新規参入者は当然あらわれないわけでありますけれども、この介護の分野において、単価を安くして多様な担い手が参入すると大臣がなぜ考えるのか、私は根拠がわかりません。多様な担い手とは、利用者が自費で利用する民間事業のことで、お金持ちしか利用できなくなってしまうようなサービス展開ということを厚労省や大臣は意味しているのでしょうか。
介護保険のいわゆるナショナルミニマムというものを崩してまで、今回、多様なサービスという言い方をして単価を下げてしまうということがどうして多様な担い手の参入ということにつながるのか、全く理解できないところでありますが、単価を下げて多様な担い手があらわれると大臣が考える根拠を改めてお示しいただきたいと思います。