安川雅史の発言 (青少年問題に関する特別委員会)
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○安川参考人 安川です。よろしくお願いします。
昨年の九月まで、リベンジポルノの相談というのがほとんどなかったんですね。一カ月に一、二件でした。ところが、昨年、メディアとかでリベンジポルノという言葉が出始めてから、子どもたちが不安になって、まさか自分の画像が出回っていないだろうなと、画像検索とか名前検索をする子どもたちがふえ始めたんですね。それ以降、相談件数が、平均すると三十件弱の相談が来ています。単純に、十倍以上の相談が来ているという計算になります。
ほとんどが未成年です。なぜ未成年の相談が多いのかというと、いろいろ話を聞いていくと、警察に相談できないというふうに言うんですね。これは、親にもないしょにしている、学校にもないしょにしていると。学校にばれると退学処分になるかもしれないし、親には、まさか自分の子どもがこんなことをしているなんて思われたくない、だから親にもないしょで何とかしたい、警察に言ってしまうと、それが公になってしまうのはまずいと。それで未成年の相談が多いんですね。
これは、大体、子どもたちの相談に乗って、検索をかけると、素人の動画投稿サイトとか画像投稿サイトがあるんですが、そこにまず載っている。そこには名前も何も載っていない、画像しか載っていないんです。ところが、2ちゃんねるにリンクを張られて、そこにはその子の個人情報が書かれているんですが、それがまとめサイトに載って、その子の顔画像と個人情報が合わさってしまう。そうすると、その子の画像検索とか名前検索をかけると、それが出てきてしまうわけなんですね。それで慌ててしまう。
昨年の末の相談で、こういうケースがありました。
高校生の女の子です。この子は、クラスに彼氏がいたんですけれども、彼氏から一方的に下半身の画像が送られてきて、ねえ、俺のも送ったんだからおまえのも送ってよと。女の子は迷ったんだけれども、彼氏が浮気性なので、もし送らなくて浮気なんてされたらどうしよう、だから、慌てて、彼氏に言われるがままに上半身の画像を送った。さらには、その後、性行為の画像とかまで撮られていた。
それで、彼氏が浮気しているのが発覚して、女の子は別れを切り出したんですね。別れた後です。男の子は、クラスにLINEの友達がいるんですが、LINEの友達に、女の子の裸の画像を回してしまったんですね。これはまだネットには流出していません。でも、それを、クラスの男の子から女の子が聞いたんですね、俺、おまえの裸の画像を持っているよと。女の子は不安になって、それ以降、学校に通わなくなったんですよ。
最初は親には話さなかったんだけれども、親がしつこく聞いてきたので、こういうことがあったと話したんですね。お父さんの方が怒って学校の方に連絡をとって、先生は、LINEで回ったという男の子たち一人一人を呼んで話を聞いて、やっと一人の子がその画像を見せたんですね。その回した男の子は退学処分になったんですが、これはまだネットには流出していません。
でも、先生に言わせれば、男の子たちは全員、その画像は削除したと言い張っているんですが、これがもし携帯の中に保存されていた場合、それがいつまたネットに流出するかわからない。その不安を持って、その女の子はずっとこれから生活していかなければならない。
彼氏、彼女の関係といっても、今の子どもたちというのは、実際に会っての彼氏ではなくて、ネット上で彼氏とか彼女をつくるような子も多いんですね。特に、学校で余りなじめない子ども、余り学校に行かない、クラスの中では仲のいい友達がいない、でも、SNSの中では私のことをよくわかってくれる人がいる、ジャニーズ系のすごく格好いい人なんだよねと。もう女の子は妄想が膨らんでいって、そこでもそうですよ、男の子に言われるがまま画像を送ってしまった。
その男の子というのが、北海道に住んでいる方だというんですね。今度会わないか、俺、休みがとれるからさと。女の子も、何とか会いたいんだけれども、北海道まで行くお金がない。そうすると、男の子から、一日で稼げる仕事があるから紹介するよと。女の子は、とにかく男の子に会いたかったので、言われるがまま仕事をした。ただ、その仕事というのが、男を紹介されて、男の相手をするという仕事です。
一日でお金がたまりました。こんなにお金って稼げるんだね、これだけあれば北海道に行けるでしょうと。そうすると、男の方から、おまえの学校ってこういうことを認めているの、俺、おまえの学校の校長に、おまえが送ってくれた裸の画像とかを送るよ、おまえがやっていることを校長にばらすよ、いいのかと。女の子は不安定になってしまって、とにかくそれだけはやめて、お金は全部払うからと、男の子にお金を払ったんですね。それ以降も、男がしつこく、またこういう仕事をやってと。女の子は、それがどうしても嫌だったので、親には絶対に話したくなかったんだけれども、全部を話したんですね。
男からもしつこく連絡が来る。それを全部無視していたんです。そうすると、今度は電話がかかってきて、お母さんがかわりに出ました。警察に通報しますよ、あなたのやっていることは犯罪ですよと。そうすると、警察に通報してもいいぞ、そのかわり、おまえの娘が送った画像をネットに流出させるからな、おまえの子どものやった画像を学校に提出するぞ、おまえの学校はどう判断するだろうな、しかも、おまえの子ども、ネットに流出すると、いろいろな男に見られるんだぞ、それに耐えられるのかと。
そこから、逆におどしですよ、お金を幾ら用意できるかと。旦那さんは厳しい人だったみたいで、奥さんは旦那さんに内緒でお金を振り込んでしまったんですね。それ以降もお金の振り込みが続いている。
このように、警察になかなか相談できないけれどもこちらの方に相談が来るケースというのは、すごく多いです。ほとんどの子どもは、警察には絶対に言いたくないと言い張ります。
今、女性の事例を話したんですが、実は、相談が来るのは女性だけではありません。男性からの相談もあります。リベンジポルノというと、どうしても女性というふうな感じになるんですけれども、先月あった相談では、このようなケースでした。
女の子の方から、どうしても別れたくないと。男の子は、その女の子と縁を切りたいという思いで、別れると言い出したんですね。その間、やはりいろいろな画像を撮り合っていたんですね。その男の子の画像を女の子はどうしたかというと、同性愛者が集まる掲示板に、男の子の下半身の画像とか顔画像とか、フルネームで名前を書いて、連絡先まで書いてしまったんですよ。
男の子の電話に、卑わいなメールとか、下半身の画像がばんばん送られてきたり、エッチな言葉が書かれてきたり。男の子は耐え切れなくなって、何かある、何で俺のことをみんな知っているんだと。いろいろ調べていくと、そのような掲示板に自分の画像が載せられているし、個人情報も載せられている、何とかしてほしいということで、こちらの方に相談があって、協議会の方で対応しました。
ほとんどのケースは、まず、こちら側で管理人の方に連絡をとります。明らかに未成年であるとか、個人情報がさらされているものに関しては、今はどこもすぐに対応はしてくれますね。ただ、中には、管理人といっても、放置していてほとんど忘れているようなものというのは、対応してくれないわけなんですよ。そのような場合は、プロバイダーの方にこちらの方から削除依頼を送ってという形になります。
まだ拡散する前にほとんどは抑えられているので大丈夫ですけれども、これが、一度拡散してしまって海外のサーバーとかに行ってしまった場合は、なかなか対応し切れない。
ただ、今の段階で、協議会の方に相談が来るケースというのは、ほとんどが拡散する前のケースなんですね。だから、何とかこちら側で対応できているという状態です。
以上です。(拍手)